06.リハビリテーションについて

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私は8歳のときに、若年性特発性関節炎と診断されました。病状はそれなりに落ち着いていますが、両手両足首と両ひじの可動域が狭くなっています。痛みがなくなるまで待っていたら、関節が固まってしまったのですが、これからリハビリを行うことで、可動域を元どうりに治すことは可能なのでしょうか?

 

関節炎の活動性が落ち着いている時期には、関節の動きや筋力を回復させるためのリハビリテーションを行います。関節可動域訓練は関節可動域に制限があれば、関節面に負荷がかからないように少し引っ張りながら、ゆっくりと曲げ伸ばしします。動かす時に痛みを感じるようであれば、温めたり、逆に冷やしたりすることで痛みを和げてから行うと効果的です。可動域が元どうりに戻ることは難しいですが、リハビリテーションを試してみる価値はあると考えます。
(平成26年8月)

 

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関節リウマチのリハビリテーションにおける問題点について詳しく知りたい。

 

関節リウマチのリハビリテーションは、大別して①理学療法(物理療法・運動療法)、②作業療法、③装具療法にわけられます。
物理療法とは温熱・寒冷・光線・水治療などにより筋肉の緊張緩和、局所の血流改善、鎮痛消炎を目的に行われます。手技としては、パラフィン・電磁波(マイクロウェーブ)・超音波・低出力レーザー・牽引療法などがありますが、電磁波は人工関節などの体内金属がはいっている場合、金属も加熱してしまうためふさわしくありません。また進行した関節リウマチは頸椎に障害があることもあり、牽引は避けたほうが無難です。運動療法は、筋力増強や拘縮した関節可動域回復のために行われますが、痛みが残るほど過度の負荷をかけた運動はかえって関節破壊を進行させてしまうので、熟練した経験のある医療機関で治療されるのがいいでしょう。
作業療法は、作業訓練を通じて社会復帰を図るためのものです。絵画やパソコン指導などが行われていますが、クラフト(手工芸)は手指に負荷をかけることがあるので推奨されません。
装具療法は関節機能の代償や疼痛関節の痛み軽減を目的に利用されます。

(平成29年12月更新)

 

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8 リウマチ性多発性筋痛症のリハビリテーションは、どのようなことを行えばよいですか?

リウマチ性多発筋痛症は、副腎皮質ステロイドが劇的に奏功する疾患で、血管炎(巨細胞性動脈炎を含む)の合併がなければ2年くらいで完治する(ただし日本では再燃率が高い)ため、治療の主体は副腎皮質ステロイドによる薬物療法で、リハビテーションは直接の治療効果がないため積極的には行われていません。

治療方法は、小~中等量副腎皮質ステロイドの服用からはじめ、その後副腎皮質ステロイドの漸減療法に移行し、少量副腎皮質ステロイド、最後に副腎皮質ステロイド離脱による薬物療法が主体となります(多くはこの薬物療法のみで治癒します)。

ただし、この間、消炎鎮痛を目的とした医療機関による疼痛局部への温熱療法などが行われることもあります。また、筋力維持のため無理のない範囲での(痛みをともなわない程度)握力訓練や下肢筋力訓練、拘縮予防のための軽いストレッチが症状に応じて併用されることもあります。(平成29年12月更新)

 

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リストバンド、スプリント等の装具は、どこで買い求めることができますか?

 

リウマチやリハビリテーションの専門医が勤務する整形外科には、義肢装具を取り扱う作業療法士がいたり、義肢装具の業者が定期的に来ているので、担当の先生と相談し、必要があれば医療保険を使って購入することが出来ます。また一部の自助具はリウマチ友の会でも販売しています。ご相談されては如何でしょうか?

ただし、装具は「装具選び」が最も大切です。正しくない装具選びは関節に悪いだけでなく、費用も無駄になってしまいます。リウマチ専門医や義肢装具士に相談してください。

(平成29年12月更新)

 

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6 固定装具とはどういうものですか?また費用はどのくらいかかりますか?

 

関節リウマチの関節炎症が強く痛みや腫れが続くときにこれを軽減させようとして用いられます。材質としては皮、布、ポリエチレン、可塑性プラスチックなど様々あります。主に関節可動域より除痛のほうが重視される手関節や足関節で使われます。既製品からオーダーメイドまで様々ありますが価格は7千円から2万円ぐらいまでが一般的です。保険が使われるのが一般的で主治医の診断書があれば保険の自己支払い分(3割負担であれば3割)が最終の支払額になります。

 

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手先の不自由な患者さんに補助具があると聞きましたが、どのようにしたら購入、提供していただけますか。
もしくは無償提供先などがありましたら、お教えてください。
坐薬を入れる装置などもありますか?

 

 

一般的な自助具や補助具については介護保の認定を受けていれば介護保険サービスの福祉用具の購入費支給サービスや福祉用具の貸与サービス(車いす、歩行器、介護用ベッドなど)により購入や貸与をしてもらえます。また、身体障害者1-6級の認定があれば補装具の交付や修理サービスを受けられます。両方認定されている場合、車いす、歩行器、つえは介護保険が優先されますが、義肢、装具、座位保持装置は身体障害者手帳に基づくサービスとなります。
坐薬を入れるための装置(自助具)は、診療機関に出入りしている装具会社やリウマチ友の会などで有償または無償(社会福祉制度を使った場合)で入手できます。

(平成29年12月更新)

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温泉は、関節リウマチに効果がありますか?

 

温泉が関節リウマチに効果があるというのは昔から知られている事実ですが、これは温泉に含まれている鉱物の影響もさることながら、温めるという効果が大きいためだと思われます。考えてみればほんの100年ほど前までは、いま使うことのできる薬のどれもなかったうえに、お湯で悪い場所を温めることでさえたいへん難しいことであったので、温泉はこうした治療ができる貴重な場所だったといえるでしょう。
しかし、現在の薬物療法以上に温泉の効果が高いと考えるのであれば、それは間違いだと思います。過度の期待は禁物です。よく「〇〇温泉は関節リウマチによい」などといわれていますが、実際にどの鉱物が関節リウマチに効果があるといえるほどの科学的エビデンス(証拠)は示されていません。また、関節が熱く腫れているようなときには、温めることはお勧めはできません。
しかし、動きが悪く硬くなってしまった関節を動かしたりするには、こうして保温してからリハビリテーションをするほうが効果的ですし、また、いまだ十分にわかっていないこともありますので、温泉中のなんらかの物質が関節リウマチの症状の改善をきたすことは考えられないわけではありません。
いずれにせよ、現在はたくさんの薬がある時代なので、あくまで温泉による効果は補助的手段として考えるべきものであると思います。

(平成29年12月更新)

 

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関節リウマチの症状進行により、頸椎が損傷し、全身がしびれてきました。現在、カラーを着用しておりますが、装具の重みで肩こり、首筋の皮膚の痛みなどで苦労しています。
関節リウマチ患者に適した軽量でいい装具はないものでしょうか。

 

頸椎の装具の素材にはどのようなものが使われているのでしょうか。
確かに交通事故のむちうち(頚椎捻挫)などに使われるもの(ポリネック)では肩にくい込んだり、重いという不満はよく聞かれます。
メッシュにしたものや軽くて肌触りをよくしたスポンジ素材のものもあります。また、自費負担分はありますが、軽量金属のみで作られたはめ込み式のものも利用されています。手が不自由な患者さんも多いので、自分で着脱できるようにした前開き式のものもありますが、このなかにも軽量タイプのものがあります。一度主治医と相談されればと思います。
ただ質問の中に「全身のしびれが強い」とあります。脊椎が圧迫されている可能性が考えられますので、一度、リウマチの専門医(整形外科系)を受診してMRIなどの検査をされることをお勧めします。

(平成29年12月更新)

 

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家族が関節リウマチで、手足の変形があり、とても痛いようなので、手足のマッサージ機を購入しようかと思うのですが、マッサージは実施してもよいのでしょうか?。
関節リウマチに効果がある機器等があるのであれば、教えてください。

 


マッサージは、なでたり、優しくもんだりする程度のものであれば疼痛の軽減や疲労回復作用がありますが、高速で強く押したりひねったりするようなカイロプラクティックは、骨の弱い関節リウマチではむしろ危険です。最近のマッサージ機はつぼを押すような強い力のあるものが多いので危険かもしれません。主治医とよく相談されてから購入してください。
また、関節リウマチに効果があり安全な機器としては、電子レンジで温めて使えるようなホットパック低周波の電気刺激機などがあります。根治療法ではありませんが、疼痛を和らげたり、動かない筋肉の萎縮を防ぐリハビリテーションには役立ちます。

(平成29年12月更新)

 

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1 温水プ-ルでの運動・体操は、どのようにすればいいですか?

 

温水プール療法は、水温による温熱効果、浮力による関節荷重の負荷軽減、有酸素運動など筋力増強に大変適した運動療法です 。
関節に負荷をかけずに運動でき、自然に筋力がつきますが、プールの深さや水の温度によりその効果や運動療法は大幅に異なります。また、患者さんの病気の程度により異なってきます。

たとえば、股関節の手術後や関節が壊れている患者さんのリハビリテーションに用いられる荷重の負荷は、首までつかって9割、胸で6割、へそで5割が目安で、少しずつ水の量を調整して、最後は陸での歩行に切り替えます。
目的が心臓疾患リハビリテーションの場合、深さは関係なく水温で調整します。一般に33~36℃がよく利用され、この温度で水中歩行すると末梢血管が開き、血管の抵抗が下がるために、血圧は約6割まで下げることが出来ます。関節リウマチの場合も温度は高いほうがよく、一般の競泳対象にしたプールでは冷たすぎます。
また、温水プールには鎮静効果があることも知られています。これには水の温度が影響しますが、冬は高め37~40℃、夏は低め32~37℃が適します。
障害の程度に応じてプログラムも変更が必要で、ほとんど立てない場合は、介助者により水に体を浮かせた状態で少しずつ支えてもらいながら歩行します。その後は、自力のみで歩行し、筋力がついてくれば水中から空中へ飛び出す運動をします。
歩行速度は最初はゆっくり、筋力がつけば早い動きで行います。水中歩行による最大酸素摂取量は陸上運動の6~7割になりますが、運動は、最大酸素摂取量の5~8割、運動時間は20~30分、週2~3回を目安として行います。ただし、障害の程度や年齢、水温(22℃の水温下での心拍数は70、34℃では85など)、水の深さでリハビリテーションの強弱は変わるので、詳しいことは指導員とよく相談し、正しいプログラムで行ってください。