平成22年度より(財)日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師制度が発足したところであるが、財団登録リウマチケア看護師を目指す看護師さんを対象に「(財)日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師研修会」が開催された。財団においては毎年度全国6地区において、リウマチの治療とケア研修会を開催しており、これとは別に臨時の研修会として、関係企業の協賛を得て開催したものである。
8月29日東京で開催されたこの研修会には、44都道府県から350名を超える参加申し込みがあり、当日は新人から看護師歴47年のベテランまで340名弱が参加し、財団のリウマチケア専門職検討会、松本美富士委員長を中心とした検討会委員、日本看護協会看護研修学校主任教員の東森由香先生等の講師陣の講演を熱心に聴講した。
朝の9時30分から始まった研修会は、午後4時30分が終りであったが、ランチョンセミナーが開催されたこともあり、殆ど休憩時間がなく大変過密なスケジュールであったにも関わらず、席を立つ者もなく、静かな中に熱のこもった研修会であり、看護師の向学心、意気込み、登録リウマチケア看護師制度に対する関心度を膚で感じとるに十分な会場の雰囲気であった。当日、会場で実施したアンケート調査の概要は次のとおりであり、この結果を見ても、この日本リウマチ財団登録リウマチケア看護師制度に関するリウマチ医療従事者の期待度、関心度の大きさを読み取ることができる。
設問.本日の研修会参加について |
(1) 自発的参加 115人 |
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(2) 勤務先の上司等からの勧め 82人 |
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(3) (1)と(2)の双方 119人 |
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設問.登録リウマチケア看護師として登録したいと思いますか? |
(1) 本年度登録したい 190人 |
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(2) 来年度以降登録したい 92人 |
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設問.職場の同僚、知人の看護師への応募を勧めたいと思いますか? |
(1) 思う 299人 |
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(2) 思わない 12人 |
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設問.本日の研修会に満足しましたか? |
(1) 満足 273人 |
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(2) 不満足 6人 |
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参加者の自由意見として、
研修会の日程に関しては、大変タイトなスケジュールであり、余裕のある時間設定をしてほしいとの意見が圧倒的であった。
講演内容に関しては、個々の演題について賛否の評価意見があった他、看護師による看護職を中心とした演題にして欲しいとの意見、介護保険、福祉制度等を演題として欲しいとの意見があった。
登録リウマチケア看護師制度上の問題として、登録申請書作成において患者さんのプライバシーに配慮した書式にして欲しいこと、指導記録の書き方について書きやすい形式にして欲しいとの意見があり、登録リウマチケア看護師の質の問題に関し、今回の研修会を途中退席した者への修了証の交付は不公平であり、制度の評価が下がるとの意見もあった。
その他の意見としては、生物学的製剤の患者負担の軽減、研修資料を配布して欲しかったとの意見、都道府県ごとに研修会を実施してほしいとの意見、会場内撮影に関するマナーについての意見があった。
以上、色々と意見をいただいたが、今回の臨時の研修会は、経過措置による申請者に機会を与えるべく、全プログラムの研修終了で研修会参加実績2回、6単位を認定することとし、それ以外は参加実績1回、単位は参加時間相当の単位を認める基本方針のもとで開催したものであり、いただいた意見については、本制度の運用において配慮するほか、毎年度開催している「リウマチの治療とケア研修会」の開催に反映していきたいと考える。
リウマチケア専門職制度検討会 委員長 松本美富士
委員 岡 寛、岡本連三、近藤正一
澁谷美雪、松原 司、村澤 章
当日のプログラム及び講演要旨へ
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