6

  04.治療について

Q.132

 

乾癬性関節炎は皮膚科で治療するように言われ、リウマチ科では診てもらえず、症状があまり改善しない場合、関節の専門家に診てもらうには、どうしたらいいですか?

 

A.

 

乾癬性関節炎の診療について、リウマチ科の医師であれば皮膚と関節を両方診ると思います。乾癬性関節炎を診ないリウマチ科の先生なら、他のリウマチの専門医・登録医等をお探しになるのが良いと思います。あるいは、整形外科でリウマチをよく診療されている先生(通常はリウマチ科を標榜している)をお探しになるか、皮膚科の先生でも関節を診てくださる先生もおりますので、皮膚科の先生にご相談されるのも一法です。

(平成30年7月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.131

 

平成20年に間質性肺炎を発症しステロイド50ミリで治療開始、漸減する中で平成24年に関節リウマチも発症しました。現在整形外科医でアザルフィジン1000ミリ、リマチル100ミリ、プログラフ2.5ミリを服薬治療中ですが、継続する関節痛2カ所、CRP0.15、ESR16、タクロリムス4.6の状況です。平成21年に呼吸器内科主治医から肺炎球菌ワクチンの接種を受け、今回プレベナー13の接種を勧められています。他に高血圧症でアジルバ、上室性頻拍でワソランを服薬治療中ですが、ワクチン接種時に治療薬の休薬は必要でしょうか?

 

A.

 

肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチン(生ワクチンではなく、活性化することはない)ですので免疫抑制薬使用中でも感染することはありません(むしろ勧められます)。従って、抗リウマチ薬やタクロリムスのような免疫抑制薬を中止する必要はありません。ところでなぜプレベナーなのでしょうか?通常プレベナーは小児の肺炎球菌ワクチンとして公費負担で使用されます。ニューモバックスの方が65歳からの公費負担を受けることができます。確かに対応する血清型が若干異なるので、ニューモバックスでカバーできない血清型をカバーするためなら良いとは思いますが。

(平成30年7月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.130

 

突発性器質化肺炎で入院、発病から2ヶ月後に関節リウマチと診断されました。大量のステロイドで高熱や全身の関節の痛みはかなり改善。しかし炎症反応はその後も下がりきらず、わずかながら骨びらんも始まっていました。アザルフィジン、シムジアは効果が不十分で、2ヶ月半後からリウマトレックス16mg/週、3ヶ月半後からゼルヤンツを開始、その後検査数値は徐々に良くなり、ステロイドを減量、現在は1.5mg/日までになっています。ただ、発病から4ヶ月で両手の中指などにスワンネック変形が出始め、発病後15ヶ月の現在痛みと動きにくさがあります。医師から中指の手術を勧められていますが、進行が早いので手術後も変形が進んで手術の繰り返しになるのではと不安です。手首にも痛みがあります。手術を急ぐべきでしょうか?
また、最近足がとても冷たくて1ヶ月前から指や踵に霜焼け(かゆくはない)のような症状があります。血管に炎症が起きた結果血流が悪くなっていると言われ、血流を良くする薬をもらいました。ネットで悪性関節リウマチで血管に炎症が起きるとありましたが、その可能性はありますか?

 

A.

 

リウマチの炎症が落ち着いており、その状態を維持できそうであれば手術自体に問題はないかと思われます。しかし、手術を行うか、またその時期に関しては、日常生活での不便さや手術の内容によりますし、術後にまた変形してしまう可能性はないとはいえないように思われます。そのあたりも踏まえてご担当の医師とよく相談されてください。皮膚症状が血管炎かどうかは、拝見していないので何とも言えません。通常、血管炎はリウマチの関節症状が悪い時期に出ることが多いのですが、可能性がないとは言えません。疑わしければ皮膚生検という検査で診断がつくことがあるので、一度大きい病院の皮膚科を受診されてみては如何でしょうか。

 

(平成30年7月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.129

 

8年前に関節リウマチと診断され,4年前よりリウマトレックス+週1回25mlエンブレルでほぼ症状もなくすごしていましたが、今年の3月に乳がんが見つかりました。癌患者にはエンブレルを使用出来ないと説明を受け、それ以来リウマトレックスのみでリウマチの治療を行っているのですが、3~4ヶ月前より関節痛の症状が再び現れています。
乳がんの治療は抗がん剤と外科的手術も終わり、転移もなく、残るは分子標的薬とホルモン剤のみです。リウマチの治療として、私の様な癌患者は生物学的製剤は今後使用できず、リウマトレックスや痛み止め、ステロイドしか薬はないのでしょうか?
トファシチニブ(JAK阻害薬)などの分子標的薬もあると最近知り、そちらの使用も出来ないのでしょうか?リウマチ症状が酷くなっていくしかないのではと不安です。

 

A.

 

エンブレルをはじめとした生物学的製剤は、悪性腫瘍の発生や悪化に関係がないことが証明されており、担癌患者(癌の治療中、あるいは既往のある患者)にも、全く問題なく使用していただいて良いと思います。JAK阻害薬(主としてゼルヤンツ)は、発売当初、使用中に癌の発生が増加するかもしれないという懸念があり、最近ではそれもほぼ否定的となってきましたが、若干懸念が残ります。したがって、乳がんも落ち着いており、抗がん剤治療もしていない現状では、リウマトレックスのみでリウマチの症状が悪いなら、通常のリウマチ患者と同様に生物学的製剤を追加併用して治療をして行くのが良いと思います。なお、抗がん剤を使用中は、同じ骨髄抑制作用を持つリウマトレックスは中止した方が良いと思います。(平成30年2月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.128

 

37歳の娘が関節リウマチの診断を受けました。血液検査でCRP H0.69、RF H 130、抗CCP抗体 H 1746との結果が出た上でのことです。ただ関節症状は現在軽微で日常生活において特段の支障はない状態です。医師からは抗CCP抗体の数値が高く積極的な治療を始めたいとのことで、シムジアの投与から始める旨、診断を受けて参りました。ただ現在痛みなどが余り無いため、次回の受診時から開始するということでした。リウマチの治療について調べましたが、メトトレキサート服用が第1段階としての標準治療と聞きます。娘の場合のように一足飛びに生物学的製剤から始めて良いものかと迷っています。アドバイスを頂けましたら幸いです。

 

A.

 

抗CCP抗体陽性で炎症反応(CRP)も陽性であり、多分関節リウマチという診断には間違いないと思います。抗CCP抗体の高い患者は将来関節破壊が進みやすいという成績も確かにあります。したがって、メトトレキサート単独より初めからメトトレキサート+生物学的製剤(シムジアなど)で治療する方が平均としては成績が良いのも確かです。しかし、これらは全て多くの患者さまのデータの平均であり、個々の患者に全て当てはまる訳ではありません。現時点で関節症状が少なく日常生活にあまり支障がないこと、CRP=0.69と低く炎症も弱いこと、などから、まずメトトレキサートのみから始めるのが常識的です。患者さまから希望(どうしても早く確実に良くなりたいので生物学的製剤を使って欲しい、など)があればシムジアやヒュミラを最初から使っても良いと思いますが、経済的にも大きな負担になりますので、今回ご相談の患者さまにおいては、まずメトトレキサートだけで治療を開始しても十分に満足行く治療ができる可能性は高いと思います。(平成29年9月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.127

 

先日、初めてメトトレキサート(メトレート)を飲みました。その晩から38度以上の熱とだるさ、頭痛、口の渇き、が続き、1日の中で平熱だと思ったら、頭痛とともにぐっと熱があがってしまう状態を繰り返し咳も出始め、結局入院しました。間質性肺炎の疑いと尿から白血球が出てしまっている、肝臓の数値が700超え、腎臓も数値があがり膀胱炎になり、1週間入院し、退院してから10日くらいでようやく普段の生活にもどってきました。担当の先生は、メトトレキサートとEBウイルスの関連性はないから、症状が落ち着いたら、またメトトレキサートを始めましょうと言われました。再開して、また同じような症状にはなりませんという保証があるのか、EBウイルスとの関連性があるように思えてならないのですが、教えて頂けませんか?

 

A.

 

今回のEBウイルス感染とメトトレキサートはおそらく関連はないと思われます。但し、はっきりしたことはわかっていませんが、ごく一部の患者さんではメトトレキサートやそのほかの免疫を抑える薬剤を内服中にリンパ腫が起きることがあり、この時にはEBウイルスが陽性のことが多いとされています。また、メトトレキサートとの関連がいわれているわけではありませんが、まれに慢性のEBウイルス感染症が起こることがあります。これはEBウイルスを排除することができない特別なタイプの方です。ほとんどの関節リウマチの患者さんはEBウイルスにすでに感染しているので、実際にはメトトレキサート(メトレート)を内服するうえでEBウイルス感染について問題にすることはありません。あなたの場合、今回が初めてEBウイルスに感染したのだとすれば、今後はEBウイルスに感染はしないことになります。またメトトレキサートを1日飲んだだけでその日に感染がでてくるようなこともありませんので、関連性があるとは逆にいえないと考えます。(平成29年8月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.126

 

私は20代から関節リウマチになり、しばらく炎症が基準値の1プラスで落ち着いていましたが40代に悪化し、今の整外にかかり、メトレートを週に5カプセルなど処方されています。内科にもかかっていますが薬を処方するのも困ると言います。別の科では貴方は薬漬けになるよとも言われました。今日また減るどころか増えました炎症は2、23でした。

 

A.

 

関節リウマチの診断が間違いない、という前提で回答します。「炎症」が2.23ということは、CRPが2.23 mg/dlと思いますが、関節も痛み、腫れてるのであれば、「関節リウマチの活動性(病気の勢い)が高い」ということになり、現在の治療は効果が不十分と判断されますので、抗リウマチ薬の増量や変更は当然です。メトレートは1週間に8錠(16mg)まで使えますが、これでも効果がなければ生物学的製剤(7種類あり、いずれでも良い)の併用が勧められます。また、最近では内服薬でゼルヤンツという強力な抗リウマチ薬もあり試す価値はあります。他の内科の先生にはどんな疾患でかかられて、どんな薬を飲んでるのかわかりませんが、少なくともメトレートでは併用に障害となる薬剤はほとんどなく、「薬を処方するのも困る」ということはないと思います。リウマチがご専門でない先生には、抗リウマチ薬との併用に自信がない場合があり、やむを得ないと思います。薬漬けにならないようにするためには、可能なら一人のリウマチ専門医にすべての処方を任せて一元的に管理してもらうことをお勧めします。(平成29年6月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.125

 

関節リウマチの診断で、リマチル1か月で効果がありましたが、その後診察が3か月空いた間に、肝臓の数値が全体的に異常に高くなりました。それで全ての薬を休止後しばらく痛みなどは治まっていましたが、休薬3ヶ月後に体中の激痛が続くようになり、急遽病院へ駆け込み、CRP8以上でやむなくプレドニン6.5mg/日を処方されました。即日痛みが消えましたが、数週間で腰椎圧迫骨折となり、現在プレドニン2か月弱です。高齢で骨折経験も数回ありましたが、骨密度の測定や骨粗しょう症の予防薬もなしでした。その他の抗リウマチ薬も、以前の病院でアレルギーが出たり、プレドニン1か月の時点で肝臓の数値も下がりきらず、MTXも間質性肺炎があるので使えないようです。肝臓の数値が下がった後にステロイド減薬して、生物学的製剤しかないと言われていますが、感染症、アナフィラキシー、間質性肺炎のリスクがあり、考えられません。間質性肺炎は、リウマチだから膠原病肺とは限らないようで、原因解明と治療を優先して、関節リウマチは民間療法を試すしかないのでしょうか、アドバイスをお願いします。

 

A.

いろいろな問題が起こり、関節リウマチの治療が思うようにできずお気の毒です。お話をまとめると、リマチルで肝障害になった、その他の抗リウマチ薬も使えず、MTXは間質性肺炎で使用ができない、ステロイドで骨粗しょう症が起こった、生物学的製剤は感染症、間質性肺炎などがあって不安だ。どのような治療法があるのか、という質問かと思います。大変辛い思いをされていることと思いますが、たくさんのお薬にこのような副作用を示すことは実はリウマチ患者さんでは珍しいことではありません。このようなことに慣れているリウマチ専門医に診ていただくことと、生物学的製剤を怖がらずに上手に利用することであると思います。生物学的製剤は一度使ったら、取り返しのつかないことになるような薬ではありません。使用法に慣れている専門医にみていただけば、必ずあなたに合った治療法を見つけてくれると思います。(平成29年3月)

 

 
ページトップへ戻る
Q.124

 

30代前半で関節リウマチを発症し、コントロール不良で両膝人工関節置換術も施工していますが、50代後半頃より12~13年レミケード投与し現在は寛解状態です。現在70歳で最近医師よりレミケード中止を打診され迷っている様です。この様な状態で中止した場合の前例があるのか、レミケード投与と中止のメリット、デメリット及び中止して症状が悪化した場合の対処法(再開できるのか、他剤を使用するのか等)を教えてください。

 

A. 寛解した場合のレミケード中止報告は多数あります。医師からそのような意見が出されたのは中止がかなり期待できるからだと思います。その後の経過については全く関節リウマチの再燃がなかった例から、再燃した例まで様々です。中止によるメリットは医療費がかからなくてすむことやレミケードの副作用の心配がなくなるなどです。中止後に急に悪くなってしまう(リバウンド)ことはまずありません。再び治療を始めることで効果が期待できます。もしレミケードの効果が見られなかったり、副作用が出た場合でも他の生物学的製剤は有効である場合が多いのでそれほど心配することはないかと思います。(平成28年11月)
 
ページトップへ戻る
Q.123

 

現在、母が近くの総合病院で関節リウマチと診断され治療中です。メトトレキサートを服用され、週に1度飲んでいます。まだ治療開始から2週間しかたっていませんが、指、手首、腕、膝、足首、足の指、首、背中とほぼ全身の痛みが酷く、1日3回の痛み止めではもう耐えられないようで、夜も眠れず、精神的にもまいっています。初めはこんなに皆んな耐えなければいけないものなのでしょうか?診て頂いてる先生はリウマチの専門医ではないのですが、専門医の方に診て頂いた場合、もっと即時に痛みを暖和させるような治療法もあるのでしょうか。このまま1.2か月様子を見るべきなのでしょうか。

A.

 

痛みがそれほどつらい状態で耐えなければならないような関節リウマチの患者さんは極めて少ない時代です。是非登録医等、リウマチの専門医を受診することをお勧めします。(平成28年11月)

 
ページトップへ戻る
Q.122

 

62歳の夫ですが、最近、疲れやすく寝汗をかいたりしていました。25日前から38℃代の発熱と腰痛が始まり、背中、肋骨、肩、鎖骨の痛みも加わり、1週間後に受診しました。肺炎が見つかりましたが他に原因が隠れていると言われ検査の為通院を続けています。血液検査でAST(177) ALT(365)ALP(730)CRP(26,96)C3(183,8)C4(43,6) CH86,0) MMP-3(166,0) IgG(1033)IgA(542) IgE(682) WBC(14,3) 赤沈1時間値(65)FDP(7,0)などの項目に異常値が出ています。現在抗生剤と抗炎症剤を飲んでいますが、首、手の指、足と痛い箇所が増えています。現在、歩行困難、お箸を持つのも難しくなってきています。関節リウマチの可能性はありますか?そうであれば早く入院治療して楽にしてあげたいのですが.

 

A. 検査の数値が異常です関節リウマチも考えられますがすぐに入院治療が必要です。
 
ページトップへ戻る
Q.121

関節リウマチ歴5年目の48歳、診断後リウマトレックス8㎎(葉酸)約2年服用後、症状が安定したため減薬したところ手足の強い症状があらわれ増薬、約4か月で以前のように安定。ただ、起床時に指先の浮腫むようになり3年ぶりにX線撮影をしたら足指の骨びらんが進んでいました(痛みはあまり感じませんでした)このような状態でも日常の動作には支障はなく今後の治療法に悩みます。生物学的製剤へ移行決断のタイミングがわかりません。先延ばしにしてもよいのか。医師からは劇的に快方すると言われたが、現状、あまり辛くない症状なのでこのままの投薬法でもいいのではと思います。今から開始した方が早く寛解になるのでしょうか。また、生物学的製剤のジェネリックはいつごろの発売になりますか。

A. 生物学的製剤の使用ガイドラインには、X線での関節病変が進行している場合には使用を考慮すること、とあります。リウマチの状態は実際に診察をしてみないとわかりませんが、今回、X線で進行がみられたとのことですので、現在も関節症状や炎症の所見があるならば、主治医の先生とよく相談のうえ、その他の抗リウマチ薬の併用や生物学的製剤の開始を考えたほうがよいのではないかと思います。生物学的製剤は関節症状を改善して寛解へ導く効果が高く、さらに関節破壊を抑える作用が強いのが特徴です。また、生物学的製剤の後発品はバイオシミラーといわれており、臨床試験で先発品と効果や副作用に差がないことが確認されています。現在はインフリキシマブ製剤(先発品はレミケード)が使用可能で、近い将来にはエタネルセプト(エンブレル)のバイオシミラーも承認されるといわれています。
 
ページトップへ戻る
Q.120


妻が線維筋痛症です。最近上咽頭炎(Bスポット)の治療で関節リウマチや線維筋痛症が改善するような記事を見ました。関節リウマチや線維筋痛症の医師からBスポット治療の話が出ないのですが公的に効果を認められていないのでしょうか?

 

A. Bスポット療法は上咽頭(鼻咽頭)にある咽頭扁桃の炎症を塩化亜鉛溶液を綿棒で反復塗布して炎症を抑えようとるす治療法です。1960年代に耳鼻科医堀口申作教授(東京医科歯科大学)により開発された治療法で、鼻咽頭の鼻(び)からBスポット療法と呼ばれるようになりました。病巣感染治療の補助療法の一つですが、その効果の仕組みがよくわかっていまんせんし、治療手技が統一されておらず、有効性を客観的に評価する成績がないこと、さらに治療対象疾患がどんどん拡大され、難病全般の治療法と流布されてしまったことなどから、耳鼻科を中心に限られたクリニックでのみ行われる公的医療保険によらない補助療法であるのが現状です。そのため国際的に科学的に作成された治療ガイドラインには本治療法は記載されないのです。Bスポット療法は、あくまでも補助療法の一部ですので本来の治療を中断して行うことは避けて頂き、実施する場合は現在の担当医と相談ください。                           (平成28年7月)
 
ページトップへ戻る
Q.119 去年の10月末に間質性肺炎と診断され、ステロイドを55mgから開始し、その後、11月末に関節リウマチと診断されました。現在、ステロイド30mg、12月29日よりタクロリムス1mg服用しています。はじめの頃のCRP、抗CCPともに高かったとのことで、今後の症状が心配になっております。リウマチトイド因子も陽性でした。直ぐに生物学的製剤の治療もできるのでしょうか?
A. 間質性肺炎が起こっている場合の関節リウマチの治療ではまずそちらを優先にします。命と直結するからです。その場合にはステロイドタクロリムスあるいはシクロスポリンが中心となり、生物学的製剤は用いないのが一般です。この場合生物学的製剤はむしろ病気を悪くしてしまう可能性があるからです。(平成28年2月)
 
ページトップへ戻る
Q.118 今年に入り朝のこわばりや、浮腫みが出始め5月末に膝が痛くなり病院に行き関節リウマチ疑いとの診断書がありました。血液検査の結果ccp抗体が2218.0 RA58 CRPが0.05でした。炎症が無いので経過観察との事です。一週間後違う病院で受診し、血液検査の結果ccp抗体が2310、RA81, CRP0.06でした。やはり診断書は経過観察。服薬もしていない状態で今まで過ごしていますが、痛みはつねに手と足の指が痛いです。後は肩や、手の甲、足の甲と場所が変わり痛みが出たり治ったりし、全く痛みが無い時もあります。このまま服薬しなくても大丈夫でしょうか?
A. 診察をしていないのではっきりしたことはわかりませんが、早期の関節リウマチの可能性はあると思われます。通常は、腫れを伴った関節の痛みがあり、他の病気が考えにくければ関節リウマチとして治療を開始します。また、手の指などの小さい関節の関節炎の場合にはCRPがあまり上昇しないこともあります。関節超音波検査をすると軽い炎症がわかることがありますが、検査ができるのは一部の専門医に限られています。痛みに対しては痛み止め(非ステロイド性抗炎症薬)を使用して経過をみることもよくあります。これまでの医師がリウマチの専門医でなければ一度専門医にみてもらうことをお勧めします。(平成28年2月)
 
ページトップへ戻る
Q.117 手のこわばり肩の痛みがあり病院へ行くと関節リウマチと診断されました。検査の数値リウマチ因子171CCP76.9CRP0.1です。ネットで炎症があると骨の破壊が進むと見たのですが、CRPが低くレントゲン、エコーも異常なしでもメトトレキサートを飲んだほうがいいのでしょうか。あまり薬は飲みたくなく1年位で自然治癒する人も20%いると見ました。そんなに痛みもないので様子をみたいのですが、2件病院にいき、2件とも今から薬を飲んで早期治療をするべきといわれました。治療すべきでしょうか?
A. 早期関節リウマチにメトトレキサートを使うべきかどうかという質問だと思います。薬は使いたくないのでしょうが、逆に関節リウマチであるとしたら初期2年に治療しないとリウマチが不可逆的進行に陥ってしまいます。関節リウマチの診断を正確にし、進行するものかどうかをMRI、関節エコーなどでおこなって総合的に評価して決定すべきでしょう。CCP抗体が高い例は一般的に進行が速いとされていて、この例では中程度です。リウマチ専門医にご相談ください。(平成28年1月)
 
ページトップへ戻る
Q.116 はじめてご相談させていただきます。娘が関節リウマチと診断されました。まだ19才です。最初は左の親指の付け根の痛みだけだったのですが、整形では腱鞘炎と言われ、次第に膝や首、足や足の指、そして朝の指のこわばりが出て関節リウマチと診断されました。2週間おきにシムジアを3回注射、全く効かず先週からアクテムラに変更、更にメトトレキサート6ミリを服用、今後はメトトレキサートを倍量にする予定です。朝起きるのも大変で本人痛みが全く軽減されず効力が見られるどころかどんどん悪くなっていくと言っています。今後、どうしたら良いのか悩んでいます。
A. リウマチで関節症状が強ければメトトレキサートを中心として生物学的製剤で治療しますが、シムジアやアクテムラ以外の薬剤も複数あります。また、内服薬の有効性が高いリウマチ治療薬もありますので、治療の選択肢はまだあります。もし診断や治療方針についてご心配であれば、他のリウマチ専門医を受診してセカンドオピニオンを聞いてみるのもひとつの方j法かと思います。(平成28年1月)
 
ページトップへ戻る

Q.115 CRP0.18CCP45.3U/mlRAPA80倍、手指足裏足首などの腫れと朝のこわばりで関節リウマチと判定。2013年7月よりメトトレキサート10mgとフォリアミン1錠で治療、腫れも治まり良好でしたが、2014年9月AST41、ALT78、10月AST67、ALT142と、肝臓数値が悪化しタクロリムス2mg単剤での治療を勧められました。MTXに比べ高価であることとメトトレキサートがよく効いていたことからメトトレキサート減量(例えば6mg)との併用でタクロリムス1mgではどうですか?と聞いたところそれは全然意味ないので断薬と。2か月後AST27,ALT26と下がりましたのでメトトレキサート8mgで再開し4週服用しましたが断薬中始まった腫れが引いておりません。タクロリムス単剤での治療と、メトトレキサーとタクロリムスの併用ではどちらが効果がありますか?また私のような場合生物学的製剤を除き効果がのぞめる治療法は何でしょうか?
A. 一般的には、メトトレキサートの効果が不十分でも、メトトレキサートはそのままにして他の抗リウマチ薬を追加するほうが、メトトレキサートから他の抗リウマチ薬に切り替えるよりも有効性が高いとされています。従って通常、メトトレキサートはそのままでタクロリムスを追加します。タクロリムスの量は1mgから始めることもあります。タクロリムス以外にも、ブシラミン、サラゾスルファピリジン、イグラチモドなど他の経口の抗リウマチ薬の追加併用も行われます。(平成27年10月)
 
ページトップへ戻る
Q.114 現在リウマトレックスのみでわりと落ち着いています。今回別の疾患(他の科)で漢方薬を勧められましたが飲み合わせが気になります。サプリ(葉酸)は良くないと聞いたことがありますが調べても漢方との飲み合わせについては載っていません。漢方にもいろいろありますがリウマトレックスとの飲み合わせについて教えていただけたら幸いです。
A. 漢方薬は複数の生薬を混ぜて作られていますので、薬効のある成分が複数ふくまれています。時々薬の飲み合わせが問題となることもあります。リウマトレックスのみ服用している状態なら概ね漢方を併用しても問題にはならないとは思いますが、漢方の専門医に相談して使用するべきでしょう。漢方の種類もおっしゃるようにいろいろあり、人によっては有効な場合もあるとは思いますが、漢方薬でリウマチに効くというエビデンス(科学的は証拠)がある薬剤は1つもありません。使ってみなければ分からないということです。個人的には漢方薬はおすすめしません。(平成27年10月)
 
ページトップへ戻る
Q.113 平成25年10月頃から、左側の歯に違和感(歯がとろけた感じ、グチャグチャした感じ)があり、その後歯、左耳の裏から首筋にかけて痛みが現れました。歯科、耳鼻科、脳神経外科等に行きMRIや血液検査した結果、異常無し。精神科で現在、リリカと言う薬を服用中です。
どこかに治して下さる保険のきく病院はありませんか?
A. 記載された症状からは、リウマチ性疾患ではないように思われます。顎関節症あるいは慢性疼痛性疾患として歯、口の中を中心とした神経障害性疼痛の範疇の病気などを考える必要があります。先ず、歯科・口腔外科を受診され、異常ないと診断されたら、ペインクリニック(麻酔科外来)でご相談下さい。(平成27年10月)
 
ページトップへ戻る

Q.112 2・3年前から手指を酷使すると痛みと共に浮腫みが生じ、鎮痛剤を服用すると症状が軽減する。という状況が続きました。実父と実姉が関節リウマチで姪がSLEという事もあり、もしかして自分も?という不安はありましたが、病院受診せずにいました。今年に入り職場が変わり新しい職場に強いストレスがかかったのか、朝の手のこわばりと手指の痛みが鎮痛剤を服用しても治まらず整形外来を受診したところ、リウマトイド因子124、抗CCP抗体435と高値でした。しかしWBC・血沈は陰性との事で発症前の状態との診断で、リマチル100㎎2T/2×で開始となりました。内服開始後約1週間経過した頃に急な倦怠感と高熱があり「無顆粒球症」の診断でリマチル中止、痛みに関してはロキソニン内服で経過観察の状況になりました。それからは朝のこわばりの時間が長くなり、痛みが強い時は鎮痛剤服用しないと仕事が出来ない状況が続きました。先月2か月ぶりに受診するとリウマトイド因子135、抗CCP抗体760と更に数値が上がっていましたが、相変わらずWBC・血沈は陰性との事で鎮痛剤で経過観察となりました。このまま次回予約日の2か月後まで経過観察でいいのか不安です。因みに採血検査以外の検査は行っていません。
A. ご心配のことと思います。拝見していないので何とも言えませんが、関節の腫れがあったり、関節を圧すと痛みがあるような場合には炎症の存在が疑われます。最近は関節超音波やMRIなどの画像診断を行い、炎症があるか調べることもあります。関節リウマチで関節の炎症が続くと、その関節の骨や軟骨がダメージを受けるので、早めに他の抗リウマチ薬による治療を始めた方がよいといわれています。しかし、もし痛みの原因が炎症でなければ、今のところ関節リウマチとは診断できないので、鎮痛剤で経過観察してもよいと思われます。判断が難しいこともありますので、かかられている整形外科の先生がリウマチ専門医でなければ、一度、専門医を受診されたほうが宜しいかと思います。(平成27年1月)
 
ページトップへ戻る
Q.111 現在、血清反応陰性脊椎関節炎を治療中でリウマトレックスを服薬中ですが改善が見込まれず、医師と相談しレミケードかヒュミラの使用を検討中です。違いについてはわかったのですが、どちらがより効果があるのかがわかりません。また、レミケードを使用したとして抗体ができ効果減弱のためヒュミラに薬を変更しても、その抗体のせいでヒュミラが効かなくなるということはあるのでしょうか(逆も然り)。
A. 強直性脊椎炎などの血清反応陰性脊椎関節炎に対して、慣習的にリウマチと同じような感覚でメトトレキサート製剤(リウマトレックスなど)を使う医師は多いですが、多くの臨床試験の成績を見ても「有効」という科学的エビデンス(証拠)は全くありません。一方TNFの作用を抑制するレミケードやヒュミラは有効であるというエビデンスが沢山あります。レミケードは、異種(マウス)蛋白を多く含むため、レミケードを中和する抗体ができやすいです。特にリウマチで使用する3mg/kgという少量ではでやすいと言われています。したがって、抗製剤抗体を抑えるためリウマチではメトトレキサートと併用することが条件となってます。しかし、脊椎関節炎ではレミケードは5 mg/kgと多い量を使いますので抗体はできにくく、メトトレキサートを使用しなくても長く有効性を維持できる患者様が多いようです。ヒュミラは完全にヒトの蛋白でできていますが、決して自分の蛋白ではないので、異物であることに変わりありません。したがって抗体は一定の確率ででます。ということで、効果減弱については両薬剤ともありますが、あまり差はないと思います。レミケードに抗体ができた場合は、多くがマウス部分に対する抗体ですので、ヒュミラに変更して有効となることはリウマチではよく経験します。逆のケースはほとんど経験がありませんので分かりませんが、ヒュミラが無効となってもレミケードが効く可能性はあると思います。
(平成26年11月)
 
ページトップへ戻る
Q.110 関節 リウマチと診断されて4年、初期より専門医師と相談しながら治療しており関節には所見は無い状態です。現在はメトトレキサート16mgとプログラフ1.5mg/日を服用していますが、最近、CRPが制御不足の傾向で今月は0.4から1.1に上昇しました。注意している間質性肺炎の指数のKL-6は半年前から1000前後で推移、CT撮影では軽度の間質性肺炎で1年前(KL-6は600)と変化無しの診断です。医師とは生物学的製剤の導入について十分に話し、アクテムラ、オレンシア、ヒュミラを勧めらその選択に悩んでいます。この様な症状での生物学的製剤の選択について一般的なアドバイスをお願いします。
A. 生物学的製剤のうち、どの薬剤がその患者さんに最も有効か、適切かをあらかじめ予測することはできません。実際に、どれを選択するかについてはまず、ご自身での注射(自己注射)が可能か、可能でなければその薬剤の投与間隔で通院ができるか、ということがあります。薬剤費もそれぞれで多少の違いがあります。安全性については、エンブレルで結核、オレンシアで感染症が少ないなどの報告がありますが、どの薬剤においても感染症に対しては同様に十分な注意が必要です。また、生物学的製剤単独でも有効性が保たれる可能性が高いのはアクテムラで、他の薬剤はメトトレキサートを併用したほうが通常は効きがよくなります。これらに加えて主治医の使用経験や好みも選択において大きな要素になるかと思いますので、引き続き主治医の先生とご相談ください。(平成26年11月)
 
ページトップへ戻る
Q.109 昨年から、左の小指の痛みと右膝の痛みに悩まされています。(レントゲンで、小指と膝に変形がみられました。)数日前、リウマトイド因子の検査を受けて結果待ちですが、検査を受ける前に小指の痛みを和らげる為に、ファルネゾンゲルを処方されました。この薬は、関節リウマチで痛む指に塗る薬と聞きましたが、関節リウマチと診断される前から使っても大丈夫なのでしょうか。朝の強ばりと痛みがある時に塗ると、少し和らぎます。
A. 確かに関節リウマチの治療薬ですが、その他の炎症にも効く可能性があります。外用薬であり全身的には大きな影響はないので一時的に使用するのに問題はないと考えられます。皮膚に傷や感染症がある場合には使わないようにしてください。
(平成26年8月)
 
ページトップへ戻る
Q.108 母が1年半程前に関節リウマチと診断(RF陽性、CCP陰性)されました。診断後ヒュミラ投与とメトトレキサート投与しました。早期診断、早期治療のおかげCRPも陰性となったそうです(特に他に大きな持病はないです。)そこで、先生からヒュミラを止める(メトトレキサートは飲み続ける)ことを勧められました。私が色々調べたりした知識によると、リウマチは治らない、しかし生物学的製剤のおかげで、一生薬を飲み続けることで今の状態を維持できるか、少し良くなるという理解です。母の主治医がいうように本当にヒュミラを止めてよいものでしょうか。確かに薬を飲み続けることによって薬が効かなくなるということもあるようですが、また再発したら飲み始めればよいというものなのでしょうか。このまま、ヒュミラを飲み続けた方が安全なのではないかと思っています。もしくはメトトレキサートを止めてヒュミラにしたほうがいいのか等よくわかりません。現在の寛解後の一般的な考えを教えて頂けませんでしょうか。
A.

ヒュミラとメトトレキサートの併用で寛解となったあと、ヒュミラを中止できるかどうか、ということに関して、研究は実際に行われており、ある程度中止しても良い状態が維持できることが分かっています。しかし、継続する方が当然ですが少し成績はよいことも分かっています。したがって、個人個人で経済的問題がある、感染症のリスクが高い(高齢者、肺の病気がある、糖尿病を合併している、など)患者様ではヒュミラをやめていい状態が維持できるかどうか、チャレンジするのがよいと思います。再燃すればヒュミラはいつでも安全かつ有効に再開できます(まれにアレルギーがでたり、再開しても効果が不十分なことがありますが)。。ヒュミラを残してメトトレキサートを中止する、という選択は、経済的な面と、有効性がややおちることが分かっていますので、今のところ一般的ではありません。しかし、メトトレキサートの長期連用が必ずしも安全ではないことが近年指摘されており(日本ではリンパ腫ないしその前段階のリンパ増殖性疾患が多いこと、高齢になるにつれ骨髄抑制などの副作用がでやすくなること、など)、寛解後にヒュミラ単独で治療するというのも安全性重視なら悪くないかもしれません。いずれにしろ、有効性の維持、長期安全性、経済的側面を考慮して、個別に決めればよいと思いますが、特に問題なくヒュミラ+メトトレキサートを継続できるなら、そのまま継続するのが一番よいと思います。
(平成26年8月)

 
ページトップへ戻る
Q.107 60代男性です。5年前に左手親指関節と手首が痛みメトトレキサートを服用しましたが痛みが改善しないため、翌年メトトレキサートを中止しプレドニンを25mg服用。その後10mgまで減らしましたが、その後右肩も痛み出し、現在プレドニン6mg、MTX12mg、セレコックスとロキソニンを服用しています。RFと抗CCP抗体は-ですがCRPが1.0~2.4と高く左手首の痛みが続いています。関節リウマチと断定できないと感じているのですが、副作用の事を考えるとメトトレキサートや生物学的製剤の投与を続けることが心配です。
A. まず診断について、「リウマチとは断定できないと感じている」という印象は、ご質問の内容から私も同感です。つまり60代の男性であること、RFや抗CCP抗体が陰性であること、PSL10mg を服用している時でも右肩の痛みがとれないこと、などは通常の関節リウマチとしては典型的ではありません。また、治療経過もPSL 25mgが投与される、というのは通常の関節リウマチの治療としては一般的ではありません。リウマチ性多発筋痛症、血管炎など他の病気である可能性もありえるので、まずはよく診断をご確認して頂くことが重要です。かりにRF/抗CCP陽性の男性関節リウマチとしても、現在まだCRPが高く、関節痛があるということですので、現在の治療は不十分ということになります。その場合、メトトレキサートは16mg/週まで増量はできますが、多分十分な成果は得られないと思いますので、生物学的製剤の併用が最も勧められる治療です。ただ注射製剤を望まない場合は、タクロリムス(商品名プログラフ)、イグラチモド(商品名コルベット、ケアラム)などの内服薬の併用も有効性がかなり期待できます。昨年発売されたトファシチニブ(商品名ゼルヤンツ)も内服薬ですが優れた効果があります。いずれにしろ、まず診断の再確認が最も重要で、関節リウマチの診断で間違いないとなれば、色々な選択肢がありますので主治医の先生とご相談して決めればよいと思います。どの治療もそれなりに副作用を伴いますが、副作用をおそれるばかりでは治療はできません。いずれもきちんとした治験を実施して承認された薬剤ですので、注意はもちろん必要ですが過度な心配はせずに主治医に託すしかないと思います。
(平成26年8月)
 
ページトップへ戻る
Q.106 私は75才。H24年始左手首に腫れが出てCCP174で関節リウマチと診断され、メトトレキサート(リウマトレックス)4mg/週・葉酸(フォリアミン)5mg/週を服用中。H26年1月始少々腫れた以降腫れ痛み共全くなく、MMP3は89。以上より、メトトレキサートは75才の高齢者には重篤な副作用のリスク大に付け、服用制限は何才迄で、服用OKなら何mg/週迄で、その時の葉酸の服用量はどのくらいですか?私はメトトレキサートを2mg/週にしたのですが、日本での処方は4mg/週が最低と決ってると聞きました。
A. メトトレキサートの用量に関するご質問です。一般的なメトトレキサートの服用に関しては、リウマチ学会ホームページの「メトトレキサートを服用する患者さんへ」で詳しく説明されていますので、是非、ご覧ください。用量について6mg/週から開始するのが一般的です。しかし高齢者や腎機能低下を認める患者さんには4mg/週から開始することが多いのですが、4mg/週が最低であると決まってはいません。主治医の先生によくご相談してください。
(平成26年7月)
 
ページトップへ戻る
Q.105 関節リウマチを発症して3年になります。当初の症状は手指の関節痛で、りウマトイド因子(RF)値90前後でメトレート2㎎を週2錠服用していました。服用後は徐々に関節痛は軽減しましたがRF値は上昇を続け、現在メトレート週6錠に増え、フォリアミン週2錠、エンブレル25㎎を使用し7か月経ちましたが、RF値は上昇を続け410になっています。春先は痛みますが、現在自覚症状はほとんどないのに、RF値が上昇し続けています。このままエンブレルを続けて意味があるのでしょうか。
A. RF値は、おおむねリウマチの病勢と並行しますが、あまり一致しないこともあります。メトレートを週に6錠(12mg)とエンブレルを使用して関節痛や関節の腫れが良くなっているようですので、多分血沈やCRPといった炎症反応も改善していると推察します。したがってエンブレルやメトレートの増量は「有効」だと思いますので、そのまま副作用がない限り継続するのがよいと思います。RFだけを目印にすると、さらに薬を増やしたりして治療が過剰になる可能性があります。RFの増加は、あまり気にしないで、ご自分の症状(関節の痛みや腫れ)と炎症反応をむしろ目印として治療を継続すればよいと思います。なお、経済的負担などでエンブレルを中止したい場合、症状や炎症反応がない状態が長く続けば、止めて様子をみることも可能な場合がありますので、主治医にご相談してみてはどうでしょうか?
(平成26年4月)
 
ページトップへ戻る
Q.104 関節症性乾癬は完治はしないですか?またヒュミラをやる予定なんですが一生続けるのですか?
A. 現在の治療では完治することは難しいです。また治療を中止すると再燃・再発をすることが多いと思います。ただ治療によって落ち着けることができるようになりました。その中でヒュミラは関節症性乾癬にとても有効な薬剤ですので効果は期待してよいと思います。治療は、副作用がない限り、できれば継続するのが望ましいですが、一生続けなければならない、ということはありません。皮疹もほぼ消えて関節症状もなくなった状態が長く(1年以上)続いたら、経済的負担も大きいので、一旦中止してもよいと思います。特にメトトレキサートを併用してる場合、中止しても再燃しないで順調に経過することもあります。もし再燃・再発したら、再開すればよくなると思います。 (平成26年4月)
 
ページトップへ戻る
Q.103 関節リウマチと診断されてから7年経ちます。診断後すぐにリウマトレックスを処方され4mgから16mgと増量されましたが、特に副作用もありませんでした。また早い時期から生物学的製剤も併用しており、レミケードからアクテムラに変えてからはリウマトレックスを徐々に減薬しております(約3か月前より)。現在は8mgに減らしているのですが、ここ数日手首に軽い痛みを感じるようになってきました。これは減薬のせいなのか、時季や使いすぎのせいなのか判断しかねております。次の診察日まで2か月弱あるので、もう少し様子をみて改善されなければリウマトレックスを少し増やしてみたほうが良いでしょうか?
A. もし、使い過ぎたり、重いものを持ったりして手首に負担をかけたことがはっきりしていれば、まずは手首に負担をかけないようにして様子をみてもよいと思います。そうした状況がなく痛みが持続するようになったのであれば、リウマトレックスを減らしたことで関節リウマチが悪化してきた可能性はあります。リウマチの悪化は、診察所見や検査所見も含めて総合的に判断されるものですので、ご自分で勝手にリウマトレックスを増量をしないで主治医に相談した方がよいと思います。
 
ページトップへ戻る
Q.102 Q99の相談をした50代女性です。レミケードを6回行った後に、アクテムラ点滴1回、皮下注射を6回ほど打っています。CRP0.5、MMP100程度にまでなりましたが、肩やあちこちの関節がズキッと走るような痛みやうずくような痛み、そして骨が軋むような痛みがあります。特に両肩の痛みはひどく、物をつかむこともできません。先生はアクテムラ注射の効果がでているとおっしゃっていますが、このまま肩の骨が破壊されるのではと心配しています。再度ご指導いただけると嬉しいです。リウマトレックス2㎎週2錠、フォリアミン1錠を飲んでいます。
A. アクテムラの治療中は、たとえ関節リウマチの活動性が残っていても、見かけ上CRPなどの検査が正常になることもあります。そのため、関節リウマチの活動性(病勢)の指標として総合的指標(DAS28, CDAI, SDAIなど)で評価・判断されます。まだ、関節の運動痛がかなり強く残っているようであり、関節リウマチの活動性(病勢)がコントロールできていない可能性があります。肝機能の問題がなければ、リウマトレックスを可能な範囲で増量が必要です。これで活動性をコントロールできなければ、アクテムラから他の生物学的製剤のオレンシア、あるいは経口薬であるゼルヤンツなどへに変更も一つの方法かも知れません。一方、担当医の評価のごとく、関節リウマチがコントロールされているにも関わらず、あっちこっちの関節などが痛む場合は、関節リウマチに併発した線維筋痛症と言った合併症を考慮する必要があります。線維筋痛症については、このリウマチ情報センターホームページから、病気の解説を参照して下さい。 (平成26年1月)
  ページトップへ戻る
Q.101 昨年4月に突然手の甲が腫れて病院に行った所関節リウマチと診断されました。今はメトトレキサートを毎週日曜日に服用していますが、いっこうに改善されず、精神的に追い詰められています。このまま同じ病院で良いでしょうか?他の病院にも行った方が良いですか?
A. メトトレキサートは効果がなければ次々に増量する(8錠まで)のが現在の考え方です。それでも改善しないときには生物学的製剤を適応に考えます。血液学的な変化は内のでしょうか?もし痛みや腫れが数カ所にあってよくならないのに、理由もなく同量のメトトレキサートでずっと(2~3か月)みているのであれば、現代の関節リウマチの治療ガイドラインから外れますので、それはリウマチ専門医に診ていただくように医師を変える選択肢があると思います。このリウマチが起こって初期の時期(1~2年)にどのような治療をしたかどうかが、のちに回復するかしないかの大事な分かれ目になります。 (平成25年12月)
  ページトップへ戻る
Q.100 母(83歳)は極めて重篤なリウマチ患者で、現在車いす生活を送っています。手は変形し、首などの痛みが激しい毎日です。そのような患者に、生物学的製剤治療は有効でしょうか。痛みだけでも和らげ、残りの人生を少しでも楽しく過ごしてもらいたいのですが。現在有料ホームで生活しています。
A. 高齢の方への生物学的製剤の使用はしばしば危険を伴います。また高価な治療でもあります。リウマチが現在も強い炎症を伴い、そのために痛いのであるならば効果は期待できますが、既に多くの関節を破壊してしまったあとでは、生物学的製剤の効果もあまり期待できません。しかしそうしたことがあっても、辛くて痛い日々を送っているのであれば、一度リウマチ専門医に相談され、炎症が未だ強いのであればその分を解消する可能性は残っています。また生物学的製剤でなくても、ある程度の鎮痛効果は他の薬剤の適切な使用によって改善する可能性はあると思います。有料ホームから連れていくことができるのであれば、是非お近くのリウマチ学会の認定専門医に一度ご相談ください。 (平成25年12月)
  ページトップへ戻る
Q.99 関節リウマチになって約2年になります。リウマトレックスを服用すると、肝臓値が高くなるので、週4㎎と生物学的製剤を使っています。当初はエンブレル50㎎でしたが、昨年12月に痛みが強くなり、今年の2月よりレミケードを開始しました。レミケード4回目から体重1㎏に対して、6㎎に増加しましたが、体調が思わしくありません。手足の腫れ・足首・膝・肘の腫れ、機能障害で物に触れるだけでも、激痛が走ります。今後どうなっていくのか不安でたまりません。医師は、倍に増やしたので様子を見る態勢ですが、2か月の注射が1か月も持ちません。動けない状態なので、不安でたまりません。
A. リウマトレックス(メトトレキサート)で肝障害があるため増量できない場合、もしフォリアミン(葉酸)の併用が行われていないなら、フォリアミンの併用で肝障害を悪化させることなく、メトトレキサートを増量できることもあります。また、生物学的製剤としてエンブレルの効果がなくなり、レミケードへの変更後も、レミケード増量(6mg/体重Kg)でも効果ない状況である場合には、さらにレミケードを8週間毎でなく、4週間毎の投与か、あるいはさらにレミケード増量(10mg/体重Kg)することも一つですが、むしろ薬剤作用部位のまったく異なる生物学的製剤への切り替え(アクテムラ、あるいはオレンシア)を選択したほうがよいかもしれません。さらに最近では、生物学的製剤と同等、あるいは生物学的製剤無効例にも効果がみられる経口抗リウマチ薬であるゼルヤンツも一つの選択肢かもしれません。担当医と相談され、さらに関節リウマチがコントロールされることを期待します。  (平成25年10月)
  ページトップへ戻る
Q.98 私はリウマチ性多発筋痛症の疑いがあるということで、現在、血液検査の結果待ちです。リウマチ性多発筋痛症の治療法をネットで調べると、ステロイドでは完治しないどころか、悪化させるだけと記載してある記事を読みました。こちらの記載では悪化させるステロイドによる治療しか掲載していません。こちらではステロイドによる治療法しか知らないのでしょうか。他の治療法はないと考えているのでしょうか。
A. リウマチ性多発筋痛症に対する治療の原則はまず非ステロイド抗炎症薬で開始し、効果がない場合は少量の副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン換算で10~15 mg/日)を使用します。副腎皮質ステロイドのリウマチ性多発筋痛症に対する有効性は確立しており、読まれたような記事はないと一般的にいえます。いずれにせよリウマチ専門医に相談し、治療を受けられることをお勧めします。   (平成25年10月)
  ページトップへ戻る
Q.97 祖母(87歳)が間質性肺炎と関節リウマチを患っています。最近では特に手足のリウマチの痛みがひどいらしく、歩行が困難になっており生活に支障をきたしています。良い治療法はありますでしょうか?
A. 現在、メトトレキサートや生物学的製剤といった有効性が高い治療薬が存在します。しかし、これらの薬剤はご高齢の患者さん、間質性肺炎がある患者さんで使うと肺炎などの副作用の危険性が高くなることが知られており、使用が難しい例があります。また、ご高齢の方は体内で薬を処理する機能が低下しており、また加齢のために動かせる範囲が狭くなっていきます。痛みもリウマチが悪くなっているためではなくて、壊れてしまった関節が痛いと言うこともあり、この場合には抗リウマチ薬だけでは痛みを抑えることができません。薬だけでなく手術やリハビリを含めた整形外科的な対処と介護を重視すべき時に来ているのではないでしょうか。 (平成25年7月)
  ページトップへ戻る
Q.96 リウマトレックスを数か月内服して効果をみることをせずに、リウマトレックスを内服してすぐにレミケードを使用することはあるのでしょうか?
A. レミケードの添付文書には「既存治療で効果不十分な関節リウマチ」というのが適応となっていますので、原則はリウマトレックスの治療効果を見極めて、「効果不十分」と判断してから使用するのが正しい使い方です。しかし、海外での臨床試験などから非常に活動性の高い(病気の勢いの強い)リウマチと診断した場合、すぐにレミケードとリウマトレックスを併用で使用するのは、医学的には妥当であることは証明されています。実際、レミケードと同類の製剤(抗TNFアルファ抗体)であるヒュミラという薬は、日本での治験の成績をうけて、2012年8月に添付文書で「既存治療で効果不十分な場合」という文言が削除となり、正式にリウマチの診断後はじめから使用できるようになりました。とは言っても、すべてのリウマチ患者にこのような治療を行うことはなく、関節症状が強く活動性が高い、すでに骨びらん(骨の破壊像)がある、リウマトイド因子が高い、炎症反応が強い、などの特徴があるような患者様に使用します。したがって、現実はヒュミラでもまずはリウマトレックスのような抗リウマチ薬を3ヶ月くらいしっかり使用して、効果が不十分であることを確認してから使用するのが一般的です。 (平成25年7月)
  ページトップへ戻る
Q.95 四年ほど前に関節リウマチの診断を受けました。最初はメトトレキサート錠剤を飲んでいましたが肝臓の数値が上がり、アザルフィジンになりました。大きい薬が飲めない私は薬剤師の方が粉砕してくださり飲んでいます。ただ腸溶薬なので粉砕して飲んで効力があるのか不安です。3分割でもつらいので小さい粒のお薬などありますか?
A. 腸溶剤は胃腸障害の副作用を減らすために薬剤の表面をコーテイングしたものであり、確かに散剤にすると腸溶剤としての効力がなくなり、胃腸障害の副作用を懸念しなければならなくなりますが、薬としての効力は変わらないです。小さい剤形のものとしてはアザルフィジンの250mg錠があります。
  ページトップへ戻る
Q.94 プレドニゾロンという薬(腎上腺に関係ある薬について)は、目の病気たとえば加齢黄斑変性などが起こりやすいですか?
A. プレドニゾロンは副腎皮質ステロイドのひとつです。眼に関連した副腎皮質ステロイドの副作用としては、レンズである水晶体が濁る白内障や、眼球内の圧が上がる緑内障が知られています。ステロイドは加齢黄斑変性の治療薬として用いられることがありますが、ステロイドの影響で直接的に加齢黄斑変性が起こりやすくなるとはいわれてないようです。(平成25年7月)
  ページトップへ戻る
Q.93 平成24年4月に関節リウマチと診断され、現在リウマトレックス12mg/week、プログラフ3mg/day、プレドニゾロン5mg/day等服用中で、今後プレドニゾロンをもう少し減量していく予定です。しかし、左手首の痛みがなかなかとれません。検査値はCRP0.07、リウマトイド因子29と順調に下がってきているので、少々の痛みはがまんして(頓服的にロキソニン等で対処して)、このままの状態でいったらいいのでしょうか。個人的には、プログラフなしにして(効果を全く実感できない)リウマトレックスを16mgまで増やしてみたいのですが、主治医はリウマトレックス増量と生物学的製剤には消極的で、病院も生物学的製剤は扱っていません。
A. 年齢や発病からの期間を考えても、臨床的寛解といわれる状態を治療の目標として、治療薬を検討していくことが望まれます。目安として、現在、腫れている関節がなく、レントゲンで関節リウマチの進行がないようでしたら、このままの治療で様子をみてもよいかもしれません。プレドニゾロンは、今後なるべく減量したほうがよいのですが、それによりもし関節症状が悪くなるようでしたら、生物学的製剤の開始を主治医に相談されてください。場合によっては使用可能な施設を紹介してもらうことが必要かもしれません。リウマトレックスは副作用がなけれは増量が可能ですが、どこまで増やすかはその時の状況や医師により異なっているのが現状です。 (平成24年12月)
  ページトップへ戻る
Q.92 関節リウマチを発症して5年目ですが、最近更年期なのかホルモンのバランスも崩れがちで、つらく 痛い毎日です。副作用もあり、母子家庭なので働きたいのですが難しい状況です。生理前、排卵前に体中の血管、ももの筋肉、関節が痛く、足のうらはやけどの水膨れで歩くような痛みがあり、主治医にも話しましたが、リウマチの症状ではないといわれました。血を増やし、ホルモンを安定させ症状を和らげたいのですが。
A. リウマチの症状は基本的に関節炎ですが、ご相談のケースはすでに主治医からも「リウマチの症状ではない」と言われているように、おそらくリウマチと関連のないものと推察します。むしろ、日常生活や仕事の悩みなど精神的なものが背景となって種々の自覚症状を呈している可能性もあると思われます。内科的に他の疾患や病態が無いか(肝機能障害や貧血等)をよく調べた上で、精神科に相談するもの1つの方法かと思います。また、ホルモンのバランスについては婦人科の更年期外来などで専門医にご相談されるのがよいと思います。 (平成24年12月)
  ページトップへ戻る
Q.91 関節リウマチを発症してから約10年。右足の踝の関節が腫れ最初は関節リウマチと診断されずつい最近関節リウマチと診断され今はリウマトレクッスとエンブレルの自己注射をしてます。ただ10年という歳月が長く今では第3ステージ~第4ステージで薬の効果も低いと言われ最終手段は関節固定術と言われました。3~4年前に滑膜切除術もしたんですが結局良くならず・・。子供もいるんですがまだ小さくリスクも大きい、ただ正直痛みが半端ではなく日常生活が苦しいですこのまま薬を飲み続けるのか手術をするのか?
A. 薬を飲み続けるのかと手術をするのかとは、それぞれの目的が異なっており、相反することではありません。薬は炎症という火事の消火であり、手術は燃えて壊れたしまったものを元の形に修復するということです。どちらかを選べば、他を選択しないというわけではなく、あなたの治療に双方が必要なこともあります。もし医師が手術を薦められるのであればそうされるべきかと思いますし、ご心配ならばセカンドオピニオンをとられてもよいかと思います。 (平成24年10月)
  ページトップへ戻る
Q.90 30年来重度喘息で一日もPSL(プレドニゾロン)が抜けない状況下で3年前PSL減量時に両肩に激痛を生じ診断されました。現在5mg/日喘息治療で内服中です。ストレッチという程のリハビリでなくても痛みが出てしまいます。減量の為歩きたくても体幹の筋肉痛が症じます。食事制限で減量に努めるしかないのですが、筋量も当然落ちてしまうのではないかと懸念も致します。病院の食事指導を受けながら実施した方が良いでしょうか?日常生活を取り戻すべく道が見つけられません。
A. 何よりも痛みを取るような治療が必要だと思います。そのためにPSL(プレドニゾロン)の適切な量がどれくらいなのかを考えなければなりません。あるいは他の薬剤を考えなければなりません。食事制限での筋肉量の低下を心配されていますが、動かさないことはそれ以上に筋肉量を減らすでしょう。あるいはプレドニゾロンで筋肉量が低下することを心配するとしたら、それはもっと多くの量を使った場合であると思います。食事制限がなぜ行われているのかはわかりませんが、食事指導、栄養指導は是非お受けになった方がよろしいかと思います。 (平成24年10月)
  ページトップへ戻る
Q.89 平成16年から再生不良貧血の病になり、治療中で現在ネオラールとプリモボランで順調に生活していますが、今年正月ころから関節リウマチも発症しました、医師の指示でプレドニゾロンを毎日一錠ずつ飲んでいますが、ききめが弱くて仕事に差し支えています。副作用が少ない何か良い薬とかサプリメントはないのですか?
A. 複数の病気を持たれて大変だと思います。ただネオーラルやプレドニンは両方の病気に効く薬ですし、これ以上に効果のあるものは現時点では見当たりません。サプリメントは時にこれらの薬に悪影響を与えますから主治医の先生とよく相談してお使い下さい。 (平成24年8月)
  ページトップへ戻る
Q.88 関節リウマチと診断されたのは3年前で、リマチルでよく効いていたのが昨年春ころから効かなくなり、昨年の12月からリウマトレックスを少しずつ増やしながら今は8錠になりました。しかし痛みはおさまらず、足の裏が特に痛みがひどくて、朝起きたときは足が前に出せないくらいまで痛みがひどくなりました。リウマトレックスを飲み始める前より痛みがひどくなってます。数値もMMP-3が飲み始め前は55.5で、CRPは0.3だったのが、5ヶ月たった今は、MMP-3が69.4までになりCRPは0.3です。手の関節の腫れも6箇所まで増えてます。リウマトレックスの副作用はないですが、MAX飲んでも効果がないような気がします。次の診断のときに腫れがおさまらなかったらリウマトレックスはそのまま飲み続けて、さらに違う薬をふやすそうですが、沢山薬飲むのは不安です。ステロイドは飲むと効リウマチ薬の本当の効果がわからないからと言われ、どうすればいいのか、わかりません。
A. 関節リウマチの治療をしていて、はじめは効いていたのにだんだん効果がなくなることがあります。リウマトレックスを8錠まで飲んでも効果がないのであれば、生物学的製剤を使用すべき状態と思います。高価ではありますが、効き目は全く違いますし、また落ち着いたら中止することもできます。ステロイドをこの状態で使用しても完全に病気を押さえることは困難で、また長期間の服用は副作用を起こすので勧められません。(平成24年8月)
  ページトップへ戻る
Q.87 関節リウマチと診断されたのが18歳の時で、現在は診断されて約4年ぐらいになります。初めの頃は症状も軽く病気を認められずに、通院するのも不定期でした。薬も毎日は飲んでなかったので、点滴の治療を勧められ、1年間ほどして薬物療法に変更することになりました。点滴治療をしていた頃は痛みも全く無かったのですが、薬物療法に変えた後から徐々に関節の痛みが出てくる様になり、現在は左手首、左肩が起床時に強く痛みます。それでも、警察官を志望していて受験を試みています。警察官の業務内容や特に警察学校では激しい運動などがあるのですが大丈夫なんでしょうか?
A. 点滴の治療というのが内容が不明なのでお答えすることが困難です。アクテムラやレミケードという薬であればリウマチに対するかなり強い薬で不定期に使うものではありませんし、他にも不定期で使用するようなリウマチの治療は一般にはありません。(平成24年8月)
  ページトップへ戻る
Q.86 昨年10月より使い痛みから手首が痛くなり「手の外科」でMRIを撮り、滑膜の様子から「リウマチ」と診断されました。いまだに数値にはあらわれていません。左手の症状が顕著で右にもいくらかあります。リウマトレックスを週4錠4回飲んだところでムカムカしてきたのでそれを訴えたところ「じゃ、飲むのやめよう、そう症状が出てる訳でもないし」と言われました。今の所症状は手だけですが痛みがあり日常生活にも不自由しています。「治療したいので飲みますからください」と訴え週3錠になり2週間が経過しています。減薬してからは痛みが強くなりました。せっかく早く発見できたのに腫れもひかず段々痛くなります。このままでいいのでしょうか?FAQにあった滑膜除去手術はどうでしょう?
A. メトトレキサートが効果を示しているのであれば、減量してでも継続する方法があるように思います。また、メトトレキサートの副作用があるのであれば葉酸を併用するか、特に消化器症状が強いようであればガストロームなどの胃腸薬を併用しながら継続する方法もあるように思います。滑膜切除術は術後の除痛効果に優れ、再発症例も少なく、長期の安定した成績も報告されている優れた術式ではありますが、多かれ少なかれ術後に関節の可動域(動き)が低下することも知られています。MRIで、どうにか発見されたような早期の症例では、まず薬物療法による効果を期待したいように思います。もし、どうしてもメトトレキサートの服薬困難なようであれば他剤による治療も選択肢かもしれません。 (平成24年4月)
  ページトップへ戻る

平成26年1月更新↓

Q.85 リウマチ性多発筋痛症と診断されました。治療日数はどのくらいかかり、どういう経過をたどっていくのでしょうか?また、生活するうえで注意することなどありましたら教えてください。
A. リウマチ性多発筋痛症の治療には副腎皮質ステロイドが用いられます。比較的少ない量の副腎皮質ステロイドがよく効きます。副腎皮質ステロイドは症状や血液検査の炎症反応が落ち着いたら徐々に減量していきます。しかし、減量中に症状の再燃がみられ、副腎皮質ステロイドを再度増やさなければならないことがしばしばあります。したがって減量は少しずつ数週間毎に行われ、通常は1-2年以上の年単位の治療が必要になります。また、副腎皮質ステロイドにより、高血圧や高脂血症、糖尿病がみられるようになったり悪化したりすることがあり注意が必要です。その他、重要な副作用として骨粗鬆症があり、あらかじめ骨粗鬆症の治療薬を併用することが勧められています。普段からカルシウムが多い食事を心がけましょう。  (平成24年2月)
  ページトップへ戻る
Q.84 関節リウマチ治療を開始して半年です。現在、メトトレキサート(リウマトレックス®)6錠(12㎎)を服用しています。CRPは0.1~0.2です。治療開始4か月目に右手小指の関節が変形し、現在は右手薬指に同じ症状があり、このままでは数か月後に変形するものと思われます。ほかの症状は足の指の付け根の関節と手首が痛みます。先日、リウマチ専門医の主治医から生物学的製剤をやるなら自分の判断で申し出るようにと言われましたが、自分では決めかねています。血液検査の結果ではまだやるほどではないが痛みの症状の訴えから判断すると希望があれば開始するとのことでした。現在、薬の副作用はありません。生物学的製剤を開始する判断基準はあるのでしょうか。高額な薬代や副作用、開始したら投薬を簡単には中止できないことなどから自分から生物学的製剤の使用を希望するとは判断できません。ご助言をお願いします。
A. 医師が治療方針を変更するための基準として、専門的ですが「疾患活動性=リウマチの病気の勢い」を示す指標があります。DAS28という指標が一般的ですが、複雑ですので、最近はSDAIという基準が使われはじめています。つまり、痛い関節の数+腫れている関節の数+血液のCRPの値+患者さん自身の病状の評価(10点満点;10点が最悪、0点が全く正常)+医師からみた患者さんの病状(10点満点)を合計したものが使われます。目安は11点以上あれば現在の治療が不十分と考えます。リウマトレックスが12mgで「不十分」となった場合、①16mg(8錠)まで増やす、②生物学的製剤を併用する、③他の抗リウマチ薬(プログラフ、リマチルなど)を追加併用する、などの選択肢があります。ご相談のケースは痛い関節があるものの、CRPは陰性であり、治療としてはほぼ成功していると考えます。あとは症状の程度、レントゲンでの骨破壊の進行の有無、MMP-3の値、加えて経済的側面などを考慮して、現在の治療を継続するか、さらなる強化療法を行うかを選ぶことになります。主治医と患者さんとの合意が最も重要だと思います。  (平成24年2月)
  ページトップへ戻る
Q.83 現在、関節リウマチで治療中です。主治医の先生は整形外科のリウマチの認定医ですがメトトレキサート4mg/週のみで痛みは取れていません。主に手と足の指と手首が痛いです。(CRP0.1以下、白血球7,000~10,000、赤血球400~420万,抗CCP抗体100以上)痛いかどうかは先生が決めるとの事で痛み止めは他医院で処方してもらってます。感染症もよく罹る気がします(帯状疱疹や膀胱炎、リンパ節炎)。こちらも他医院で薬の処方はしてもらってます。主治医にも伝えますが、副作用ではないとおっしゃいます。このまま、現在の先生のもとで治療を続けるべきでしょうか?内科系の先生にかわるべきでしょうか?
A. 血液検査からメトトレキサートはよく効いていると思います。ただし、帯状疱疹・膀胱炎・リンパ節炎はメトトレキサートの副作用として誘発されることもあり、また血液検査が正常でも関節痛の出ることもままならずあります。副作用と効果について再度、主治医の先生と納得いくまでよく相談されるべきではないでしょうか?そのうえで医師と患者の信頼関係が築けないのであれば内科・整形外科に関係せず他のあなたが信頼できるリウマチの専門医にセカンドオピニオンでもいいので受診されてはいかがでしょうか?  (平成24年1月)
  ページトップへ戻る

Q.82

母親が関節リウマチでした。私自身も関節の腫れなどが治りにくい時に血液検査をし、反応はあるが治療の必要はあまり感じられないと言われてきましたが、今年の9月の始めに右手首に痛みと腫れが現れ、血液検査の結果、抗CCP抗体30.3と出ました。すぐに治療が始まると思っていたのですが、なにも始まらず腫れを抑える湿布(ロキソニン)がだされただけです。約2か月経過しています。腫れや痛みは軽減してはいますがこのままでよいのか不安です。飲み薬(抗リウマチ薬)などの治療はどれくらいの数値から始まるのでしょうか?
A. もし関節リウマチであれば、数値に関係なく、なるべく早めに抗リウマチ薬を始めることが必要です。関節リウマチの診断については新しい基準も発表されていますが、診断が難しい場合も多々あります。他の病気による関節症状の可能性がなく、関節の腫れや痛みが持続していれば、関節リウマチと確定できなくても抗リウマチ薬を開始する場合もあります。関節リウマチである可能性について一度担当の先生に聞いてみてはいかがでしょうか。現在、リウマチの専門でない先生におかかりなら、専門医の診察を受けることをお勧めします。(平成24年1月)
  ページトップへ戻る

Q.81 メトレート(メトトレキサート)6㎎/週と葉酸を服用していますが数値が上がりさらに2㎎/週追加で服用。しかしCRP0.61、リウマトイド因子定量42まで上がるが、肝臓の数値も上がっているためこれ以上メトレート(メトトレキサート)を増やせない状態で、医師から生物学的製剤ヒュミラを勧められました。本に副作用は悪性腫瘍、リンパ腫と書いてありました。現在朝のこわばりや突っ張りがありますがそれよりもメトレート(メトトレキサート)の副作用か疲れやすく頭も痛く体がだるい方が苦痛な状態。一般的にどれくらいの状態数値で生物学的製剤をやるべきなのか?生物学意的製剤をやり更に他に苦痛がおこらないか判断に苦しんでいます。
A. メトレート 8 mg/週で関節リウマチのコントロールが十分でない状態と推察させます。メトレートとしてはもっと増やせる量ですが、肝機能データに異常が出ているとなるとそれ以上には使いにくいですね。一般的にメトトレキサートを使用してもなお活動性の高い関節リウマチ患者さんにはヒュミラなどのTNF阻害薬を速やかに導入します。副作用として悪性腫瘍の増加を心配されておられますが、すごく増えるわけではありません。生物学的製剤を使っても他のリウマチの患者さんと比べて相対リスクは変わらないとか、むしろコントロールが出来ていない関節リウマチの方が悪性リンパ腫が増えるなどの報告もあり、これについては専門医の間でも意見が分かれています。主治医の先生と良く相談されることをお勧めします。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
Q.80 20年間アザルフィジンを飲んでいましたが、手首の可動範囲が狭まり、足の指も変形し痛みもあったので(この時CRP1)リウマトレックスに変更しました。しかし、3か月後間質性肺炎になり投薬を中止。現在アザルフィジン、リマチル、プレドニンを飲んでいますが、CRP3.58となり、生物学的製剤を勧められています。副作用(肺炎)が心配で決断できずにいます。副作用について教えてください。(一度肺炎を起こしているので心配です)今後どのようにしていったらよろしいでしょうか
A. 肺炎は関節リウマチの治療を行っていれば常に問題となります。肺炎には大きく分けて、感染症(病原菌によるもの)と薬剤によるものがあります。現在の治療(アザルフィジン+リマチル+プレドニン)でも、薬剤性の心配はほとんどありませんが、感染症は十分あり得ます。リウマトレックスは薬剤性肺炎の頻度が0.5%程度(200人に1人)程度で、他の薬剤より高いです。今回経験された肺炎が感染症か、薬剤性かわかりませんが、薬剤性ということならリウマトレックスは使えません。したがって、現在の治療でリウマチのコントロールが悪ければ生物学的製剤が有効性の面から勧められます。生物学的製剤は感染症による肺炎(肺炎球菌や結核、ニューモシスチスというカビの一種によるものなど)が、あわせると2%(50人に1人)位の割合で起きるとされていますが、薬剤性の肺炎はほとんどありません。感染症に対する予防や、診断後にすぐに治療する体制が整っている施設で行うなら、むしろ安全な治療とも言えます。関節変形が進行し、CRPが高いなど、関節リウマチの状態が悪いようですので、生物学的製剤の使用をご検討していただくのがよいと思われます。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
Q.79 関節リウマチ発症から約5年、最近手首の痛みが強くなり、現在RF48、CRP0.37です。服用薬はリマチルとナボールです。書籍によると、関節リウマチと診断されたら最初からメトトレキサートなどの効果の高い薬を積極的に使用する治療が多いとありますが、現在通院している病院では、穏やかな薬(リマチル)から徐々に効き目の高い薬に替えていく治療方針です。痛みと関節破壊が心配ですが、このままで良いのでしょうか?
A. 質問者がおっしゃるように最近の関節リウマチ治療の方針は早期から世界標準薬であるメトトレキサート(MTX)を使用することが基本であり、3か月ごとに治療効果の評価を行い、治療効果不十分なら、生物学的製剤を含めた強力な治療を行い、関節の不可逆的破壊を防止しすることです。メトトレキサートや生物学的製剤の使用にあたっては日本リウマチ学会の使用ガイドラインに沿って、適応と有害事象のモニタリングが必要です。質問者の関節リウマチはまだ活動性が持続しており、十分にコントロールされているとは言いがいたようです。したがって、リウマチ専門医にセカンドオピニオンを求め、今後の治療の方針、受診医療機関を含めご相談されるとよいでしょう。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
Q.78 10年前発症し現在リウマトレックス2回/週、プレドニゾロン5mg/日服用中です。両手首の可動域制限、亜脱臼ありです。左膝の炎症あり、状態に応じて副腎皮質ステロイド注射をしており、日常生活はおくれていますが最近は手首も膝も早く症状が進んでいる感じがします。2年前にレミケード点滴を行い効果もありましたが、5回目より点滴中にアナフィラキシーショックのような状態になってしまい中止となりました。これは抗体ができたという事ですか?他の生物学的製剤は使用できないのでしょうか?
A. レミケードでアナフィラキシーショックになったとのことですが、これは多くの場合、レミケードに対するアレルギー(薬剤に対する抗体が作られたために起こる反応)と思われます。したがってレミケードは使用できませんが、他の生物学的製剤は使用できる可能性は十分にあります。ただし、製剤の共通部分に対するアレルギーである可能性もありますので、はじめの数回は慎重に投与して頂ければよいと思います。事前にどの製剤が効くかは、残念ですが予想はできません。関節リウマチが悪いということなら他の生物学的製剤への変更はよい方法だと思いますので、まず考えてみるのがよいと思います。ただし、リウマトレックスが2回/週というのは、2錠(カプセル)だけということでしょうか?それなら少なすぎると思います。リウマトレックスを十分量(1週間に8カプセルまで使えます)使用するだけで関節リウマチがよくなることは多いですので、生物学的製剤を使用する必要がないかもしれません。主治医とご相談ください。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
Q.77 昨年2月から右手指、手首、両肩が痛くなり、4月に関節リウマチ(抗CCP抗体100以上)とシェーグレン症候群の診断を受け、リウマトレックス8mg/週とセレコックス400mg/日の治療を受けていました。既往症として、慢性胃炎(タケプロン300m/日)慢性肝炎(HBS抗原あり、抗体なし、20歳から3年ほど服用しましたが30歳位からは風邪などひくと肝機能の数字は少し高くなりますが、薬を飲むことなく安静にしてると正常値になります)。今年3月位から両足にも症状が出始めリウマトレックス10mg/週,7月より12mg/週になりCRPは0.1mg/dlです。主治医は、肝臓のことを考えると今後も生物学的製剤を使う予定はないとの判断です。
A. B型肝炎の抗原が陽性ということですのでいわゆるウイルスのキャリアー(保菌者)ということになります。生物学的製剤はB型肝炎のキャリアーには原則禁忌(投与してはならない)となっています。リウマトレックスも含めた免疫抑制療法でも、「極力避ける」となっています。しかし、関節リウマチが悪くて、他の薬剤でコントロールできない場合、やむを得ず投与しなければならないことがあります。その場合、主治医と患者さん、さらには肝臓の専門医とも相談の上で、慎重に血液検査でウイルスのDNA(遺伝子)を調べながら、肝炎ウイルスに対する薬剤(核酸アナログ製剤)を併用して、生物学的製剤や免疫抑制薬による治療することはできます。ただ、ご相談のケースでは、リウマトレックス(メトトレキサート)12mg/週でCRPが0.1と低下しているとのことですので、現在の治療を継続していればよいと思います。現状では、劇症肝炎のリスクをおかして、あえて生物学的製剤を併用することはないと思います。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
Q.76 関節リウマチ発病後1年となりました。両手のレントゲンは異常はありません。また、血液検査でも正常です(RF定量3.0未満、MMP-3 74.1)。症状は両手、両足、両肩に14箇所の軽い痛みが続いています。治療はメトトレキサートを8m/週・葉酸5m/週とロキソニンテープを痛みが増した部分に貼っています。メトトレキサートによる副作用の発生も血液検査で異常はありません。主治医は現在の治療を継続するとの方針ですが、現在の状態が続く限り、メトトレキサートを今後(例えば数年)続けることが必要なのでしょうか、また、メトトレキサートの長期間の服用は問題はないのでしょうか。
A. 有効であるメトトレキサートを継続する方針は適切であると考えます。長期間の服用に関しては、定期的な検査を行っているようなので、現在、特に問題はないと思われます。症状が落ち着くと、今度は副作用を考えて減量や中止を考える方は少なくありませんが、メトトレキサートの治療で落ち着いているのであって、このような寛解状態(リウマチが安定した状態)を続けるためには数年を越えて同じ治療を進めるのが原則です。メトトレキサートを長期間服用することの問題よりも中止して病気が再度悪くなる可能性の方が遙かに大きいからです(T2Tの項をお読みください)。主治医の先生にもご相談されることをお勧めします。(平成23年11月)
  ページトップへ戻る
Q.75 1か月前から、起床時に手のこわばりが1時間以上続き、その影響か握力が低下しているような症状と指の関節の痛みがあります。足関節が特に痛みが強く、朝や、夕方~夜にかけて痛みがあります。整形外科を受診し、赤沈、CRPは陰性、リウマチ因子定量(LA)は45、抗ガラクトース欠損IgG抗体は19.9、抗CCP抗体は0.6でした。天候の悪い日は、膝、肘、など左右対称の痛みがあります。セレコックス100mgを2錠/日内服していますが、痛みが続いています。関節リウマチの判定基準は3点といわれ、経過観察で半年後に受診予定です。もっと早くから、関節リウマチの治療は可能なんでしょうか?リウマチの専門医の方がよいのでしょうか?
A. 関節リウマチの判定基準3点というのは、おそらく新しい分類基準による評価と推察しますが、その場合RF陽性のみで3点となるため、関節点数は0点と評価されたことになります。さらにRF陽性でも、より特異性の高い抗CCP抗体は陰性であり、CRPも陰性ということから、本例はRF陽性の変形性関節症や腱鞘炎など、関節リウマチ以外の疾患である可能性が高いと思われます。しかし、初期の関節リウマチは否定できませんので、一度専門医を受診され、再評価して頂くことをお勧めします。 (平成23年10月)
  ページトップへ戻る
Q.74 2009年7月に、リウマチ性多発筋痛症と診断され、プレドニゾロン10mg/日を服用し始めました。だんだんCRP値も減少して、朝プレドニゾロン2mgまでになりましたが、2011年7月CRP値が0.82となり、朝プレド二ゾロン2mg・アザルフィジンEN500mgを服用しています。(週に一度ボナロン35mgを服用)、まだ朝の服用前と、夜に少し痛みがあります。この病気は治るものでしょうか?セカンドオピニオンを受けてみたいと思いますが、専門の先生はどのように探せばよいでしょうか?
A. リウマチ性多発筋痛症は比較的高齢者の方に発病するリウマチ性疾患であり、プレドニゾロンなどの副腎皮質ステロイドによく反応し、基本的には治るものですが、日本人の場合は、副腎皮質ステロイドの減量が早いと再発することがあるとされていますし、当初リウマチ性多発筋痛症で発病して後、経過中に関節リウマチを発病することや、年齢的な点からも内臓の腫瘍が隠れていることが時にあります。治療は副腎皮質ステロイドが中心ですが、副腎皮質ステロイドで反応が不十分であるとか減量で再発傾向がある、また関節症状が持続する場合はアザルフィジンやメトトレキサートなど関節リウマチの治療薬を併用することがあります。リウマチ性多発筋痛症はリウマチ性疾患ですので、セカンドオピニオンを希望される場合は、日本リウマチ財団のリウマチ情報センター、あるいは日本リウマチ学会のホームページ等からリウマチの専門医を探されるとよいでしょう。 (平成23年9月)
  ページトップへ戻る
Q.73 61歳の母は人差し指が変形し痛みを伴っています。病院では関節リウマチと診断され高齢だから仕方ないと言われシップを処方されただけでした。シップを貼っても、痛み止めを飲んでも、座薬をいれても痛みはとれないままでいます。最近は包丁を握るのも苦痛のようです。何か良い治療法はありませんか?高齢だから仕方ないと諦めてこれからずっと痛みを耐えて生活していかないといけないのでしょうか?
A. 正確な状態はわかりませんが、診断が関節リウマチであり、現在も関節リウマチによる炎症があるのなら、関節リウマチを抑えるお薬による治療が必要です。61歳という年齢はリウマチではさほど高齢ではありません。一方、年齢とともに指の関節が節(ふし)のように腫れる変形性関節症という必ずしも治療が必要ない病気もあります。ただ、強い痛みが続いているようですので、診断や今後の治療について主治医の先生に確認されてはいかがでしょうか。可能であれば一度リウマチ専門の先生に診てもらうことをお勧めします。 (平成23年8月)
  ページトップへ戻る
Q.72 現在リウマチの治療を始めて10か月です。メトレートを16mg/週服用していますが、関節の痛みがなかなかとれず今まで痛まなかった関節まで痛くなってます。担当医は内科の先生です。関節の破損の程度が知りたいのですが 整形外科にもかかるべきでしょうか?今かかっている病院にはリウマチ専門の整形外科は在りません。
A. リウマチの専門医は内科にもおり、関節病変が進んでいるかどうかはレントゲンを撮ることにより判断が可能です。今、かかられている先生が専門医かどうかわかりませんが、現在のリウマチの状態や今後の治療について一度聞いてみられてはいかがでしょうか。新しい治療薬の選択肢もありますので、関節の腫れや痛みが続くようでしたら、整形外科・内科を問わず、リウマチの専門医にかかられることをお勧めします。 (平成23年8月)
  ページトップへ戻る

Q.71 60歳の母が昨年の暮れに関節リウマチと診断され、リウマトレックスとプレドニゾロンで痛みを緩和しながら治療をしていましたが、6月に胆のう癌が見つかり手術をして、ジェムザールという抗がん剤による補助療法を開始しました。ジェムザールとリウマトレックスを合わせて飲むとガンが大きくなるので、ガン治療を優先するならリウマトレックスは飲めない。しかしプレドニゾロンだけではCRPが上がってしまい、リウマチの医師からアザルフィジンEN錠を処方されました。これなら一緒に飲んでも大丈夫ということですが、同じ抗リウマチ薬なのに、本当に問題は無いのでしょうか?
A. 関節リウマチの治療中に胆のう癌が合併し、術後抗がん剤(化学療法薬)による治療が必要とのことですが、目下のところ胆のう癌の治療が優先される状況です。リウマトレックスも、もともとは抗がん剤に属する薬物で長期間使用による免疫能の抑制により、がん細胞の増殖を促進する懸念はないわけでないでしょうが、むしろ抗がん剤との併用により骨髄抑制(血液細胞が骨髄で作れない状況で、赤血球、白血球や血小板が減少します)が増強されることが問題ではないでしょうか。とにかくリウマトレックスによる治療は中止せざるを得ません。担当医から勧めれているアザルフィジンンEN錠の使用は妥当なことですが、まれに骨髄抑制が起こる可能性は否定できませんので、定期的血液検査のモニターをしながら使用すれば早期に対応できます。また、幸いに胆のう癌の治療がうまく行って、5年間再発がなければリウマトレックスを含めた抗リウマチ薬が積極的に使用できる可能性があります。それまでは副腎皮質ステロイドと比較的がんとの関連で心配のない抗リウマチ薬でコントロールを行います。 (平成23年8月)
  ページトップへ戻る
Q.70 Q08の関節注射は「ステロイドの注射」とは異なるものですか。この効果についてはどのように考えられていますか。
A. ケナコルトAは副腎皮質ステロイドのことです。スべニールはヒアルロン酸注射のことです。キシロカインは局所麻酔薬です。注射をするときに患者さんの痛みを緩和させるために使われることがありますが使う先生と使わない先生がいらっしゃいます。副腎皮質ステロイド、ヒアルロン酸はその効果についてエビデンスが証明されています。但し、副腎皮質ステロイドに関しては頻回に注射すると関節を破壊してしまうこともあるので使用については主治医の先生とご相談ください。いずれにしても副腎皮質ステロイドやヒアルロン酸注射は関節リウマチの治療においてはよく用いられる方法で効果も認められています。 (平成23年8月)
  ページトップへ戻る
Q.69 2008年11月に関節リウマチと診断され 飲み薬(リウマトレックス プレドニゾロン)を数か月飲みましたがCRPが上がり続け2009年6月からレミケードの点滴とリウマトレックスの併用でCRPが、劇的に下がり0.02~0.05等の値で推移していましたが 2011年の3月11日の震災後4月CRP0.34 6月CRP0.59と上がり ほとんど無かった痛みも出てきました。レミケードが効かなくなってきたのでしょうか?
A. レミケードはマウスの蛋白が含まれますので、これに対する「抗体(微生物など外的を排除する時に作られる蛋白質)」ができてしまい、アレルギー反応がおきたり、効果がなくなってしまうことがあります。他の製剤でも多少はありますが、レミケードではしばしば認められることです。お問い合わせのケースも、このような理由で効果がなくなってきたものと推察されます。有害なアレルギー反応があれば、レミケードを中止して他の製剤に変更するしかありませんが、そのようなことがなければ、まずはレミケードの増量か投与期間の短縮を試みてはどうでしょうか?今までも有効だったので、倍量程度の増量や期間を8週ごとから6週、さらには4週毎まで短縮することは可能ですし、効果もある程度期待できます。また最近はリウマトレックスの投与量が以前の2倍である16mgまで増やせるようになりました。従って現在飲まれているリウマトレックスの量が少なければ、これを増量することも考えられます。もう1つは、製剤の変更です。この場合、レミケードが有効だったということはTNFという物質を阻害する治療が有効であることを意味しますので、同じようにTNFを阻害する他の製剤への変更も有効性が期待できます。それには週1回の皮下注製剤のエンブレル、2週間に1回皮下注するヒュミラおよび4週間に1回の皮下注製剤シンポニーがあります。また、TNF以外に作用するアクテムラやオレンシアという点滴製剤も有効性は期待できます(臨床試験では証明済み)。いずれにしろ、効果が落ちてきた薬剤をそのままだらだら使用するのは好ましくありませんので、上記のいずれかの治療変更をしてもらうのがよろしいかと存じます。どの製剤に変更するかは主治医の先生とよくご相談ください。 (平成23年8月)
  ページトップへ戻る
Q.68 関節リウマチと診断されて、3か月で急激な進行をしています。症状の経過により、医師から生物学的製剤を進められました。生物学的製剤を使用し、長期間治療していると効かなくなってしまうことはないでしょうか。その際に、他に使える薬がないのではと心配しています。今、使用してしまうことは良いかどうかを悩んでいます。
A. 3か月で急激に進行しているということは関節リウマチの活動性(病気の勢い)がとても高い状態と察します。これは、生物学的製剤が最も適応となる状態です。将来のことを煩うより、まず現在の活動性を低下させることが大切です。生物学的製剤も長期間使用すれば効果が徐々に低下する場合があります(特にレミケードではその頻度が高いとされています)。仮にそうなっても現在他に4つの製剤があり、2剤目の有効率は70%以上とされています。今年さらに1剤承認されましたし、現在まだ治験中の有力な薬剤もあり、将来治療薬がなくなることはないと思います。それより、今しっかり治療をしておかないと関節破壊・変形が進行し、身体機能の障害が残ると元にもどれない状態になってしまいます。早く、生物学的製剤を含めた積極的な治療を受けられることを強くお勧めします。 (平成23年7月)
  ページトップへ戻る
Q.67 発症して2年経ちます。始めの半年はアザルフィジンを飲んでいましたが効き目があまりなく、メトトレキサートに変更し副作用も多少ありましたがだいぶ症状が和らぎ、今は関節リウマチであることも忘れられるくらいになりました。先日定期検査でレントゲンをとり、お医者様にわずかに骨破壊の進行がみられるので生物学的製剤投与を検討するようにすすめられました。以前に症状は軽い方だと言われたのもあり、副作用や治療費を考えると気がすすみませんが、将来のことを考えると生物学的製剤を使用するべきなのでしょうか。
A. 御担当の先生が言われるように、メトトレキサートで一見よくなったようでも骨破壊が進行する、ということがあります。その場合、生物学的製剤の併用によって骨破壊の進展を抑制し、将来の関節機能障害を防止できる可能性があります。ただし、経済的負担に加え、新たに薬剤を追加することはそれによる副作用のリスクも増加します。したがって、骨破壊が大きく進んでいるなら生物学的製剤を併用した方がよいと思いますが、僅かな進行であれば、現在関節リウマチを忘れるくらい良い状況では、あえて生物学的製剤を使用しないという選択もあります。 (平成23年7月)
  ページトップへ戻る

Q.66

約半年前から週に4回くらい片手ずつなのですが、手のこばわりと手関節の痛みが続きます。また指がくっついて痛みがするどいです。気管支喘息で通院しているのですがその時に検査をした関節リウマチの数値は40でした。RAテストは4でCRPは0.69、Ig-Gが689でした。朝晩、喘息の薬の他にプレドニンを10mg/日ずつ服用して発作時は、デカドロンを2A点滴してします。今も特に左手の指第2関節に痛みがあります。整形外科を受診をした方がいいのでしょうか?
A. プレドニンやデカドロンは関節の炎症を和らげるため、それによって関節の症状が抑えられている可能性があります。症状が続いているようですので、関節リウマチなどの病気がないか、一度、リウマチ科もしくは整形外科を受診されることをお勧めします。特に関節が熱を持ち腫れがあるような場合は早めに受診されてください。 (平成23年7月)
  ページトップへ戻る
Q.65 関節リウマチと診断され1か月、現在リウマトレックス服用中です。ゼオライトを購入しましたが、このゼオライトはデトックス効果がありとても良いようですが、実際効果はありますか?薬との併用は安全でしょうか?海外では医薬品扱いの為医師の処方で服用するようです。
A. ゼオライトはキレート薬で体内の金属類を除去する効果があるようですが、抗リウマチ作用の有無は全く分っておりません。一般的に関節リウマチの患者さんはサプリメントの服用は原則として控える方が無難です。特にリウマトレックスのように肝障害が起きやすい薬物を服用している場合には、サプリメントによる肝障害が増強される危険があります。 決して安くないサプリメントのようですし、試してみる価値は少ないと考えます。 (平成23年7月)
  ページトップへ戻る

Q.64

初期の関節リウマチで、治療(リウマトレックス8mg/週)を始めて3週目になりました。肺炎球菌ワクチンの予防接種のことを知り本で調べたら、肺炎球菌ワクチンは免疫抑制剤を使用している場合、免疫効果が期待できないため禁忌であり、治療開始前が接種対象推奨ということでした。免疫抑制剤使用中の患者が肺炎球菌に感染するとリスクが高く、重篤になりやすいと書いてありました。今後このワクチンは接種できないのでしょうか。またインフルエンザワクチンは接種可能なのでしょうか。
A. 肺炎球菌ワクチンは小児、高齢者あるいは易感染性(免疫不全)のある個体に対して、肺炎球菌による細菌性肺炎を予防するために行うものです。リウマトレックスは免疫抑制剤に分類されますが、一般的な免疫抑制剤とは異なって関節リウマチでの使用の仕方では免疫抑制剤よりも、むしろ抗リウマチ剤としての作用です。したがって、肺炎球菌ワクチン接種による効果が期待できない薬剤の対象には当たりません。また、ご質問者の年齢が40歳代ですので、関節リウマチ以外の免疫不全(易感染性)の合併症がなければ、積極的な肺炎球菌ワクチン接種を勧める対象年齢でありません。しかし、生物学的製剤を併用する場合は、年齢に関係なく肺炎球菌ワクチンの接種が勧められます。一方、インフルエンザワクチンはリウマトレックス使用の有無に関係なく関節リウマチの患者さんも、一般国民と同様に年齢に関係なく季節時には積極的ワクチン接種が勧められます。(平成23年6月)
  ページトップへ戻る

Q.63

現在関節リウマチの初期症状で治療をはじめて半年です。メトレート錠8mg/週を飲んでいるのですが、どんどん症状が悪化しているように思います。主治医に伝えているのですが今のまま続けましょうとの事。生活に支障がなかったのにかなり無理になってきました。このままこの治療だけでよいのでしょうか?専門医にかかっています。
A. メトレートを8mg(1週間に4錠)服用されていても症状が悪化しているということは、第一にリウマチの活動性が高く(病気の勢いが強く)、現在のメトレートが効果不十分と考えられます。その他としては、変形性関節症や筋肉痛などの関節リウマチ以外の要因による痛みの可能性も考える必要があります。主治医のご判断(診断)がどうなのか確認する必要があります。もし血液検査で炎症反応(CRPや赤沈)やMMP-3という検査が高い値であれば、関節リウマチの活動性が高いためと思われます。そのような場合、①メトレートの増量(週に8錠まで使えます)、②生物学的製剤(レミケード、エンブレル、ヒュミラ、アクテムラ、オレンシア)の併用、③他の治療(プログラフなど)に変更、などの方法があります。活動性の高い状態を放置すれば骨破壊が起こり、関節の変形につながりますので、しっかり炎症を抑える必要があります。最も有効性が期待される手段は②ですが、高価であること、注射製剤であることなどが使いにくい点です。①はとりあえずすぐに対応できる手段です。③はどの薬剤に変更しても結果はやってみなければ分からない、というのが実情ですが、試みる価値はあります。まずは、今の状態が関節リウマチによるものかどうか、主治医とよくご相談され、検査結果もふまえて、治療方針の変更を検討してもらうのがよいと思います。(平成23年5月)
  ページトップへ戻る

Q.62

関節リウマチの治療に入って3年になります。検査結果はさほど悪くないといわれていますが、一日中手足がむくんでつっぱり、痛みます。最も困っているのは両足のかかとが痛くて歩行困難なことです。毎朝プレドニン1錠を飲んでいます。肩関節、股関節も痛みます。肝臓、膵臓、心臓がよくないので、飲める薬に制限があり、自分で漢方薬をのんでますが好転しません。サポーターや杖、また、整体など工夫していますが,根本的な痛みは増える傾向にあるのでつらいです。せめて、かかとの痛みをとる方法はないものでしょうか。痛み止めをもらいましたがアレルギー体質なので発疹やかゆみがでます。温湿布なども試していますが、痛みがつらいです。
A. もし全身の関節リウマチがコントロールされているのであれば、かかとに対する衝撃を緩和させるような足底板があります。素材的にはソルボセインなどの緩衝材が用いられます。その他、リウマチ友の会などで販売されている足底疼痛緩和用の靴下などもあります。(平成23年4月)
  ページトップへ戻る

Q.61 関節リウマチ歴2年で現在メトトレキサート8mg/週とエンブレルを使っています。DAS28で3.0程度ですが、東京の会社員で営業をしており、もし放射能をやや多く外であびた場合に、これら薬は続けていても大丈夫でしょうか。
A. 放射能と合わせてこれらの薬剤を使用したときに、発がんなどの危険が高くなるかどうかを心配されておられるのだと思います。しかしこれらの薬をやめると関節リウマチが急に悪くなる可能性があります。一方今回の福島原発の影響によって東京で受ける放射線量はごく微量で影響はほとんどないと考えられますので、関節リウマチの薬は継続していただいて問題ありません。今まで通り、定期的に診察や血液検査を受け、具体的に心配な点があれば主治医の先生に相談しましょう。(平成23年4月)
  ページトップへ戻る
Q.60 短期間で薬を変更することについて質問します。2009年11月からインフリキシマブ(商品名レミケード)を使用し、効果があまりなかったため、2010年7月からエタネルセプト(商品名エンブレル)を使用し、症状が治まり、時には散歩もできる状態です。しかし最近2010年9月から販売されたアバタセプト(商品名オレンシア)に変更すると医師から告げられました。このように、短期間で薬をかえて副作用など大丈夫でしょうか。
A. 主治医は、エンブレルの効果が十分ではない、という判断をされているのだと思います。オレンシアは日本ではこれから有効性や安全性が大規模に調査されますが、以前から使用されている海外ではエンブレルに比べて副作用が多いとの報告はありません。また、短期間で薬剤を変更したから副作用の確率があがるわけではありません。しかし、どのような副作用が出る可能性があるのかは主治医に説明してもらう必要があります。変更の理由も含めて、是非、一度聞いてみてください。(平成22年12月)
  ページトップへ戻る
Q.59 私は関節リウマチになって3年です。血液検査でRF定量(抗ガラクトース欠損IgG抗体)450まであがってきてます。薬はアザルフィジンEN錠をずっと飲んでます。このまま様子をみていればよいのでしょうか?
A. 関節リウマチの診断で、アザルフィジンENを長期間服用中なのですね。現在の関節リウマチの状態が判らないので、一般的なアドバイスしかできませんがご容赦ください。関節リウマチの活動性は、症状(関節のいたみやはれ、自覚症状、日常生活に支障を来しているかなど)、血液検査(赤沈、CRP)などから総合的に判断するべきで、RFの数値だけで判断すべきではありません。その判断の指標としてDAS28と呼ばれるものがあります。またレントゲンの変化や、日常生活がどの程度制限されているかも(HAQ)、治療を決める重要な要素です。もしこれらから関節リウマチの活動性が十分に抑えられているとの判断なら、このままアザルフィジンENで様子をみられて構わないと思います。主治医の先生にもよくご相談ください。(平成22年11月)
  ページトップへ戻る
Q.58 関節リウマチ歴15年になり現在マレーシアに住んでおります。5年ほどゴルフをしていましたが、最近手首に痛みが始まり、痛み止めを飲んでもあまり効果がありません。また、指先に力が入らずゴルフはできなくなりました。指先に力が入らないのは病気のせいでしょうか?どのような改善方法などありますでしょうか?日本での治療の時はよく握力のチェックがありましたがこちらではありません。現在副腎皮質ステロイドを1週間に一度1/2錠飲んでいます。これを続けても大丈夫でしょうか?
A. 現在の病態が関節リウマチによるものかどうか不明ですので(腱鞘炎などの可能性もあります)、まずは専門医の診察を受け、必要な検査をしてもらって診断を明確にすることです。関節リウマチの活動性が悪化した可能性は十分にありますので、そうだとしたら、副腎皮質ステロイドを増量するのではなく(現在の1/2錠は継続で可)、抗リウマチ薬(メトトレキサートなど)を併用するべきだと思います。(平成22年11月)
  ページトップへ戻る
Q.57 母は現在61歳。4年ほど前に関節リウマチと診断され治療を行なっています。
右膝に人工関節が入っており、そのリハビリをしている矢先、一昨年夏に悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、ステージⅣA)が分かり入院、治療を行いました。他に心臓病、糖尿病などの既往歴があります。半年の入院で体が弱り、右膝の痛み、足のしびれがひどくなり、手を貸さないと歩けない感じです。がん治療は関節リウマチを悪化させるのでしょうか?
A. 関節リウマチの治療薬の中心であるメトトレキサートは抗がん剤の1種です。このことから分かるように、むしろ抗がん剤によってリウマチの症状は改善することが多いと思われます。したがってがん治療が関節リウマチを悪化させたわけではなく、今回の入院治療後の症状の悪化は、長期の入院とベットでの生活が筋力と体力の低下をまねいたのではないでしょうか?足のしびれに関しては腰の疾病の合併、薬剤性によるもの、糖尿病の合併症によるものなど様々な要因が考えられますので主治医の先生とご相談ください。
  ページトップへ戻る
Q.56 78歳の母が関節リウマチの激しい痛みで苦しんでいます。副腎皮質ステロイドとプログラフを処方されて4か月経ちますが、痛みが治まらないばかりか、だんだん強くなっていくようです。間質性肺炎の既往症があり、これ以上強い薬は使えないといわれています。
一部の整形外科では、レーザー治療で痛みをとる方法があるそうですが、効果はあるでしょうか?
A. レーザー治療は様々な疼痛性疾患の患者さんに対して応用されています。ガリウム・アルミニウム・砒素半導体レーザーとヘリウム・ネオンレーザーが疼痛緩和のために用いられています。レーザーの鎮痛作用の機序はレーザー照射によって知覚神経の伝導が抑制されることが示されています。レーザー治療は帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛、緊張型頭痛および腰痛症に対して、それらの痛みを軽減する効果が認められています。しかしながら関節リウマチでの痛みに対する効果は明らかではなく、もちろん根本的な治療ではありません。現時点ではお勧めできる治療法ではありません。強い薬が使えないとはいえ、痛みが強いことに耐えられないのであれば、先生に他の方法をお考えいただいてはいかがでしょうか。
  ページトップへ戻る
Q.55 妻が関節リウマチと診断されて2年近くなります。手が段々太くなり、本人もなげやりの気持になっています。これから先、どの様に話し合えばよろしいでしょうか?
A. 次第に悪くなることで、奥様がお悩みのご様子、ご主人も大変ご心配なことと思います。
まずどのような先生に診ていただいているのでしょうか?ゆっくりお話や悩みをきいてくださる先生でしょうか?またお話をしてもこれでは致し方ないとお答えになるのでしょうか?リウマチの医療はこの2~3年でそれ以前とは大きく変わりつつあり、だんだん悪くなるのをただ薬だけ出して黙って見ている病気ではなくなっています。手の変化についてもどのような変化なのががわかりませんのでお答えできませんが、機能を失ってしまうような変化については積極的に取り組む必要があります。現在の先生にご意見がないのでしたら、別の専門医、登録医の先生に診ていただくことをお勧めします。またうつ症状が重なっていることもしばしばありますので、そのような場合は精神科医のコンサルテーションが必要なこともお考えになられた方がよいかと思います。
  ページトップへ戻る
Q.54 プラセンタ注射はリウマチに効果はありますか?
A. プラセンタ注射は、関節リウマチを含めた膠原病や他の自己免疫疾患に対してもその効果は不明ですし、科学的根拠(エビデンス)もありません。
  ページトップへ戻る
Q.53 レミケードはTNFαが除去されると聞きましたが、健常な人よりも少なくなったり、まったく無くなってしまうのでしょうか。
A. 結論としてレミケードでTNFαがなくなることはありません。レミケードは、TNFαと結合して中和する、とう作用に加えて、TNFαを作っている細胞に結合してその細胞を傷害する(細胞を殺してしまう)という作用をもっていると言われています。もしレミケードでTNFαを作る細胞が完全に傷害されれば、理論的にはTNFαを全く作れなくなります。しかし、細胞の傷害がどの程度おこっているのかは、患者さんの個人差もありよくわかっていませんが、完全にTNFα産生細胞を0にすることは不可能だと思います。また関節リウマチの患者さんでは、TNFαを作る細胞の数が増加し、さらに個々の細胞も過剰なTNFαを作っていると考えられています。したがって、レミケードを投与して、TNFαを健常人と同じレベルくらいには下げられても、完全にTNFαがなくなることはないと考えてよいでしょう。
  ページトップへ戻る
Q.52 強直性脊椎炎にサラゾピリン(商品名)、アザルフィジンEN(商品名)、ペンタサ(商品名)を使用するといった内容をインターネットで見ましたが、関節リウマチや潰瘍性大腸炎に使う薬が、なぜこの病気に使われるのかが分かりません。作用機序など分かれば教えてください。
A. これらの薬は一般名ではサラゾスルファピリジンと呼ばれますが、免疫の異常を調節する作用や炎症を抑制する作用を有しています。そのため関節リウマチの関節炎や潰瘍性大腸炎における腸の炎症を抑える効果があります。強直性脊椎炎も強い関節の炎症を特徴とする病気でサラゾスルファピリジンはその関節炎を抑制する作用を有しています。ただし、四肢の関節炎を押さえる効果はあっても、脊椎の炎症を抑える効果には乏しいとされています。
  ページトップへ戻る

Q.51 抗ガラクトース欠損IgGが20.9です。関節リウマチと診断されました。痛みがひどい訳ではないですが、手を開いたり握ったりすると関節に痛みとじっとした後は動きにくいです。この数値では薬物による治療が必要なのでしょうか?
A. 抗ガラクトース欠損IgGはいわゆるリウマトイド因子のことで、通常正常は6.0以下だと思います。リウマトイド因子の値だけで薬物治療をきめることはありません。数値が高くても関節リウマチではないヒトもいるくらいです。実際に関節の腫れがあり、炎症反応(赤沈やCRP)も陽性で、専門医によって活動性がある(病気の勢いが強い)関節リウマチと確定診断された場合は、原則として抗リウマチ薬(リマチルやアザルフィジン、リウマトレックスなど)による治療が必要です。しかし関節リウマチでも、炎症反応(赤沈やCRP)が陰性なら、病気の勢いがほとんどないと考えられますので、無理に治療しないで痛み止めを適宜使用するだけで経過観察することもあります。
  ページトップへ戻る

Q.50 レミケードとエンブレルについて、良い点と悪い点を教えてください。
A. レミケード、エンブレルはともにTNF(腫瘍壊死因子)と呼ばれる関節リウマチを悪化させるサイトカイン(糖蛋白)を阻害することで関節リウマチを治癒の方向に導く薬剤です。どちらもTNFを阻害する働きがあることから基本的には効果や副作用発現に大きな差がないことが諸外国から報告されています。一般にはレミケード無効例に対してエンブレルが有効、エンブレル無効例に対してレミケードが有効、との薬剤変更による効果発現例があり投与量が十分であれば効果や副作用については優劣つけがたいと思われます。価格は3割負担の場合の自己負担額でエンブレルが週2回投与でおおよそ48万円、レミケードが初年度約51万円となりますがレミケードの場合、高額医療費の申請が出来れば初年度約41万円、次年度以降約26万円となります。ただし日本人の場合エンブレルは半量の週1回投与でいい場合も多くその場合は薬剤費も半額の24万円でおさまります(平成19年3月現在)。投与方法はレミケードが0,2,6週の点滴の後、以降は8週間隔で医療機関にて点滴投与を受ければいいのに対し、エンブレルは週1-2回の皮下注射が必要となるためやや煩雑です。ただしインシュリンのようにエンブレルを自分で注射出来るのであれば医療機関への来院間隔は原則2週に1回でかまいません。またレミケードには約30%マウスのタンパクが含まれるためこのタンパクの拒絶反応を防ぐため使用に際してはメトトレキサート(リウマトレックスやメトレートなど)を併用しなければなりませんが、エンブレルではメトトレキサートの併用は必ずしも必要ではありません(ただし併用したほうが効果や骨破壊抑制効果がより顕著に見られます)。またレミケードでは点滴中に湿疹や悪心、頭痛、血圧変動などのいわゆる点滴反応が出現することがありますが、皮下注射であるエンブレルにはこのような副作用はありません。エンブレルでみられやすいのは注射部位の発赤や、注射部位や全身の痒みなどです。
  ページトップへ戻る
Q.49 母が関節リウマチなのですが、心臓の不整脈も起こっている為、病院から貰っている薬の効果が無いようです。貰っている薬はアザルフィジンという物で、現在飲んでいる不整脈の薬はテノーミン・ラニラピッド・ワーファリンです。今でも痛みは強くなり、軽減する方法を教えてください。
A. 治療のために飲まれているお薬は、アザルフィジンの効果を弱くするなどの問題はありません。症状や検査所見などの情報が不明なので果たして薬の効きが十分であるのか、ないのかどうか判断はいたしかねますが、他の抗リウマチ薬も色々ありますので主治医と良く相談されるようお勧めします。
  ページトップへ戻る
Q48 79歳の母は5年前に間質性肺炎と診断され副腎皮質ステロイドの服用を始め、その後関節リウマチを発症しました。専門医の話では、間質性肺炎はリウマチ性のものかもしれないとのことです。副腎皮質ステロイドは15mgから始めて今は5mgにまで減量しておりCRPは16.0から0.2にまで下がりましたがMMP3の数値が下がりません。痛みはほとんどないようですが最近手指の関節が変形してきたためリウマトレックスの服用を薦められています。肺の方はレントゲン検査で顕著な変化はみられていません。間質性肺炎の発症が副作用として挙げられているリウマトレックス等の抗リウマチ薬を服用すべきかどうか躊躇しています。関節リウマチの進行を止めなければ肺炎が進むのでしょうか? 抗リウマチ薬を使う方が肺への悪影響が大きいのでしょうか?
A. 関節リウマチの関節炎の治療のために使用する薬剤の中で、メトトレキサート(リウマトレックスなど)は基本となる薬剤です。しかし、間質性肺炎がすでに存在する患者さんには原則として使用しない方がよいことになっています。理由は薬剤性の間質性肺炎が起こった時に、もともとのリウマチによる間質性肺炎の悪化と区別がつかないため治療に困るからです。また高齢者では腎機能がみかけより低下していることが多いため、メトトレキサートの副作用(骨髄抑制による血球減少など)がでやすいことが予想されます。ご相談の患者さんは、間質性肺炎をもっておられ、ご高齢ですので、できればメトトレキサートを使用せず、他の薬剤を選択するのがよいと考えます。リウマチの関節炎の進行と間質性肺炎の進行は必ずしも一致しませんが、おおむね関節炎のコントロールが悪い場合に間質性肺炎も悪化します。ご相談の患者さんは、現在CRPは低いようですが、MMPが高い状態で、関節炎の活動性は低いものの完全には抑えられていないと推察されます。現在の治療に不満があり、もっと積極的に関節の変形の進行を防止し、かつ現在服用中の副腎皮質ステロイドもなるべく減らしたいということなら、エンブレルを勧めます。従来ですとリマチルやアザルフィジンENといった薬剤が候補になりますが、骨破壊や関節変形を防止する効果はあまりないと考えられています。ただご承知のようにエンブレルは大変高価で、週に1?2回皮下に注射するという不便さもあり、高齢者では副作用で肺炎など感染症が懸念されます。現在の治療で患者さんの苦痛がほとんどないようなら、間質性肺炎もおちついているようですので、無理な治療はしないで現在のまま様子をご覧になってもいいかもしれません。
  ページトップへ戻る
Q.47 海外で治療するに当たり何を気に掛けておくべきなのか、どんな本を読みどんな準備が必要なのか、アメリカの病院事情はどうなのかを教えてください。
A. 海外に転居されるのであれば、これまでの状況をしっかり主治医に書いていただくことが大事です。関節リウマチの患者さんが特に読むべき本は知りませんが、移住に関してそれぞれの国ごとの生活上の注意が書いてあるなどの本は入手されたほうがよいと思います。アメリカは保険制度が日本と違い、自分の保険で指定された病院で診てもらうことになります。高い保険ほど診療レベルも高くなりますが、日本よりも医療費がかなり高くなることは御覚悟ください。
  ページトップへ戻る
Q.46 レミケードとインフルエンザ予防接種について。
A. 結論から言いますと、インフルエンザの予防接種は行ってください。最近、抗TNF薬使用中の患者さんに対するインフルエンザ予防接種の有用性を検討した研究があります。それによると健常者と比較して、インフルエンザ抗体の出現率に差はなく、若干、B型インフルエンザに対する抗体価が低い傾向にありましたが、副作用についても健常者と差はありませんでした。以上の結果からインフルエンザ予防接種の禁忌事項(卵アレルギー等)がない限り、予防接種は行ったほうが宜しいかと考えます。
  ページトップへ戻る
Q.45 インターフェロンとの因果関係について。
A. 関節リウマチの原因はいまだ不明です。病態としては、患者の免疫は「低下」ではなく、むしろ「亢進(過剰反応)」し、TNFなど様々な炎症性サイトカインが過剰に作られ、それが関節リウマチの症状や病変の進行に関係していることがわかってきました。インターフェロンも炎症性サイトカインのひとつで、関節リウマチ患者の血液や関節液中に増加していますが、関節リウマチの病態へのかかわりは他のサイトカインよりは少ないようです。
一方、C型肝炎や多発性骨髄腫、慢性骨髄性白血病などの治療にインターフェロンを使用しますが、それに伴い、発熱や関節痛が起こる事はよく知られています。通常は、薬剤の副反応ですのでやめれば消失します。そのなかで関節リウマチなどの慢性炎症性疾患が治療中に発症することも確かにあるようですが、インターフェロンが原因かどうかは簡単ではありません。特にC型肝炎では、C型肝炎ウイルス自体によって関節炎などが出現することも知られており、インターフェロンなどの治療によってそれらの症状が改善することもあります。つまりインターフェロンによって関節リウマチになることも、逆に関節リウマチが抑えられることも、またインターフェロンと関係なく関節リウマチになる場合もあるわけです。
したがって、今回お問い合わせの件では、インターフェロンの必要性を主治医とよく相談され、関節リウマチ様の症状がインターフェロンの副作用の可能性もあるのでしたら、中止できるなら一旦中止して症状が改善するかどうか様子をみるのがいいでしょう。また関節リウマチになってしまったときには、中止のみでは改善しないかもしれませんし、そのときには関節リウマチに対する治療が必要です。
  ページトップへ戻る
Q.44 病院でレミケードを使用することを薦められています。現在、リウマトレックスとプレドニンを服用しており、CRPは0.1以下になっております。私としてはホームページなどの表記を読む限りエンブレルのほうを選びたいのですが、レミケードでなければならない理由もあるのでしょうか?
A. 現在リウマトレックスとプレドニンにより良好な関節リウマチのコントロールがなされているように思います。レミケードやエンブレルはリウマチの関節破壊を抑える作用が期待されていますが、その半面呼吸器障害や感染症など重篤な副作用や高額な医療費などの問題もあります。したがって我が国では、どうしてもこれらの薬剤を使用しなければ十分な関節リウマチのコントロールが出来ない場合に限りこうした治療が行われるのが一般的と考えられます。あなたの場合何故、レミケードやエンブレルを必要とされるのか再度、主治医の先生の意見を聞かれてはいかがでしょうか?また何故レミケードを薦められているのかも理由を聞いてみられればいいと思います。エンブレムかレミケードかどちらの選択がよいかについては、両者の効果に決定的な差がないことから、治療的な問題よりも患者さんの希望が優先されるべきかと思います。
  ページトップへ戻る
Q.43 エンブレルについて、どのような薬なのか、費用についてなど教えてください。
A. エンブレルは腫瘍壊死因子(TNF)という物質と結合してその働き(発熱、関節炎をおこすなど)を抑え、骨破壊の進行や関節の変形を防止しうる画期的な薬剤です。2003年に発売されたレミケードとその点では同類の薬剤ですが、若干の違いがあります。まず投与方法では、レミケードが1回2時間の点滴を2か月に1回(ただし開始後2回目は2週後に、3回目をその4週後にします)行います。一方、エンブレルは25mgを週に1~2回または50mgを週に1回皮下注する必要があります。原則として自己注射で投与します。エンブレルはヒト蛋白成分のみからなり、アレルギーは注射した部位の発赤、かゆみが4人に1人くらいにでるだけで重篤なものはほとんどありません。したがってメトトレキサートや他の免疫抑制薬を一緒に飲む必要はなく、単独でも使えます。副作用として感染症(特に結核、肺炎)は起こりやすいので、結核の予防や、肺炎発症後の的確な診断とすみやかな治療が必要です。最後に費用の点ですが、1か月に12~13万円(3割負担の方では約3万円弱の自己負担)となりますが、25 mgを週1回のみですとその半額になります。
  ページトップへ戻る
Q.42 手首等の腫れと痛みで不自由を感じています。滑膜除去手術で痛みが取れのであれば、手術をうけたいと思っています。また、プレドニンの量を減らすのにこの手術は有効ですか?
A. 手首の滑膜切除術は、数ある(いろいろな関節の)滑膜切除術の中でも最も成績の安定した滑膜切除術の一つであり、数多くの成功例が報告されています。手首の滑膜切除術は除痛効果にすぐれ、二次的に発生する可能性のある伸筋腱(手指を伸ばす腱)の断裂予防効果もあります。また腱が断裂してしまっている場合でも再建することも可能です。すなわち手首や手指の変形阻止にも有効な手術といえます。唯一の欠点は術後手関節の動きが少し低下することですが、幸い手関節は若干屈伸に制限が出来ても日常生活動作に支障がないことが多く、術後患者さんの満足度が非常に高く再発も少ない滑膜切除が手関節の滑膜切除術と考えられています。またプレドニンの減量効果についてですが、症状の主体が手関節の場合には減量効果もありますが、関節も小さく摘出される滑膜の総量も膝などの大関節からみると少ないため、全身にあたえる影響は少ないことから、症状が手首に限定されているような場合のみ期待出来ると考えたほうがいいと思います。
  ページトップへ戻る
Q.41 悪性リンパ腫と診断され、抗癌作用のあるアガリスクを飲み始めました。以前新聞に、粉末舞茸(ベータグルガンが多く含まれている健康補助食品)が関節リウマチに悪いと載っていたと聞き、同じ様にベータグルガンが多く含まれるアガリスクが関節リウマチに悪いのではないかと心配しています。
また、アガリクスの他、フコイダンという健康補助食品を服用しようと考えていますが、関節リウマチに悪い影響はないでしょうか?
A.
ホームページなどに記載されていたフコダインの効能は下記の通り多彩です。関節リウマチの治療は過剰になった免疫反応を抑えることが大切ですが、「免疫力強化作用?」というのは、詳細は不明ですが関節リウマチには悪そうな気がします。 
一般に薬の効果や作用のメカニズムは、一人の発表成績だけでは全く信用できません。他の複数の同様の検討をしても同様の結果が得られてはじめて信頼に足るデータをいえるのです。アガリスクやフコイダンのみならず、このような健康補助食品のほとんどは科学的にきちんとした対照をおいた無作為比較試験を経ないで「効いた(と思われる)」症例のみを提示して「効く」と宣伝しているのが現状です。いわゆるきちんとしたエビデンス(証拠となる事実)がないのです。お気持ちは分かりますが、このようなものに高いお金をかけるより、きちんとしたエビデンスのある治療をした方がよいと考えます。主治医を信頼してよくご相談ください。また、ベータグルカンを大量服用しますと、関節リウマチの合併症であるニューモチィスティス肺炎の診断時に重要な検査結果に影響を与えますので、担当医に服用中であることを伝えてください。
■フコイダンの効能
1 抗腫瘍・抗転移作用 2 免疫力強化作用 3 抗血液凝固作用 4 コレステロール低下作用
5 血圧上昇抑制作用 6 血糖上昇抑制作用 7 中性脂肪抑制作用
8 抗ピロリ菌・抗潰瘍・胃不快感改善作用 9 抗ウイルス作用 10 抗菌作用
11 抗酸化作用 12 抗アレルギー作用 13 肝機能向上作用 14 育毛作用
15 保湿作用 16 整腸作用 17 肌引き締め作用 18 ダイエット作用
  ページトップへ戻る
Q.40 関節リウマチは湿度が高いといけないと聞きますが、この時期加湿器で乾燥する室内の湿度を調整してよいものでしょうか。だいたい何十パ-セントぐらいだったら加湿してもいいのでしょうか?
A.
天候とリウマチに関するご質問かと思います。はっきり言って湿度のパーセンテージの数字は残念ながら明言できませんし、数字であらわされた論文やエビデンスもありません。何故ならば関節リウマチの状態は湿度(高湿度)でも悪くならないとする論文も幾つもあるからです。
これまで関節リウマチについては迷信的に低温、高湿度が症状を悪くすると信じられてきました。天気が悪くなるまえに関節リウマチの痛みが出るので、天気予報ができるという話もよく聞きます。しかし、天候と関節リウマチの関係を医学的に細かく解析した幾つかの報告では確かに関連するとする報告から、全く関係しなかったとする反対の意見を示す報告まで様々出てきています。
唯一高気圧だけは関節リウマチの症状を悪化させる因子として比較的異論のない気候の変化と思われます(それでも関連がないとする報告は少数ですがみられます)。これは、ごく最近、米国で広い地域で同時に行われた研究でも気圧の増加は関節リウマチの状態を悪くすると報告されています。気圧や湿度の概念のなかったヒポクラテスも風邪と雨は慢性疾患に影響を与えるという有名な言葉を残していますが、関節リウマチを増悪させる特異的な気候の変化はおそらくなく、もちろんこれらが関節リウマチの自然経過を変えるものでもないとおもわれます。
ただし極端な高湿度、高気圧、低温度は関節リウマチに限らず慢性疾患の状態を悪くする(変形性関節症や線維筋痛症の痛み)可能性があるので、日頃すごされるお部屋の温度や湿度は一定に保つようにされるのがいいと思われますが、あまり神経質になる必要はないと思います。
  ページトップへ戻る
Q.39 活性Ⅱ型コラーゲンは、関節リウマチなどの痛みに効果があると効きました。本当でしょうか?
A.
II型コラーゲンの内服が関節リウマチに効果があるという科学的エビデンス(根拠)はないと思います。そもそも軟骨の成分を口から飲んでも、胃腸で分解されてから、アミノ酸などとして吸収される訳ですから、飲んだものが体の中で再びII型コラーゲンとなってこわれた軟骨の修理にあてられるかどうかもわかりません。また関節リウマチは軟骨のコラーゲンが足りないことだけで起こっているわけではないのです。関節リウマチでは破骨細胞(骨を壊す細胞)の活動が異常に活発になっていて、このため骨や軟骨の破壊が進むことがわかっており、これを止めることが最も大切だと考えられます。
  ページトップへ戻る
Q.38 知人から葉酸はリウマチに良くないと聞いたのですが本当でしょうか?
A.
葉酸はビタミンBのひとつであり、人間にとって大事な物質です。
お友達のお話は、「関節リウマチにメトトレキサート(MTX:リウマトレックス)を使用している人に葉酸を入れると、効果が十分に発揮できないために、大量の服用を控えた方がよい」ということを誤解されているのだと思います。葉酸で関節リウマチが悪くなるわけではありません。葉酸が良くない理由として、メトトレキサート(MTX)を服用している関節リウマチの患者には、メトトレキサート(MTX)の効果を打ち消してしまうからよくないのです。またMTXが効き過ぎて副作用が出ては困るので、逆にフォリアミンという名前の葉酸で週に1錠程度の服用が勧められるくらいです。関節リウマチの基本的標準であるメトトレキサート(MTX:リウマトレックス)は口内炎、消化器症状、肝障害、血球減少等の副作用が出ることが知られています。特に貧血、食欲不振、口内炎は葉酸が欠乏した時に出現する症状です。葉酸は細胞がDNAを作るときに必要なビタミンの一つで、呼んで字のごとく緑色をしたホウレン草やブロッコリーなどの葉野菜に多く含まれています。メトトレキサート(MTX)は体内に取り込まれた葉酸が働かないようにして、細胞のDNAの合成を止めることで関節リウマチに悪影響を与える滑膜やリンパ球の増殖を止める働きがあります。しかし、メトトレキサート(MTX)によりあまりにも葉酸の働きが抑えられると、葉酸が不足した副作用が出てしまいます。そこでメトトレキサート(MTX)で副作用が心配されるときには同時に葉酸が処方されるのです。
  ページトップへ戻る

Q.37

先日ラジオの中で医学博士梅田先生のハ-ブのキヤッツクロ-が効果的というお話を聞きました。詳しく教えてください。
A.
ハーブ療法は現在米国において最も急速に広まりつつある民間の代替療法の一つです。ご指摘のキャッツクローもその一つでペルーアマゾン川領域に生息する蔓草で(葉と茎の形状が猫の爪に似ているのでこの名前があります)根や樹皮が薬として利用されます。エビデンスのある(確実に疑いのない)臨床試験はありませんが、一部の臨床成績で関節リウマチに対する疼痛と炎症抑制効果が報告されています。また動物実験で抗炎症効果に関する有効性については報告されています。市販品には錠剤・カプセル・テイバックなどがあり、最近では日本にも並行輸入されているようです。しかし副作用に出血リスクの増強があり、現在アメリカでは手術前にハーブ療法をしているかどうか質問している施設も増えてきています。またその他の副作用に下痢・低血圧・皮下や歯肉出血もあります。これらは血液を固める働きのある血小板の凝集抑制作用をハーブが抑えるために起こります。さらに、最近ではこのような栄養補助食品は医療向け薬剤と異なり表示された成分が十分含まれていなかったり、ステロイドホルモンや鉛・砒素などの不純含有物が含まれていたことも証明され注意も勧告されています。
  ページトップへ戻る
Q.36 関節リウマチで破骨細胞により、骨破壊を引き起こしているならば、ビスフォスホネート製剤を一緒に服用することで、より改善が期待出来ないのでしょうか?
A.
関節リウマチの骨破壊を考える時は、骨粗鬆症に代表される全身の骨破壊と、関節局所に見られる骨のビランにわけて考えることが出来ます。これまでビスホスフォネート製剤の効果は全身の骨について、多数の臨床データが証明されてきています。例えば骨密度の増加や骨折頻度の減少がそれにあたります。ところで、近年になりご指摘のようなビスフォスフォネートによる関節局所の骨破壊抑制効果についても検討されるようになりました。ただし、我が国においてビスフォスホネートの保険適応はまだ骨粗鬆症しかありませんので、投与においては主治医の先生とご相談ください。
  ページトップへ戻る
Q.35 リウマトレックス服用の副作用として、白血球が減少するということはあるのでしょうか。
A.
骨髄抑制(白血球、赤血球、血小板が減ってしまうこと)の副作用が報告されています。白血球が減ると、感冒や肺炎などの感染症を起こしやすくなります。これはお年よりの方で特に腎臓の働きの悪い方に突然起こることがあります。症状としては高い熱が出ますので、リウマトレックスを飲んでいて急に熱が出るときなどは、必ず病院に行って調べてもらってください。白血球数が極端に減ると感染症に対抗できず、生命の危険があるからです。数が極端に減った場合は薬を止めるだけでなく、「ロイコボリン」を使って、メトトレキサートの作用を中和したり、骨髄を刺激する薬を使用したりします。リウマトレックス服用中は定期的に検査を受けるとともに、葉酸欠乏を予防するために葉酸を予防的に服用します。
  ページトップへ戻る
Q.34 レミケード・エンブレルの治療は、がんに影響を与えますか?主治医に聞くと日本での使用がまだ短いためか、がんとの因果関係は発表されていないが、何とも言えない、と言われています。
A. レミケードやエンブレルは、TNF-αという関節リウマチの炎症に深く関わっている物質の作用を抑える薬です。副作用として結核などの感染症を誘発することが知られていますが、特に正常人に比較して癌の発症率を高めるとの事実は我が国でも外国の報告でもありません。従来から悪性リンパ腫の発症率を高める可能性があるとの懸念がありましたが、それらの症例で以前使われていたメトトレキサートの影響を受けている可能性もあり、確かな証拠は現在のところありません。最近の1万名を対象とした調査でも抗TNFα薬を投与された患者における悪性腫瘍の発症率は1.32、リンパ腫の発症率は0.24であった(発症率はいずれも100人/年あたり)のに対して、抗TNFα薬の投与を受けなかった患者さんでは、悪性腫瘍発症率が1.75、リンパ腫の発症率が0.33となっており、むしろ治療をした方が低い傾向が示されています。がんなどの発生には長期間の観察が必要ですが、このように10年近い欧米の使用経験からでもがんが特に多くなる傾向は出ておらず、あまりこのことで心配される必要はないと考えられています。 がんが既にある患者さんについてはどのようにすべきかは難しい問題ですが、がんの程度、関節リウマチの程度によって判断は異なると思いますので、それぞれの専門家同士で話し合って決めていただくのがよいと思います。
  ページトップへ戻る
Q.33 リウマトレックスは突然効かなくなる事があると聞きます。どうしてなのでしょうか?サイトカイン阻害薬と併用すると良いと聞きますが、如何でしょうか?
A. リウマトレックスが「突然」効かなくなる、ということはあまりありませんが、徐々に効果が落ちてくることは時にあります。
一つには薬物代謝といって、体には薬剤を分解し排泄する機序があります。アルコールを飲み続けているとだんだん「強く」なる(たくさん飲んでも酔わなくなる)のはアルコールの代謝(分解)機構ができて早く分解されてしまうからです。リウマトレックスも含めほぼすべての薬剤で、このようにだんだん「効かなくなる」ことがあるのです。またヒトの体は元来「異物」を排除しようとする働きが備わっており、薬剤も「異物」と認識され、それを排除しようという反応が起こってきます。レミケードなどのサイトカイン阻害薬自体に対して「抗体」が産生されるなど、この免疫反応で排除されることがあります。その場合、アレルギー反応として症状(蕁麻疹などの皮膚症状、発熱、血圧低下などのショック症状など)を起こすこともあります。
ここでリウマトレックスとサイトカイン阻害薬との併用は、リウマトレックス自身のリウマチに対する効果を期待するというよりは、先に述べたようなサイトカイン阻害薬の効果を落とさない役割の方が重要だとされています。サイトカイン阻害薬(特にレミケード)は、タンパク質製剤ですので、「抗体」ができて効果がなくなることがしばしばあります。リウマトレックスは「抗体」の産生を抑制する作用がありますので、併用するとサイトカイン阻害薬の効果を維持するのに役立つ訳です。また、両者の併用は 上記の作用以外にもそれぞれ単独の効果以上に効くことも知られており、早期の骨の破壊を修復することも期待できます。 
  ページトップへ戻る
Q.32 関節リウマチの症状として、骨髄までの炎症等というのは、あるのでしょうか。
リウマトレックスを服用しているのですが、リウマトレックスの影響で腫瘍ができるということは、考えられますか?
A. 難しいご質問で、専門的なお答えになりますが、関節リウマチでは、骨髄の免疫機能に異常があって、関節滑膜の増殖を引き起こしているとする報告があります。最近ではMRI検査で骨髄の炎症性浮腫を検出できるようになっています。
リウマトレックスで腫瘍ができやすいかとの御質問ですが、いかなる抗腫瘍薬でも副作用としての悪性腫瘍の発症は起こり得ます。リウマトレックスも抗腫瘍薬ですが関節リウマチで使用する量は腫瘍薬としての使い方でなくてごく少ないので、腫瘍になることは極めて稀と考えられています。
  ページトップへ戻る
Q.31 頸椎固定術を受けたのですが、術後数年経過しているのですが、首の痛みやはきけ、めまい、頭痛、痙攣が起こるようになり、症状は悪くなってきています。主治医の先生に診ていただいても、吐き気止めの点滴をしてくれるぐらいで、自宅で様子を見るようにいわれます。首を固定しているからそうなるということなのですが、頸椎固定術の手術を受けると、このようなことになるのは、しょうがないことなのでしょうか。吐き気止め以外に治療の方法はないのでしょうか?
A. 症状が頸椎由来のものであるとすれば、上位頸椎の垂直脱臼も疑われます。頸椎固定の場合、下位頸椎第3椎以下の固定術が行われることもあります。もし第1、第2頸椎がまだ治療されていないようなら追加手術も考えねばなりません。吐き気や痙攣までおきているような場合は、脊髄の圧迫領域について再度精密な検査が必要な場合もあります。また、最近の医療は説明と同意が前提ですので、国は他の専門医に相談し、患者さんが納得できるためにセカンドオピニオン制度を積極的に勧めています。従って、現在通院中の医療機関でセカンドオピニオンを受けたいと申し出て、医療情報提供書や資料をもらってセカンドオピニオンを受けることも一つの方法かも知れません。
  ページトップへ戻る
Q.30 家族が現在医大に通い治療を受けています。知り合いから漢方のいい医者がいるとか勧められるんですが、何件の医者を掛け持ちで受診してもいいとは思われないので見送っています。とりあえず痛みがなくなる治療を受けさせたいと思っています。よきアドバイスをお願いします。
A. おっしゃる通り、複数の医者に別々にかかるのはあまり好ましいことだとは思いません。現在医大に通院中とのことですから恐らく専門医の方に診ていただいていることだと思われます。病名が記載されていないので診断不明ですが、いずれにしてもまず主治医の先生に漢方のことを含めて現在の問題をよくお話して、治療について検討していただくことが必要です。日常の生活動作を改善させる治療を考えていただけると思います。一方、現在のとこと、漢方製剤のみでリウマチ性疾患がコントロールできるものではなく、補助的な治療として用いられることはしばしばあります。
  ページトップへ戻る
Q.29 エンブレル皮下注射をおこなっています。最近咳痰が出て困っています。耳は中耳炎、鼻は副鼻腔炎になっています。これは副作用ではないかと思うのですがどうでしょうか。
A. 中耳炎と副鼻腔炎はエンブレルに特有なものでなく、エンブレルなどの生物学的製剤は感染症に対する抵抗力(免疫機能)をある程度障害します。そのため、元々あった中耳炎、慢性副鼻腔炎が再燃し、悪化し、咳、痰などの呼吸器症状が出ている可能性が考えられます。このような場合は、現在活発化している感染症の治療が優先されますので、感染症が治療されるまでエンブレルを休薬するのが一般的です。感染症の治療後エンブレルが再開できます。具体的には主治医とよくご相談ください。
  ページトップへ戻る
Q.28 B型慢性肝炎の薬剤投与をしています。肝機能改善効果が少なく次の薬剤が検討されています。最近関節リウマチを発病し、殆どの薬が肝機能に影響するようでこのような場合投与できる薬剤がありますか。
A. 最近、B型肝炎ウィルス感染と抗リウマチ薬との関連で重要な問題が解ってきました。生物学的製剤やメトトレキサート(MTX)、プログラフのような免疫抑制薬使用時に、肝炎ウィルスが急激に活性化して、時に劇症肝炎を発症し、重大な結果になることとが知られています。一方、B型肝炎ウイルス感染に対する極めて有効な治療薬があり、血液中のB型肝炎ウイルスを消失させることができます。したがって、今後必要な抗リウマチ薬の使用に当たっては、肝臓専門医との連携で適切なB型肝炎ウィルス感染症に対する治療が必要です。肝臓専門医との連携で関節リウマチに対して生物学的製剤による治療も可能となります。当然、このような免疫抑制薬によらない抗リウマチ薬であっても、既存の肝機能障害がある場合には慎重に、肝機能等をモニタリングしながら関節リウマチの治療を行う必要があります。
  ページトップへ戻る
Q.27 オーストラリア在住です。リウマチ性の関節炎と診断され、プラケニル(ヒドロキシクロロキン)を1日300mg処方されました。副作用は極めて少ないとしか説明がなく、眼科検査などのことも説明がなく、また、血液、レントゲンの定期健診に関しても説明がありません。とても不安で薬を始める決心がつきません。2か月前に手首に副腎皮質ステロイドの注射をしてから痛みも楽な状態が続いています。薬は今、始めるべきなのでしょうか?そして、量は適切でしょうか?
A. ヒドロキシクロロキンは欧米では汎用されている抗リウマチ薬ですが、日本ではその使用が認可されていません。通常、その投与量は6mg/Kgが目処とされ、現在の投与量はほぼ妥当な投与量と思われます。視力障害の副作用は認められますが、その頻度は説明があったようにそれほど高いものでは無いようです。もし、薬の効果が有ると判断され、長期連用をすることになった場合には投与開始後4~6か月の間に眼科的な検査を行うことが基本的に勧められています。主治医にご自身が抱かれている不安を率直にお話しして良くご相談されると良いと思います。
  ページトップへ戻る
Q.26 CRPが高い(CRP4.3)割には苦痛は少なく 日常生活にさほどの支障はありません。現在、メトトレキサート服用を医師より勧められていますが、慢性アレルギー鼻炎があることと、結核 間質性肺炎などを恐れて、服用を拒否しています。
指の変形などは起こるなら発症後早い時期から変形が起こると聞いています。個人差があるでしょうが車椅子が必要なくらいの骨破壊や、指の変形などは、今後考えられるのでしょうか?その可能性がきわめて少ないなら、副作用を恐れながらのMTX服用は避け、関節リウマチそのものの勢いが下がってくれるのに期待という選択をしたいのですが、どうでしょうか?
A. これまでの治療や病気が起こってからの経過などの情報なしに今後の経過等についてお話することは難しく、一般的なお答えしかできません。CRPが高い状態にあるとしたら、病気の活動性は高く、現在考えられている適切な治療をせずに放置すれば骨破壊が進んで、関節破壊が発生する可能性が高いと思われます。メトトレキサートによる副作用とその対処法は既に明らかになっており、主治医の先生が専門医であるとすれば、薬の副作用までも考慮した上で、服用を勧めておられると思います。薬剤の副作用の方に心配が集中していて肝心の治療のことを避けておられるような印象を受けますが、総合的に考えると早くリウマトレックスを中心とした治療を始められたほうがよいかと思います。リウマトレックスの副作用は回復可能ですが、関節リウマチで一度壊れてしまった関節の回復は近い将来まで考えてもまず期待できないからです。先生のよくお話を聞いた上で納得ができないということであれば、他の専門医を受診し、セカンドオピニオンを求めることも良いかもしれません。
  ページトップへ戻る
Q.25 74歳の父ですが、副腎皮質ステロイドを減らすため抗リウマチ薬(ミゾリビン、タクロリムス)を勧められています。場合によって白血球除去療法(LCAP療法)を併用とのことですが、体力もないのでできれば抗リウマチ薬を使わずいきなりLCAP療法を試してみたいのですが可能ですか。
A. LCAP療法の以下の関節リウマチの患者さんに適応となります。抗リウマチ薬の効果がないか効果が減弱した場合にその使用を考えます。抗リウマチ薬を使用しないでいきなりLCAP療法を試すことはできません。保険で認められる条件が次のように決まっています。

活動性が高く薬物療法に抵抗する関節リウマチ患者、または発熱などの全身症状と多関節の激しい滑膜炎を呈し薬物療法に抵抗する急速進行型関節リウマチ患者
さらに、以下の2項目を満たすもの
●腫脹関節数6か所以上
●ESR≧50mm/hあるいはCRP≧3mg/dL
最近では確実に有効な治療薬が多数使用可能となったことから、LCAP療法は以前ほど実施することはなくなってきています。LCAP療法でも完全に安全であるとはいえません、年齢のみを考慮するのでなく、患者さんの全体的な身体状況からどの治療法がその時点で適切かを専門医は判断します。

  ページトップへ戻る
Q.24 今まで、メトトレキサートカプセルを服用していましたが、変化がないので、メソトレキセート錠2.5に変わりました。メソトレキセートを使用することはありますか?
A. 「メトトレキサート」というのは一般名(成分の名称)で、それを含んだ薬剤として「リウマトレックス・カプセル(ファイザー)」と「メトレート・錠(参天製薬)」が関節リウマチに保険適応となっています。いずれも1カプセル(または錠)あたり2mgのメトトレキサートを含有しています。さらに昔から抗腫瘍薬として「メソトレキセート錠(ファイザー)」がありまして、1錠に2.5 mgのメトトレキサートを含有しています。これは保険上は白血病や乳癌などの悪性腫瘍にしか認めれていませんが、成分は前2者と同じメトトレキサートであり、使用量と使用方法を守って正しく使えば関節リウマチにも同じように効きます(使用量によります)。欧米では今でもこの錠剤を使用して関節リウマチの治療がされています。
今回剤型がかわった理由は、関節リウマチの治療としてリウマトレックスカプセル8mg(4カプセル)/週で効果がなかった場合、それ以上の増量は保険上処方できないため、同一成分のメソトレキセート錠を使って増量し処方されたものと思われますが、平成23年2月から保険上の増量(「16mg/週)が認められ、今後このような2.5mg錠との使用は減ると思われます。
  ページトップへ戻る
Q.23 「掌せき膿庖症関節炎」と診断され、膠原病科に通院しています。「掌せき膿庖症関節炎」はリウマチの一種なのでしょうか?現在アザルフィジン服用しているが、効果がないためリウマトレックスを進められました。強い薬のため、服用をためらっています。どうすればよいでしょうか?
A. ご質問の掌蹠膿疱症性骨関節炎(しょうせきのうほうせいこつかんせつえん)はリウマチ性の疾患に含まれますが、関節リウマチとは違う病気です。我が国では内科でリウマチ性疾患を専門的に診療する科は膠原病科とされていることが多いようです。したがって、掌蹠膿疱症も膠原病科で診ることしばしばです。この病気は皮膚(手、足)の掌蹠膿疱症とともに肋骨と鎖骨、胸骨の間の軟骨の部分が腫れて固くなり、痛かったり隆起してみえたりすることが多いので、以前は胸肋鎖骨間骨化症(きょうろくさこつかんこっかしょう)と呼ばれていました。掌蹠膿疱症(手のひらや足にプツプツした小さい膿の入った湿疹ができる)の約10%に骨関節症状を起こします。欧米での報告は少なく、我が国に多い疾患です。原因は不明ですが、掌蹠膿疱症はどこかに「ばいきん」が入っているためにできるとする説があり、たとえば、扁桃をとると有効であるという報告があります。しかしながら確立した治療法はなく、一般的にはコルヒチンや関節リウマチで使用される抗リウマチ薬(アザルフィジン、リウマトレックス)、非ステロイド抗炎症薬、少量の副腎皮質ステロイドで経過観察されることが多いと思います。従ってアザルフィジンが無効な場合、次にリウマトレックスを試みるのは一般的な治療と考えます。欧米では抗リウマチ薬無効例に対して生物学的製剤(レミケード、エンブレル)が試みられています。
  ページトップへ戻る
Q.22 私は、悪性腫瘍患者で、再発、転移防止のため、免疫活性のための、漢方薬やサプリメントを飲んでいます。関節リウマチの治療は免疫を抑制した方がいいと聞きますが、関節リウマチの治療はがんには悪く、がん再発防止のためにすることは、リウマチを悪化させるのでしょうか。
A. 関節リウマチとがん(悪性腫瘍)との関連に関するご質問にお答えします。
リウマトレックスを代表とする抗リウマチ薬には悪性腫瘍(悪性リンパ腫など)を発症させる危険性があるといわれていますが、実際に問題になることはかなり少ないと考えられます。既に多くの方に長い間使用されているにも関わらず、治療した患者さんにがんが多いという結果がでてこないからです。むしろリウマトレックスには抗がん作用もあるので、少なくとも悪性腫瘍に対してマイナスの作用はないと考えます。ただし、最近、保険収載された抗TNF製剤などの生物学的製剤は悪性腫瘍発生が増加するという証拠はまだないが懸念されているので、使用には注意が必要です。普通の量での漢方薬やサプリメントで関節リウマチを悪化させることはありません。
  ページトップへ戻る
Q.21 中国から質問です。私の父親は関節リウマチの難病にかかっています。病名は中国語で言うと、毛結合性滑膜炎ですが、多分増殖する関節リウマチの一種ではないかと思います。 日本に良い治療がありますか?中国では、良い治療方法が見つかっていません。
A.
通常の関節リウマチと思われますが、もしかしたら色素性絨毛結節性滑膜炎という疾患かもしれません。もしこのことであれば滑膜切除術を施行しますが、再発する場合には人工関節置換術という手術の適応となります。通常の関節リウマチであれば、やはり炎症を抑える薬物療法が大切です。とりあえず専門医を受診され診断を確定し、関節リウマチであれば第一にメトトレキサート(商品名リウマトレックスまたはメトレート)を使用すべきです。これは世界共通の安価で有効性の高い抗リウマチ薬で、中国にももちろんあると思います。
  ページトップへ戻る
Q.20 関節リウマチの初期治療で骨の変形もないのに、副腎皮質ステロイド(プレドニン)を服用していますが、本などには、重度や特別な限りは使用しないと書いてあります。現在プレドニンは1日に12.5mgも服用しています。今月からは新たにアザルフィジンENが追加されました。あとの副作用やリバウンドを考えるとなるべく副腎皮質ステロイドは使ってほしくないのですが、このままでよいのでしょうか?
A.
副腎皮質ステロイドには種々の副作用があり、なるべく使用しないことが望ましい薬剤です。しかし、一方、少量(10mg/日以下)の投与は骨破壊を抑制するとの報告もあります。このように副腎皮質ステロイドは両刃の剣ともいえるお薬ですが、その使用にはいくつかの適応があります。副腎皮質ステロイドを飲まなければ患者さんが必要とする仕事を続けられない場合もその一つです。お父上は農作業に従事されているとのことですから、そのことを考慮して副腎皮質ステロイドを投与されている可能性もあります。新たにアザルフィジンを追加されたとのことですから、その効果が出てから減量を考えておられる可能性もあります。今後の減量の予定など、良く主治医の方とご相談されると良いと思います。副腎皮質ステロイドの副作用を心配して自己流で内服量を調整しないようにしてください。あくまでも担当医と相談して内服量を決めてもらってください。
  ページトップへ戻る
Q.19 関節痛が始まり2年になり現在通院しています。午前中は膝、手、肘、肩がこわばり痛みが激しいです。筋肉注射は効果があるが副作用もあると聞いています。 私と同じ様な病状の方がどのような療法を行っておられるのか、教えてください。
A.
多くの関節の痛みと午前中のこわばりという症状からおそらく診断は「関節リウマチ」だと思いますのでそれを前提に述べます。関節リウマチの治療で「筋肉注射」というのはふつうは金製剤(商品名シオゾール)を指します。これは数十年前から使用されている薬剤で、一部の方には確かに有効ですが効果は限定的で効果が出るまで時間もかかる(3~6か月)ことなどから現在では専門家はもはや使用を考えることが少ない薬剤です。本当に筋肉注射なのでしょうか?副作用としても皮膚の発疹が多いほか肺障害、腎障害も起こりえます。あなたの場合症状が強いようですが、検査で炎症反応(CRP、赤沈など)はどのくらいの値でしょうか?もしCRPが1.0 mg/dL以上または赤沈30mm/時間以上あれば活動性が高いと考えられるので、可能ならば(間質性肺炎や腎障害などがなければ)まずメトトレキサート(商品名リウマトレックスまたはメトレート)を使用すべきです。1週間に3~4錠(6~8mg)を投与するだけで通常1~2か月でかなり改善します。副作用は肝機能障害、胃腸障害、口内炎などがありますが、葉酸製剤(フォリアミン)を併用すれば改善します。もし3か月しても改善がなければ、関節リウマチに関節炎の発生に重要な物質を阻害する薬剤(生物学的製剤:レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー、アクテムラ、オレンシア)などが最も強力な抗リウマチ薬であり、使用を検討します。骨の破壊を抑え関節が変形するのを防止できるという画期的な薬剤です。筋肉注射とおっしゃっておられるのは、むしろこの皮下注射のエンブレル、ヒュミラ、シンポニーのことではないかとも思われます。副作用としてはアレルギー反応と感染症(結核の再発、肺炎など)がありますが、あらかじめ注意すればある程度予防は可能ですし、もし出現しても速やかに適切に対処すれば大丈夫です。その他の肝障害など内臓への直接の副作用は全くありません。ただし、生物学的製剤は大変高価な薬剤で通常の保険診療(3割負担)では1か月あたり平均4万円くらいの出費になってしまいます。メトトレキサートが使用できない場合は、従来からある抗リウマチ薬(リマチル、アザルフィジン)のほか最近でたプログラフという薬剤も有望です。
  ページトップへ戻る
Q.18 疼痛緩和目的の罨法について、教科書の記述が出版社によって異なります。活動期でも温罨法や湿布を行うというものと、急性期の炎症には温罨法は用いない為、熱感・腫脹が強い場合は冷罨法、活動期を過ぎ、冷えによる疼痛が生じる場合は温罨法というものです。どちらが正しいのでしょうか?
A.
暖めるとその部位の血管が拡張し血液の循環がよくなり、炎症部位(リウマチでは関節)で産生された炎症性物質(腫瘍壊死因子など)が血管内にもどって流れ去りやすくなるというよい影響もありますが、逆に炎症を惹起する成分である血液中の細胞(白血球など)や蛋白質(補体など)も炎症部位に動員されやすくなります。一方、冷やすと血管が収縮し、産生された炎症性物質は局所に留まりますが、炎症を惹起する成分も動員されにくくなり炎症反応が続くのをある程度抑制できます。言い換えると温罨法は起こってしまった炎症反応の結果を改善する(炎症性物質を減らす)方法、冷罨法は炎症を続かないようにする方法とも言えるかもしれません。炎症の活動期には冷やして炎症部位への炎症惹起成分の流入を抑えて炎症が続かないようにし、ある程度おちついて新たな炎症惹起成分の動員が少なくなってきたら、局所に蓄積した炎症性物質を流出させるために暖めて血流をよくする、というのが一般的な考え方ではないかと思います。
湿布の主な効果は抗炎症薬が皮膚から吸収されて効果を出します(痛みをやわらげます)。冷たいものはメントール、温湿布は唐辛子エキスを含んでおり、局所の温度を変えますが、前述のように急性期や活動期は冷湿布、非活動期は温湿布が原則としてよいと思います。しかし、一方ではリウマチに対する湿布について、暖めるもの、冷やすものいずれでもリウマチの経過に影響がなく、患者さんの好みに任せてもよいとの考え方もあります。
  ページトップへ戻る
Q.17 膝に水が溜まります。水を抜く事の悪影響はないのでしょうか?痛みはあまりありません。
A.
水(関節液)を抜くこと自身は繰り返しても問題はありませんし、くせになるものではありませんが、何度も抜くことになるのでしたら、水がたまらないような治療を考えるべきだと思います。たとえば関節内にお薬を注入するとか、内服薬を変えてみるとかです。それでも難しい場合もありますが。あとは膝によけいな負担のかからないような注意も必要です。
  ページトップへ戻る
Q.16 指先のシビレと手指の朝のこわばり感、むくみ感の為、2週に1回シオゾールの筋肉注射で、様子観察となってます。シオゾールの効果、副作用について教えてください。
A.
シオゾールは金製剤として昔から使われてきた最も古いリウマチの薬のひとつで、約20%くらいの方に効果があります。効果が出るのはゆっくりで通常合計300mg以上(1回の注射が25mgとしたら12回以上、通常6か月)注射したあたりで効果が出てきます。有効であれば基本的には長期にわたり注射は継続します(1か月に1回25mgを注射するのが一般的です)。ただ、「血液検査で陰性」とありますが、あなたの病気が関節リウマチでないのならシオゾールの効果は期待できないと思われますので、診断をご確認された方がいいと思います。最近では他の有効な薬剤がたくさんあることから、シオゾールは使われなくなりました。また関節リウマチの診断が確実なら、シオゾールの効果を6か月目で判断し、あまり効いてないようなら他のより効果の確実に期待できる抗リウマチ薬(リウマトレックスなど)に変更した方がいいと思います。
  ページトップへ戻る
Q.15 海外で膠原病科のドクターにかかっており、メソトレキサートを週6錠(15mg)服用していますが、日本のある病院で多すぎると言われました。 一般的なご意見をお聞かせください。また リウマチ科には 整形外科系と内科系がありますが、それによって 薬の使い方の見解が異なることはあるのでしょうか。
A.
海外でのMTX使用量はコントロール不良の場合15~20mgぐらいまで増量することは稀ではないですが、我が国では従来は2-8mgの範囲で用いられることがほとんどですが、これは保険で認可されている量は8mgまでのためです。しかし、平成23年2月から保険上も16mgまで使用可能となり、海外に近い使用量となりました。
整形外科と内科の違いですが本当の専門医であれば、どちらも同じような使い方をします。我が国では日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医、また日本リウマチ財団リウマチ登録医の制度があり、内科医、整形外科医に関係なく関節リウマチに精通した医師を認定しています。要は整形、内科という分け方でなく、どのぐらい関節リウマチに精通している医師であるかの医師個人の力量にかかると思います。
  ページトップへ戻る
Q.14 数か月前に関節リウマチと診断され、薬をのまず鍼灸院に通い始めた所。まだ骨にはきていないということなのですが夜多少の痛みがあり不安です。進行をとめることは不可能なのでしょうか?
A. 鍼灸院ではレントゲンは撮れないと思います。レントゲン所見なしに骨は大丈夫と診断することはできません。関節リウマチの初期はトレーニングされた専門医しか気が付かないような微細なレントゲン変化だけのことが多いのです。関節リウマチの治療は遅れれば遅れるほど後戻りできない骨や関節の破壊性変化が出てしまいます。お問い合わせの内容からすると発症初期だと思われますので、まだ破壊を止められる可能性は高いと思います。特に最近の研究から発病してから2年以内がレントゲンの破壊速度が速いことが明らかにされ、この時期をいかにうまく治療するかが、後の障害を抑えられるかどうかにおいて大変重要であることも明らかにされています(関節リウマチも早期発見、早期治療が大切であることが多くの臨床経験から証明されています)。昔は関節リウマチと言えば不治の病のように考えられてきましたが、最近の薬は関節の破壊まで止めることが認められています。関節破壊の進行をとめる事は決して不可能ではありません。関節リウマチの専門医師の診察や治療を受けて進行を止める努力をされることをお勧めします。
  ページトップへ戻る
Q.13 発症以来、リネステロン0.5mgを服用しています。そのため(医師の言)、皮膚が紙のように薄くなり、僅かな衝撃でも破けてしまいます。昨年は3度ほど縫合手術を受けました。薬を止めない限り治らないものでしょうか?
A. 副腎皮質ステロイドを長い間飲んでいると皮膚や血管の壁が弱くなっていく傾向はあります。また、年齢のことも、病気自身でもそのような変化をもたらすことがあります。薬を続けることでその状態が悪くなる可能性もありますが、治療のために中止できないことが多いでしょう。主治医の先生と良くお話しをされると良いと思います。
  ページトップへ戻る
Q.12 関節リウマチと診断後、治療開始したところ、リマチルや副腎皮質ステロイド(メドロール2mg)を使用てきましたが、効果が得られなかったりで、アザルフィジンENを使用したところ、ショックがでました。抗がん剤の使用を勧められていますが、(使用目的)に疑問を感じています。抗がん剤使用で得られるものはなにか?、また他の治療方法はないでしょうか?
A. アザルフィジンで副作用が出たりして、とくに薬のことに敏感になっておられるのだと思います。抗がん剤というのはリウマトレックス(メソトレキサート)のことかと思いますが、もしそうであれば、これは関節リウマチの一般的な薬剤で、同じくすりでも、抗がん剤として使われる量とはまったく違う少ない量で使用するものです。アザルフィジンでうまくいかなければリウマトレックスというのは関節リウマチとしては標準的な使い方です。リウマトレックス世界中で最も多く使われる薬剤で、関節リウマチの第1選択薬とされています。
  ページトップへ戻る
Q.11 関節リウマチのほかに心臓にも疾患があり、新聞でもリウマトレックスの副作用である間質性肺炎による死亡例が報告されたように、内科的な心配を持っています。現在整形外科の専門医に診ていただいていますが、知り合いに内科(膠原病)の専門医がいます。 どちらに診てもらうのがよいでしょうか。
A. 今ある心臓の疾患がどういった疾患かによります。関節リウマチと関連する心疾患でそれほど臨床的に問題ない(専門的な治療薬が不要)ならば、整形外科でもリウマチ専門医であれば関節リウマチ自体やその治療薬に関わる合併症についてはかなり知識のある先生は多いので、それほど心配ないと思います。ただし、リウマチ内科の先生は基本的に内科全般にも精通していますので、心臓病に関して過去に実際診療に関わった経験は整形外科の先生より多いと思いますので、個人的には内科系のリウマチ医の方がよいと思います。また、心疾患が関節リウマチと直接関係ないもので、臨床的に問題が大きい(専門的な治療薬が必要な)場合は、リウマチ内科の先生でも循環器(心臓)内科と並行して診療すべきですので、今の整形外科の主治医と循環器内科の先生で並行して診療をうけるのがよいと思います。リウマチ専門医であれば、たとえリウマトレックスによる間質性肺炎が起こったとしても適切に対応されます。
  ページトップへ戻る
Q.10 腎臓病患者のため、非ステロイドの薬を飲めずひどい痛みがあります。非ステロイド薬は、腎臓に副作用があるのでしょうか。また、腎臓病患者が使用できる薬はないのでしょうか。
A. 非ステロイドの薬というのは非ステロイド抗炎症薬(通称NSAIDと専門家では呼んでいます)のことだと思われますのでそのつもりで説明させて頂きます。NSAIDはアスピリンに始まり、その後多くの薬剤が開発され、代表的薬剤であるバッファリンは一般の方々にもよく知られているように鎮痛剤や解熱剤として広く使われていますが、ご指摘のようにこの薬剤は腎臓の血流が悪くなり、腎機能障害をきたします。ただし関節リウマチで腎障害を合併している場合でも、慎重に使用すれば使用可能なNSAIDもありますが、十分な鎮痛効果が得られないかもしれません。特に腎障害の原因が関節リウマチに伴う場合(アミロイドーシスなど)では、むしろ副腎皮質ステロイドの方が効果と安全性(長期的には必ずしも安全とは言えませんが)から有用と思います。副腎皮質ステロイドが使用しにくい場合は生物学的製剤(レミケードやエンブレル)も期待できますが、腎機能障害の程度や原因など種々の要因により、個々の患者さんに対する最良の医療が何かは異なりますので主治医のご判断を仰ぐのがよいと思います。しかし、NSAIDも副腎皮質ステロイドも関節リウマチによる関節炎を抑える薬剤であり、関節リウマチを止める薬剤でないことを認識する必要があります。
  ページトップへ戻る
Q.9 漢方・鍼灸などの治療で、多くの患者さんが治っている病院があるのですが、そういう事実に対してどう思われますか?
A. 漢方、鍼灸(東洋医学)については今の段階で一概によいとか悪いとか決めることは難しいと思います。西洋医学を基盤にしている現代医学は、薬剤が開発される前に多くの実験と研究を行なっており、その上でどのように効果があるのかが確認できれば、その後に治験と呼ばれる有効性と安全性の試験が行われ、最終的に効果のある薬と認められて世に出ることになります。最近ではEBMと呼ばれる多くの臨床データをもとに薬の安全性と危険性が論じられるようになっています。一方、漢方や鍼灸は主に中国医療における経験論がその基礎になっています。長年の歴史に裏付けられていますが、その一方できちんとしたデータをもとにした科学的な検討には乏しいようです。また診断も陰や陽といった西洋医学とは異なる診断法がとられます。したがって西洋医学と東洋医学を直接比較して白黒つけることは洋食と中華のどちらがうまいか決め付けることに似ているかもしれません。確かに漢方、鍼灸によって症状が軽快した例も多数報告されていますが、その反対にこのような治療に限界があり、西洋医学を併用したり、西洋医学に切り替えなければならなかった例も報告されています。調理方法を洋食と中華に決め付けられないように、治療法もどちらかに決め付けるのではなく、自分自身にあった治療法を選択することが大切であり、西洋医学と東洋医学のどちらか一方がよいとか駄目だとか、決め付けないことが重要だと思います。またどちらか一方だけではなく、西洋医学の診断の上で、漢方も処方については多くのものが西洋医学の処方の中にも取り入られており、関節リウマチにおいても、多くのリウマチ専門医が使用しています。針灸については一般に西洋医学を行なっている医師は行なっていませんし、針灸師は医師ではありません。またそれが効くとか効かないとかいう、きちんとしたデータがありません。
  ページトップへ戻る
Q.8 関節リウマチの治療で関節注射(キシロカイン、ケナコルトA、スベニールディスポ)をして頂ける病院はありませんか?
A. ご質問の様な関節注射は関節リウマチを日常的に診療している医師にとっては一般的な治療法の一つです。当財団のホームページ上のリスト(リウマチ登録医の所属する医療機関)を参考に最寄りの医療機関を受診されると良いと思います。
  ページトップへ戻る
Q.7 先日リウマトレックスを使用しましたが、副作用がひどく使用をやめました。他にも飲み薬は有るようですが、飲むのが怖くなり、今は温シップのみで我慢しています。
A. 一つの薬で副作用が出たからといって、他の薬のが全て使えないわけではありません。現在多くの薬があります。他の、抗リウマチ薬を試してみたほうがよろしいかと思います。湿布剤は症状を和らげるだけであり、リウマチを止めることはできないことの認識も必要です。
  ページトップへ戻る
Q.6 「ヒアルロジック7」という薬品について、病院で投与されている薬と併用してもよいのでしょうか?副作用・注意事項はありますか?
A. ヒアルロジック7という「薬品」は見当たりません。健康食品などかと思われますが、名前からヒアルロン酸のことでしょうか?ヒアルロン酸は体中に存在して水分を保持することで、皮膚などをみずみずしく保つのに役立っています。特に関節内などにあり、潤滑油的な役割をする重要な物質ですが、薬として変形性関節症などの痛んだ関節に注射をして投与する薬剤として知られています(アルツ)。この薬剤と他の薬の相互作用はほとんど報告がありません。しかしこれを内服して効果があるかはわかりません。また薬剤との相互作用があるかどうかも論文などが少なく、よくわかりません。
  ページトップへ戻る
Q.5 家族が、重度の関節リウマチでほぼ寝たきりの状態だか、医者にかかっておらず、本人が治療の意志を持ちません。どのように対処すればよいのか、悩んでいるのでアドバイスをいただきたい。
A. どうして病院にかかられないのでしょうか。精神的な問題があるのであれば精神神経科に受診する必要がありますが、重症の関節リウマチの方はそれだけで元気がなくなってしまうことがよくあります。最近発売された新しい薬では今まででは考えられなかった強い効果が実証されており、重症でいるという時代ではありません。ご本人にそのことを話されて専門の先生に相談されてはどうでしょうか?また医師から治らない病気と言われて気落ちしてしまう方もよく見かけますが、現在完全に治らないにしろ、日常生活が送れるくらいの回復までは期待できると思います。別の先生に相談する、セカンドオピニオンを求めることも重要です。
  ページトップへ戻る
Q.4 現在の医療技術(新薬や治療法等)について
A. 『対象とする病気』の「関節リウマチとは」をご参照ください。
最近では関節リウマチの痛みの主役となるTNFと呼ばれる物質を抑える、生物学的製剤といわれる薬剤が新薬としてあげられます。効果は大変強く、今までコントロールできなかった重症の関節リウマチにも効果があります。ただし非常に高価でありますし、すべての患者さんが新しい薬を使えばよいというわけではありません。
  ページトップへ戻る
Q.3 「01症状について-Q4」で30%は治ると言われています。と書いてありました。2年半前から1日リマチル100mgを1回飲んでいます。定期的に体を動かすようにしており、とても体調はいいです。いずれ薬をやめて完治したいと思っています。そんなことはありえることなのでしょうか?
A. 「01症状について-Q4」の解答にあったように、比較的軽症の関節リウマチを発症し、早期の段階で治ってしまう患者さんは確かに存在します。しかし、数年に渡って抗リウマチ薬などによる治療を必要とした患者さんががいわゆる”完治”と呼ばれる状態になる確率はそう高くはありません。ただ、寛解とよばれる病気を押さえ込んだ状態に持ち込むことは可能です。その状態を長い間保つことが出来れば薬を飲む必要が無くなる場合もあります。しかし、体の具合が良いからと言って自分で勝手に薬を止めてしまわないでください。服薬の中止は大変難しい判断ですから主治医の先生によく相談してください。
  ページトップへ戻る
Q.2 10年来関節リウマチを患っています。完治することは難しいですか?
A. 関節リウマチが初期の治療により治ってしまうことはしばしば経験しますが、長期になると治ることは難しくなります。それでも病気の勢いを止めることは可能ですし、最近の生物学的製剤の登場でかなり勢いの強い関節リウマチでもコントロールが可能になってきました。このようにそのうちにすっかり治る治療法が発見される可能性が高くなってきています。ですから余計に今より悪くしないようにしっかりと治療されることが大事だと思います。もし手術できないくらい壊れてしまいますと、いくらよい治療がでてきても完治することができないからです。
  ページトップへ戻る

Q.1 関節リウマチにかかった場合の最悪のケースとは?
A. 関節リウマチはかつては痛みがコントロールできず、変形も進んでいき寝たなったり、あるいは時に関節リウマチによる内臓病変が発生すこともあり、悲惨な病気でした。今はたくさんの薬があり、痛みをとり、変形の進行ををコントロールしたり、手術で治すことが可能になりました。したがって現代において最悪のケースと考えるのはこうした適切な治療を受けないでいられる方であるといえるでしょう。ただこれらの薬剤には残念ながら副作用があり、このことをよく知らない専門医でない医師が不適切に使用したり、あるいは専門医であってもその医師の指示に従って服用しなかったりすると、大変危険なことになりかねません。ですから信頼できる専門医を見つけ、その先生の指示に従うことが最も大切です。
  ページトップへ戻る