6

  04.治療について


 

 

83

関節リウマチでメトトレキサートと生物学的製剤で治療して痛みはなく落ち着いていましたが、副作用でニューモシスチス肺炎になり治療しました。現在、肺炎は完治しましたが、以前の治療はもうできないのでしょうか。

メトトレキサートと生物学的製剤を中止してもリウマチが落ち着いているのであればあえて再開しなくてもよいかもしれません。しかし必要な場合には、ST合剤(バクタ錠)という薬剤でニューモシスチス肺炎の再発予防が十分にできれば、メトトレキサートなどの再開は不可能ではないと思われます。但し、その他の状況にもよりますので、主治医とよくご相談ください。

 

(平成30年10月)

 

  ページトップへ戻る

82

関節リウマチと診断され、間質性肺炎もあると言われています。間質性肺炎があると使えない抗リウマチ薬はありますか?

間質性肺炎が重症でない限り、抗リウマチ薬の使用は可能です。しかし、多くの抗リウマチ薬で副作用として間質性肺炎があげられています。メトトレキサートは副作用で急性の間質性肺炎がみられることがまれにあり、間質性肺炎がある場合には慎重に投与することとなっています。生物学的製剤は通常、間質性肺炎の副作用はありませんが、もともと間質性肺炎がある場合は肺感染症が起こりやすいため、より注意が必要です。

(平成30年10月)

 

  ページトップへ戻る

81 乾癬性関節炎は皮膚科で診ていただくのでしょうか?

乾癬性関節炎の診療については、リウマチの専門医・リウマチ財団登録医等をお探しになるのが良いと思います。また、皮膚科の先生でも関節を診てくださる先生もおりますので、皮膚科の先生にご相談されるのも一法です。

(平成30年7月)

  ページトップへ戻る
80

平成20年に間質性肺炎を発症しステロイド50ミリで治療開始、漸減する中で平成24年に関節リウマチも発症しました。現在整形外科医でアザルフィジン1000mg、リマチル100mg、プログラフ2.5mgを服薬治療中ですが、継続する関節痛2カ所、CRP0.15、ESR16の状況です。平成21年に呼吸器内科主治医から肺炎球菌ワクチンの接種を受け、今回プレベナー13の接種を勧められています。他に高血圧症でアジルバ、上室性頻拍でワソランを服薬治療中ですが、ワクチン接種時に治療薬の休薬は必要でしょうか?

 

肺炎球菌ワクチンは不活化ワクチン(生ワクチンではなく、活性化することはない)ですので免疫抑制薬使用中でも感染することはありません(むしろ勧められます)。従って、抗リウマチ薬やタクロリムスのような免疫抑制薬を中止する必要はありません。ところでなぜプレベナーなのでしょうか?通常プレベナーは小児の肺炎球菌ワクチンとして公費負担で使用されます。ニューモバックスの方が65歳からの公費負担を受けることができます。確かに対応する血清型が若干異なるので、ニューモバックスでカバーできない血清型をカバーするためなら良いとは思いますが。        (平成30年7月)

 

  ページトップへ戻る
79

突発性器質化肺炎で入院、発病から2ヶ月後に関節リウマチと診断されました。大量のステロイドで高熱や全身の関節の痛みはかなり改善。しかし炎症反応はその後も下がりきらず、わずかながら骨びらんも始まっていました。アザルフィジン、シムジアは効果が不十分で、2ヶ月半後からリウマトレックス16mg/週、3ヶ月半後からゼルヤンツを開始、その後検査数値は徐々に良くなり、ステロイドを減量、現在は1.5mg/日までになっています。ただ、発病から4ヶ月で両手の中指などにスワンネック変形が出始め、発病後15ヶ月の現在痛みと動きにくさがあります。医師から中指の手術を勧められていますが、進行が早いので手術後も変形が進んで手術の繰り返しになるのではと不安です。手首にも痛みがあります。手術を急ぐべきでしょうか?
また、最近足がとても冷たくて1ヶ月前から指や踵に霜焼け(かゆくはない)のような症状があります。血管に炎症が起きた結果血流が悪くなっていると言われ、血流を良くする薬をもらいました。ネットで悪性関節リウマチで血管に炎症が起きるとありましたが、その可能性はありますか?

 

リウマチの炎症が落ち着いており、その状態を維持できそうであれば手術自体に問題はないかと思われます。しかし、手術を行うか、またその時期に関しては、日常生活での不便さや手術の内容によりますし、術後にまた変形してしまう可能性はないとはいえないように思われます。そのあたりも踏まえてご担当の医師とよく相談されてください。皮膚症状が血管炎かどうかは、拝見していないので何とも言えません。通常、血管炎はリウマチの関節症状が悪い時期に出ることが多いのですが、可能性がないとは言えません。疑わしければ皮膚生検という検査で診断がつくことがあるので、一度大きい病院の皮膚科を受診されてみては如何でしょうか。

 

(平成30年7月)

  ページトップへ戻る
78

37歳の娘が関節リウマチの診断を受けました。血液検査でCRP H0.69、RF H 130、抗CCP抗体 H 1746との結果が出た上でのことです。ただ関節症状は現在軽微で日常生活において特段の支障はない状態です。医師からは抗CCP抗体の数値が高く積極的な治療を始めたいとのことで、シムジアの投与から始める旨、診断を受けて参りました。ただ現在痛みなどが余り無いため、次回の受診時から開始するということでした。リウマチの治療について調べましたが、メトトレキサート服用が第1段階としての標準治療と聞きます。娘の場合のように一足飛びに生物学的製剤から始めて良いものかと迷っています。アドバイスを頂けましたら幸いです。

 

抗CCP抗体陽性で炎症反応(CRP)も陽性であり、多分関節リウマチという診断には間違いないと思います。抗CCP抗体の高い患者は将来関節破壊が進みやすいという成績も確かにあります。したがって、メトトレキサート単独より初めからメトトレキサート+生物学的製剤(シムジアなど)で治療する方が平均としては成績が良いのも確かです。しかし、これらは全て多くの患者さんのデータの平均であり、個々の患者さんに全て当てはまる訳ではありません。現時点で関節症状が少なく日常生活にあまり支障がないこと、CRP=0.69と低く炎症も弱いこと、などから、まずメトトレキサートのみから始めるのが一般的です。患者さんから希望(どうしても早く確実に良くなりたいので生物学的製剤を使って欲しい、など)があればシムジアやヒュミラを最初から使っても良いと思いますが、経済的にも大きな負担になりますので、今回ご相談の患者さんにおいては、まずメトトレキサートだけで治療を開始しても十分に満足行く治療ができる可能性は高いと思います。     (平成29年9月)

 

  ページトップへ戻る
77

先日、初めてメトトレキサート(メトレート)を飲みました。その晩から38度以上の熱とだるさ、頭痛、口の渇き、が続き、1日の中で平熱だと思ったら、頭痛とともにぐっと熱があがってしまう状態を繰り返し咳も出始め、結局入院しました。間質性肺炎の疑いと尿から白血球が出てしまっている、肝臓の数値が700超え、腎臓も数値があがり膀胱炎になり、1週間入院し、退院してから10日くらいでようやく普段の生活にもどってきました。担当の先生は、メトトレキサートとEBウイルスの関連性はないから、症状が落ち着いたら、またメトトレキサートを始めましょうと言われました。再開して、また同じような症状にはなりませんという保証があるのか、EBウイルスとの関連性があるように思えてならないのですが。

 

今回のEBウイルス感染とメトトレキサートはおそらく関連はないと思われます。但し、はっきりしたことはわかっていませんが、ごく一部の患者さんではメトトレキサートやそのほかの免疫を抑える薬剤を内服中にリンパ腫が起きることがあり、この時にはEBウイルスが陽性のことが多いとされています。また、メトトレキサートとの関連がいわれているわけではありませんが、まれに慢性のEBウイルス感染症が起こることがあります。これはEBウイルスを排除することができない特別なタイプの方です。ほとんどの関節リウマチの患者さんはEBウイルスにすでに感染しているので、実際にはメトトレキサート(メトレート)を内服するうえでEBウイルス感染について問題にすることはありません。今回が初めてEBウイルスに感染したのだとすれば、今後はEBウイルスに感染はしないことになります。またメトトレキサートを1日飲んだだけでその日に感染がでてくるようなこともありませんので、関連性があるとは逆にいえないと考えます。(平成29年8月)

 

  ページトップへ戻る
76

私は20代から関節リウマチになり、しばらく炎症が基準値の1プラスで落ち着いていましたが40代に悪化し、メトレートを週に5錠など処方されています。別の科で薬を処方するのも困るよとも言われました。今日また増えました炎症は2、23でした。

 

「炎症」が2.23ということは、CRPが2.23 mg/dlと思いますが、関節も痛み、腫れてるのであれば、「関節リウマチの活動性(病気の勢い)が高い」ということになり、現在の治療は効果が不十分と判断されますので、抗リウマチ薬の増量や変更は妥当です。メトレートは1週間に8錠(16mg)まで使えますが、これでも効果がなければ生物学的製剤の併用が勧められます。また、最近では内服薬でゼルヤンツという強力な抗リウマチ薬もあり試す価値はあります。他の科にはどんな疾患でかかられて、どんな薬を飲んでるのかわかりませんが、少なくともメトレートでは併用に障害となる薬剤はほとんどなく、「薬を処方するのも困る」ということはないと思います。可能なら一人のリウマチの専門医にすべての処方を任せて一元的に管理してもらうことをお勧めします。(平成29年6月)

 

  ページトップへ戻る
75

関節リウマチの診断で、リマチル1か月で効果がありましたが、その後診察が3か月空いた間に、肝臓の数値が全体的に高くなりました。それで全ての薬を休止後しばらく痛みなどは治まっていましたが、休薬3ヶ月後に体中の激痛が続くようになり、急遽病院へ駆け込み、CRP8以上でやむなくプレドニン6.5mg/日を処方されました。即日痛みが消えましたが、数週間で腰椎圧迫骨折となり、現在プレドニン2か月弱です。高齢で骨折経験も数回ありました。その他の抗リウマチ薬もアレルギーが出たり、プレドニン1か月の時点で肝臓の数値も下がりきらず、MTXも間質性肺炎があるので使えないようです。肝臓の数値が下がった後にステロイド減薬して、生物学的製剤しかないと言われていますが、感染症、アナフィラキシー、間質性肺炎のリスクがあり、考えられません。間質性肺炎は、リウマチだから膠原病肺とは限らないようで、原因解明と治療を優先して、関節リウマチは民間療法を試すしかないのでしょうか、アドバイスをお願いします。

 

いろいろな問題が起こり、関節リウマチの治療が思うようにできずお気の毒です。お話をまとめると、リマチルで肝障害になった、その他の抗リウマチ薬も使えず、MTXは間質性肺炎で使用ができない、ステロイドで骨粗しょう症が起こった、生物学的製剤は感染症、間質性肺炎などがあって不安だ。どのような治療法があるのか、という質問かと思います。大変辛い思いをされていることと思いますが、たくさんのお薬にこのような副作用を示すことは実はリウマチ患者さんでは珍しいことではありません。このようなことに慣れているリウマチの専門医に診ていただくことと、生物学的製剤を怖がらずに上手に利用することであると思います。生物学的製剤は一度使ったら、取り返しのつかないことになるような薬ではありません。使用法に慣れている専門医にみていただけば、必ずあなたに合った治療法を見つけてくれると思います。(平成29年3月)

 

 

  ページトップへ戻る
74

30代前半で関節リウマチを発症し、コントロール不良で両膝人工関節置換術を受け、50代後半ごろより12~13年レミケード投与し現在は寛解状態です。現在70歳で最近医師よりレミケードを中止を打診され迷っています。レミケードの投与と中止のメリット、デメリット及び中止して症状が悪化した場合の対処法(再開できるのか、他剤を使用するのか等)を教えてください。

 

 

寛解した場合のレミケード中止報告はあります。医師からそのような意見が出されたのは中止がかなり期待できるからだと思います。その後の経過については全く関節リウマチの再燃がなかった例から、再燃した例まで様々です。

中止によるメリットは医療費がかからなくてすむことやレミケードの副作用の心配がなくなるなどです。中止後に再燃しても、急に悪くなることはなく、。再び治療を始めることで再び効果が期待できます。

もし、再開後に効果がみられなかったり、副作用が出た場合でも、他の生物学的製剤は有効である場合が多いのでそれほど心配することはないかと思います。

                      (平成28年11月/平成29年12月更新)

 

 

  ページトップへ戻る
73

関節リウマチ歴5年目の48歳、診断後リウマトレックス8㎎/週を約2年服用し、症状が安定していましたが、起床時に指先がむくむようになり、レントゲン検査をしたら足指の骨びらんが進んでいました。日常の動作には支障はなく、今後の治療法に悩みます。生物学的製剤へ移行決断のタイミングがわかりません。

医師からは劇的に快方するといわれましたが、現状、あまりつらくない症状なので、このままの投薬法でもいいのではと思います。今から開始したほうが早く寛解になるのでしょうか。また、生物学的製剤のジェネリック(後発)医薬品は、いつごろの発売になりますか。

 

 

生物学的製剤の使用ガイドラインには、症状や血液検査の結果だけでなくレントゲンでの関節病変が進行している場合には使用を考慮すること、とあります。リウマチの状態は実際に診察をしてみないとわかりませんが、レントゲンで進行がみられたとのことですので、現在も関節症状や炎症の所見があるならば、主治医とよく相談のうえ、その他の抗リウマチ薬の併用や生物学的製剤の開始を考えてもよいと思います。

生物学的製剤は、関節症状を改善して寛解へ導く効果が高く、さらに、関節破壊を抑える作用が強いのが特徴です。

また、生物学的製剤ののジェネリック(後発)医薬品は、ありません。ジェネリック医薬品は、まったく同じ分子構造をした薬剤です。生物学的製剤は、巨大な分子化合物であり、まったく先発医薬品と同じ分子構造をつくることは不可能なので、ほとんど同じ構造をしていて同質、同等性を有する化合物が作られ、バイオシミラー(先発医薬品と類似の生物学的製剤)と呼ばれています。

現在は、インフリキシマブ(レミケード)のバイオシミラーがあり、今後、他剤ののバイオシミラーも承認されていきます。   (平成28年9月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
72

妻が線維筋痛症です。最近上咽頭炎(Bスポット)の治療で関節リウマチや線維筋痛症が改善するような記事を見ました。関節リウマチや線維筋痛症の医師からBスポット治療の話が出ないのですが公的に効果を認められていないのでしょうか?

 

 

Bスポット療法は上咽頭(鼻咽頭)にある咽頭扁桃の炎症を塩化亜鉛溶液を綿棒で反復塗布して炎症を抑えようとるす治療法です。1960年代に耳鼻科医堀口申作教授(東京医科歯科大学)により開発された治療法で、鼻咽頭の鼻(び)からBスポット療法と呼ばれるようになりました。病巣感染治療の補助療法の一つですが、その効果の仕組みがよくわかっていまんせんし、治療手技が統一されておらず、有効性を客観的に評価する成績がないこと、さらに治療対象疾患がどんどん拡大され、難病全般の治療法と流布されてしまったことなどから、耳鼻科を中心に限られたクリニックでのみ行われる公的医療保険によらない補助療法であるのが現状です。そのため国際的に科学的に作成された治療ガイドラインには本治療法は記載されないのです。Bスポット療法は、あくまでも補助療法の一部ですので本来の治療を中断して行うことは避けて頂き、実施する場合は現在の担当医と相談ください。     (平成28年7月)

 

  ページトップへ戻る

71

間質性肺炎と診断され、副腎皮質ステロイドのプレドニン55mg/ 日から開始し、その後、関節リウマチと診断されました。現在、プレドニン30mg/日、タクロリムス1mg/日を服用しています。はじめのころのCRP、抗CCP抗体ともに高かったとのことで、今後の症状が心配です。リウマチトイド因子(RF)も陽性でした。すぐに生物学的製剤の治療もできるのでしょうか?

 

間質性肺炎が起こっている場合の関節リウマチでは、まず間質性肺炎の治療を優先にします。命と直結するからです。その場合には副腎皮質ステロイドが中心となり、しばしばシクロホスファミドあるいはタクロリムスなどの免疫抑制剤を併用します。

このような強力な免疫抑制をしているなかで、さらに生物学的製剤を使用することは感染症のリスクを増やす可能性があり、また、生物学的製剤はしばしば間質性肺炎を悪化させることが知られていて、使用には慎重になるべきです。(平成28年2月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
70

今年に入り、朝のこわばりや、浮腫みが出始め、膝が痛くなり病院に行き関節リウマチの疑いありと診断されました。血液検査の結果、抗ccp抗体が2.218.0 、リウマトイド因子(RF)が58、CRPが0.05でした。炎症がないので経過観察との事です。一週間後違う病院を受診し、同じ結果でした。

服薬もしていない状態でいままで過ごしていますが、つねに手と足の指が痛いです。後は肩や、手の甲、足の甲と場所が変わり痛みが出たり治ったりし、全く痛みが無い時もあります。このまま服薬しなくても大丈夫でしょうか?

 

診察をしていないのではっきりしたことはわかりませんが、手の指などの小さい関節の関節炎の場合にはCRPがあまり上昇しないこともあり、早期の関節リウマチの可能性はあります。関節の超音波検査(エコー検査)やMRI検査をすると炎症がわかることがありますが、検査ができるのは一部の専門医に限られています。

抗CCP抗体やリウマトイド因子(RF)はシェーグレン症候群などの他の疾患でも陽性となりますし、健常者でも喫煙者などで陽性になることがあります。

質問のケースは、CRPが常に陰性であることから、現時点では関節リウマチとは断定できず、関節痛には当面は適宜痛み止め(非ステロイド抗炎症薬)を使って様子をみるのが良いと思います。これまでの医師がリウマチの専門医でなければ一度専門医を受診することをお勧めします。    (平成28年2月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
69

19才女性です。最初は左の親指の付け根が痛く、整形外科を受診したところ腱鞘炎と診断されましたが、次第に膝や首、足や足の指、そして朝の指のこわばりが出て、関節リウマチと診断されました。

2週間おきにシムジアを3回注射しましたが効果は不十分で、先週からアクテムラに変更、さらにメトトレキサート6mg/週を服用、今後はメトトレキサートを倍量にする予定です。

朝起きるのも大変で、痛みが全く軽減されず効力が見られるどころかどんどん悪くなっています。今後、どうしたら良いのか悩んでいます。

 

今回のケースは、先週変更したばかりなので、まずはアクテムラの効果を確認する必要があります。それでも効果が不十分な場合は、他剤に変更となります。また、内服薬の有効性が高いリウマチ治療薬もありますので、治療の選択肢はまだあります。

現在の治療が効果なくむしろ悪化するということは、診断が正しかったかどうか再検討する必要があると思います。もし診断や治療方針についてご心配であれば、他のリウマチの専門医を受診してセカンドオピニオンを受けてみるのもひとつの方j法かと思います。   (平成28年1月/平成29年12月更新)

 

 

  ページトップへ戻る
68

関節リウマチと診断され、メトトレキサート10mg/週とフォリアミン1錠/週で治療していましたが、肝機能の異常があり、プログラフ2mg/日に変更されました。メトトレキサーと同じだけの効果があるのでしょうか?

 

メトトレキサートによる肝障害が出た場合、肝障害の程度によって中止または減量をします。このたびの異常では減量でもよかったかもしれませんが、主治医の判断で中止をされたのは肝障害を重視されたのだと思います。このようなときには、次善の策として、タクロリムス(商品名プログラフ)を使う場合、また、その他の抗リウマチ薬にする場合、メトトレキサートを必要としない生物学的製剤(エンブレル、アクテムラなど)にする場合が考えられます。タクロリムスがどれだけ効果があるかは、使用してみての判断になるでしょう。

時期をみて、メトトレキサートを少量から再開することも、また、併用することもあると思います。

(平成27年10月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
67

現在リウマトレックスのみでわりと落ち着いています。

今回別の疾患(他の科)で漢方薬を勧められましたが、飲み合わせが気になります。

漢方にもいろいろありますがリウマトレックスとの飲み合わせについて教えてください。

 

漢方薬は複数の生薬を混ぜて作られていますので、薬効のある成分が複数ふくまれています。ときどき薬の飲み合わせが問題となることもあります。リウマトレックスのみ服用している状態ならおおむね漢方を併用しても問題にはならないとは思いますが、漢方の専門医に相談して使用するべきでしょう。

漢方の種類もおっしゃるようにいろいろあり、人によっては有効な場合もあるとは思いますが、漢方薬で関節リウマチに効くという科学的エビデンス(証拠)がある薬はひとつもありません。使ってみなければ分からないということです。

(平成27年10月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る

66

2・3年前から手指を酷使すると痛みと共に浮腫みが生じ、鎮痛剤を服用すると症状が軽減する。という状況が続きました。朝の手のこわばりと手指の痛みが鎮痛剤を服用しても治まらず受診したところ、リウマトイド因子124、抗CCP抗体435と高値でした。しかしWBC・血沈は陰性との事で発症前の状態との診断で、リマチル100㎎2T/2×で開始となりました。内服開始後約1週間経過した頃に急な倦怠感と高熱があり「無顆粒球症」の診断でリマチル中止、痛みに関してはロキソニン内服で経過観察の状況になりました。それからは朝のこわばりの時間が長くなり、痛みが強い時は鎮痛剤服用しないと仕事が出来ない状況が続きました。先月2か月ぶりに受診するとリウマトイド因子135、抗CCP抗体760と更に数値が上がっていましたが、相変わらずWBC・血沈は陰性との事で鎮痛剤で経過観察となりました。このまま次回予約日の2か月後まで経過観察でいいのか不安です。因みに採血検査以外の検査は行っていません。

 

拝見していないので何とも言えませんが、リウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性のみで関節リウマチと診断はできません。血沈が「陰性」とは正常ということかと思いますが、そうだとすると少なくとも活動性の高いリウマチではありません。念のため、関節超音波やMRIなどの画像診断を行い、炎症があるか調べてみると良いかもしれません。

関節リウマチで関節の炎症が続くと、その関節の骨や軟骨がダメージを受けるので、早めに他の抗リウマチ薬による治療を始めた方がよいといわれています。しかし、もし痛みの原因が炎症でなければ、今のところ関節リウマチとは診断できないので、鎮痛剤で経過観察してもよいと思われます。リマチルで無顆粒球症という重篤な副作用もあったようですので、抗リウマチ薬の開始は慎重にした方が良いでしょう。リウマチの診断は難しいこともありますので、かかられている先生がリウマチ専門医でなければ、一度専門医を受診されたほうが宜しいかと思います。

(平成27年1月/平成29年10月更新)

 

  ページトップへ戻る
65

現在、血清反応陰性脊椎関節炎を治療中でメトトレキサートを服薬中ですが改善が見込まれず、医師と相談し、レミケードかヒュミラの使用を検討中です。

違いについてはわかったのですが、どちらがより効果があるのかがわかりません。また、レミケードを使用したとして抗体ができ、効果減弱のためヒュミラに薬を変更しても、その抗体のせいでヒュミラが効かなくなるということはあるのでしょうか(逆も然り)。

 

強直性脊椎炎などの血清反応陰性脊椎関節炎に対して、慣習的にリウマチと同じような感覚でメトトレキサートを使う医師は多いですが、多くの臨床試験の成績を見ても「有効」という科学的エビデンス(証拠)は全くありません。

一方、腫瘍懐紙因子(TNF)の作用を抑制するレミケードやヒュミラは有効であるというエビデンスが沢山あります。

レミケードは、異種(マウス)蛋白を多く含むため、レミケードを中和する抗生剤抗体ができやすいです。特に、関節リウマチで使用する3mg/kgという少量ではでやすいと言われています。したがって、抗製剤抗体を抑えるため関節リウマチではメトトレキサートと併用することが条件となってます。しかし、血清反応陰性脊椎関節炎ではレミケードは5 mg/kgと多い量を使いますので抗体はできにくく、メトトレキサートを使用しなくても長く有効性を維持できる患者さんが多いようです。

ヒュミラは完全にヒトの蛋白でできていますが、決して自分の蛋白ではないので、異物であることに変わりありません。したがって抗体は一定の確率で出ます。

効果減弱については両薬剤ともありますが、あまり差はないと思います。レミケードに抗体ができた場合は、多くがマウス部分に対する抗体ですので、ヒュミラに変更して有効となることは関節リウマチではよく経験します。逆のケースはほとんど経験がありませんので分かりませんが、ヒュミラが無効となってもレミケードが効く可能性はあると思います。     (平成26年11月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る

64

関節 リウマチと診断されて4年、関節には所見は無い状態です。現在はメトトレキサート16mg/週とプログラフ1.5mg/日を服用していますが、最近、CRPが1.1に上昇しました。注意している間質性肺炎の指数のKL-6は半年前から1,000前後で推移、CT検査では軽度の間質性肺炎で1年前(KL-6は600)と変化無しの診断です。

医師とは生物学的製剤の導入について十分に話し、アクテムラ、オレンシア、ヒュミラを勧めらその選択に悩んでいます。このような症状での生物学的製剤の選択について一般的なアドバイスをお願いします。


生物学的製剤のうち、どの薬がその患者さんに最も有効か、適切かをあらかじめ予測することはできません。実際に、どれを選択するかについては、まず、ご自身での注射(自己注射)が可能か、可能でなければその薬の投与間隔で通院ができるか、ということがあります。薬剤費もそれぞれで多少の違いがあります。どの薬剤においても感染症に対しては同様に十分が注意が必要です。

間質性肺炎を合併しているということで、メトトレキサートは少し使いにくいと思います。その場合、生物学的製剤単独でも有効性が保たれる可能性が高いのはアクテムラです。他の薬はメトトレキサートを併用したほうが通常は効きがよくなります。これらに加えて主治医の使用経験も選択において大きな要素になるかと思いますので、引き続き主治医とご相談してください。

(平成26年11月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る

63

1年半ほど前に関節リウマチと診断(リウマトイド因子(RF)陽性、抗CCP抗体陰性)されました。診断後ヒュミラとメトトレキサートを服用しました。早期診断、早期治療のおかげでCRPも陰性となったそうです。

そこで、主治医からヒュミラをやめることを勧められましたが本当にヒュミラをやめてよいものでしょうか。もしくはメトトレキサートをやめてヒュミラだけにしたほうがいいのでしょうか。よくわかりません。現在の寛解後の一般的な考えを教えてください。

ヒュミラとメトトレキサートの併用で寛解となったあと、ヒュミラを中止できるかどうか、ということに関して、研究は実際に行われており、中止しても良い状態が維持できる例が一部あることがわかっています。しかし、継続するほうが当然ですが成績がよいこともわかっています。

したがって、経済的問題がある患者さんや、感染症のリスクが高い(高齢者、肺の病気がある、糖尿病を合併している、など)患者さんごとの事情によります。寛解が維持できている期間が長く、やめてもよいかなと希望すれば、やめることができます。仮に再燃しても、再開できることがあります(まれにアレルギーがでたり、再開しても効果が不十分なこともあります)。ヒュミラを残してメトトレキサートを中止する、という選択は、経済的な面と、有効性がややおちることが分かっていますので、一般的ではありません。

しかし、メトトレキサートの長期連用が必ずしも安全ではないことも近年指摘されており(日本ではリンパ腫ないしその前段階のリンパ増殖性疾患が多いこと、高齢になるにつれ骨髄抑制などの副作用がでやすくなることなど)、寛解後にヒュミラ単独で治療するというのも状況によりあり得ます。

いずれにしろ、有効性の維持、長期安全性、経済的側面を考慮して、個別に決めればよいと思います。
(平成26年8月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る

62

60代男性です。5年前に左手親指関節と手首が痛みメトトレキサートを服用しましたが痛みが改善しないため、翌年メトトレキサートを中止しプレドニン(PSL)を25mg/日服用。その後10mg/日まで減らしましたが、右肩も痛み出し、現在プレドニン6mg/日、メトトレキサート12mg/週、セレコックスとロキソニンを服用しています。リウマトイド因子(RF)と抗CCP抗体は陰性ですがCRPが1.0~2.4と高く左手首の痛みが続いています。副作用の事を考えるとメトトレキサートや生物学的製剤の投与を続けることが心配です。

 

60歳代の男性であること、リウマトイド(RF)や抗CCP抗体が陰性であること、副腎皮質ステロイドのプレドニンPSL10mg /日を服用している時でも右肩の痛みがとれないこと、などは通常の関節リウマチとしては典型的ではありません。また、治療経過もPSL 25mg/日が投与される、というのは通常の関節リウマチの治療としては一般的ではありません。リウマチ性多発筋痛症、血管炎など他の病気である可能性もあるので、まずはよく診断をご確認していただくことが重要です。

仮にリウマトイド因子(RF)と抗CCP抗体が陰性の男性の関節リウマチとしても、現在まだCRPが高く、関節痛があるということですので、現在の治療は不十分ということになります。その場合、メトトレキサートは16mg/週まで増量はできますが、効果がなければ、生物学的製剤の併用が最も勧められる治療です。ただ注射製剤を望まない場合は、タクロリムス(商品名プログラフ)、イグラチモド(商品名コルベット、ケアラム)などの内服薬の併用も有効性が期待できます。トファシチニブ(商品名ゼルヤンツ)も内服薬ですが優れた効果があります。

いずれにしろ、まず診断の再確認が最も重要で、関節リウマチの診断で間違いないとなれば、色々な選択肢がありますので主治医の先生とご相談して決めればよいと思います。どの治療もそれなりに副作用を伴いますが、副作用を恐れるばかりでは治療はできません。いずれもきちんとした治験を実施して承認された薬ですので、注意はもちろん必要ですが過度な心配はせずに主治医を信頼すべきだと思います。
(平成26年8月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る

61

メトトレキサートは、75歳の高齢者には重篤な副作用のリスク大につき、服用制限は何歳迄で、服用OKなら何mg/週までですか?

私はメトトレキサートを2mg/週なのですが、日本での処方は4mg/週が最低と決ってると聞きました。

日本でのメトトレキサートの処方量は以前は少なかったのですが、最近は国際的な動きに従って増量されています。ただし、最低量が決まっているわけではありません。一般的なメトトレキサートの服用に関しては、リウマチ学会ホームページの「メトトレキサートを服用する患者さんへ 第2版」で詳しく説明されていますので、是非、ご覧ください。

用量について6mg/週から開始するのが一般的です。しかし高齢者や腎機能低下を認める患者さんには4mg/週から開始することが多いのですが、4mg/週が最低であると決まっているわけではありません。メトトレキサートを投薬する条件については、具体的な定義はなく、年齢制限もありません。年齢、腎機能や肝機能、体重、併存疾患などを考慮して総合的に判断して主治医が決めます。
(平成26年7月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
60

関節リウマチを発症して3年になります。

当初の症状は手指の関節痛で、リウマトイド因子(RF)値90前後でメトレート2㎎を週2錠服用していました。服用後もRF値は上昇を続け、その後メトレートの増量(週6錠)とエンブレルをはじめました。

現在自覚症状はほとんどないのに、RF値が上昇し続けています。このままエンブレルを続けて意味があるのでしょうか。

 

リウマトイド因子(RF)値は、おおむね関節リウマチの病勢と並行しますが、まったく一致しないこともあります。メトレートを週に6錠(12mg)とエンブレルを使用して関節痛や関節の腫れが良くなっているようですので、多分、炎症反応(赤沈やCRP)も改善していると推察します。したがってエンブレルやメトレートの増量は「有効」だと思いますので、そのまま副作用がない限り継続するのがよいと思います。

RFだけを目印にすると、さらに薬を増やしたりして治療が過剰になる可能性があります。RFの増加は、あまり気にしないで、ご自分の症状(関節の痛みや腫れ)と炎症反応、超音波検査(エコー検査)やMRI検査の所見をむしろ目印として治療を継続すればよいと思います。
(平成26年4月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
59

乾癬性関節炎は、完治はしないですか。

またヒュミラを使う予定なんですが一生続けるのですか。

現在の治療では完治することは難しいです。また、治療を中止すると再燃をすることが多いと思います。ただ治療によって落ち着けることができるようになりました。そのなかでヒュミラは乾癬性関節炎にとても有効な薬剤ですので効果は期待してよいと思います。

治療は、副作用がない限り、できれば継続するのが望ましいですが、一生続けなければならない、ということはありません。皮疹もほぼ消えて関節症状もなくなった状態が長く(1年以上)続いたら、経済的負担も大きいので、一旦中止してみるのは自由です。

関節リウマチはメトトレキサートを併用してる場合、ヒュミラを中止しても再燃しないで順調に経過することもあるといわれていますが、乾癬性関節炎では不明です。しかし中止後に再燃したら、再開すればよくなると思います。 (平成26年4月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
58 関節リウマチと診断されてから7年経ちます。診断後すぐにリウマトレックスを処方され4mgから16mgと増量されましたが、特に副作用もありませんでした。また早い時期から生物学的製剤も併用しており、レミケードからアクテムラに変えてからはリウマトレックスを徐々に減薬しております(約3か月前より)。現在は8mgに減らしているのですが、ここ数日手首に軽い痛みを感じるようになってきました。これは減薬のせいなのか、時季や使いすぎのせいなのか判断しかねております。次の診察日まで2か月弱あるので、もう少し様子をみて改善されなければリウマトレックスを少し増やしてみたほうが良いでしょうか?
もし、使い過ぎたり、重いものを持ったりして手首に負担をかけたことがはっきりしていれば、まずは手首に負担をかけないようにして様子をみてもよいと思います。そうした状況がなく痛みが持続するようになったのであれば、リウマトレックスを減らしたことで関節リウマチが悪化してきた可能性はあります。関節リウマチの悪化は、診察所見や検査所見も含めて総合的に判断されるものですので、ご自分で勝手にリウマトレックスを増量をしないで主治医に相談した方がよいと思います。
  ページトップへ戻る
57

レミケードを6回行った後に、アクテムラ点滴1回、皮下注射を6回ほど打っています。CRP0.5、MMP100程度にまでなりましたが、肩やあちこちの関節がズキッと走るような痛みやうずくような痛み、そして骨が軋むような痛みがあります。特に両肩の痛みはひどく、物をつかむこともできません。先生はアクテムラ注射の効果がでているとおっしゃっていますが、このまま肩の骨が破壊されるのではと心配しています。リウマトレックス2㎎週2錠、フォリアミン1錠を飲んでいます。

 

アクテムラの治療中は、たとえ関節リウマチの活動性が残っていても、見かけ上CRPなどの検査が正常になることもあります。そのため、関節リウマチの活動性(病勢)の指標として総合的指標(DAS28, CDAI, SDAIなど)で評価・判断されます。まだ、関節の運動痛がかなり強く残っているようであり、関節リウマチの活動性(病勢)がコントロールできていない可能性があります。肝機能の問題がなければ、リウマトレックスを可能な範囲で増量が必要です。これで活動性をコントロールできなければ、アクテムラから他の生物学的製剤のオレンシア、あるいは経口薬であるゼルヤンツなどへの変更も一つの方法かも知れません。一方、担当医の評価のごとく、関節リウマチがコントロールされているにも関わらず、あちこちの関節などが痛む場合は、肩関節周囲炎や線維筋痛症といった別の疾患を考慮する必要があります。線維筋痛症については、このリウマチ情報センターホームページから、病気の解説を参照して下さい。 (平成26年1月)

 

  ページトップへ戻る
56

母(83歳)は極めて重篤なリウマチ患者で、現在車いす生活を送っています。手は変形し、首などの痛みが激しい毎日です。そのような患者に、生物学的製剤治療は有効でしょうか。痛みだけでも和らげ、残りの人生を少しでも楽しく過ごしてもらいたいのですが。

 

高齢の方への生物学的製剤の使用は、感染症などのリスクが高いです。関節リウマチが現在も強い炎症を伴い、そのために痛いのであるならば効果は期待できますが、すでに多くの関節を破壊してしまったあとでは、生物学的製剤の効果もあまり期待できません。

しかしそうしたことがあっても、辛くて痛い日々を送っているのであれば、一度リウマチの専門医に相談され、炎症が未だ強いのであればその分を解消する可能性は残っています。

また生物学的製剤でなくても、ある程度の鎮痛効果は他の薬剤の適切な使用によっても改善する可能性はあると思います。 (平成25年12月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
55

関節リウマチになって約2年になります。メトトレキサートを服用すると、肝臓値が高くなるので、週4㎎と生物学的製剤を使っています。

当初はエンブレル50㎎でしたが、昨年12月に痛みが強くなり、今年の2月よりレミケードを開始しました。レミケード投与の4回目から体重1㎏に対して、6㎎に増加しましたが、体調が思わしくありません。手足の腫れ・足首・膝・肘の腫れ、機能障害で物に触れるだけでも、激痛が走ります。

医師は、倍に増やしたので様子を見る態勢ですが、2か月の注射が1か月も持ちません。動けない状態なので、不安でたまりません。

 

メトトレキサートで肝障害があるため増量できない場合、もしフォリアミン(葉酸)の併用が行われていないなら、フォリアミンの併用で肝障害を悪化させることなく、メトトレキサートを増量できることもあります。

また、生物学的製剤としてエンブレルの効果がなくなり、レミケードへの変更後も、レミケード増量(6mg/体重Kg)でも効果ない状況である場合には、レミケードを8週間毎でなく、4週間毎の投与か、あるいはさらにレミケード増量(10mg/体重Kg)することも一つですが、むしろ薬剤作用部位のまったく異なる生物学的製剤への切り替え(アクテムラ、あるいはオレンシア)を選択したほうがよいかもしれません。さらに、生物学的製剤と同等、あるいは生物学的製剤無効例にも効果がみられる経口抗リウマチ薬であるゼルヤンツも一つの選択肢かもしれません。担当医と相談され、さらに関節リウマチがコントロールされることを期待します。  (平成25年10月)

 

  ページトップへ戻る
54 私はリウマチ性多発筋痛症の疑いがあるということで、現在、血液検査の結果待ちです。リウマチ性多発筋痛症の治療法をネットで調べると、ステロイドでは完治しないどころか、悪化させるだけと記載してある記事を読みました。

リウマチ性多発筋痛症に対する治療の原則は少量の副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン換算で10~15 mg/日)を使用します。副腎皮質ステロイドのリウマチ性多発筋痛症に対する有効性は確立しており、読まれたような記事はないと一般的にいえます。いずれにせよリウマチの専門医に相談し、治療を受けられることをお勧めします。   

(平成25年10月)

  ページトップへ戻る
53

祖母(87歳)が間質性肺炎と関節リウマチを患っています。最近では特に手足のリウマチの痛みがひどいらしく、歩行が困難になっており生活に支障をきたしています。良い治療法はありますでしょうか?

 

現在、メトトレキサートや生物学的製剤といった有効性が高い治療薬がありますが、これらの薬剤はご高齢の患者さん、間質性肺炎がある患者さんで使うと肺炎などの副作用の危険性が高くなることが知られております。炎症が強い場合は高齢者でも止むを得ずオレンシアやエンブレルなどの生物学的製剤を単独で治療して症状の改善が得られることもあります。ただし、リウマチが悪くなっているためではなくて、壊れてしまった関節が痛いということもあり、この場合には抗リウマチ薬では痛みを抑えることができません。その場合は薬だけでなく手術やリハビリを含めた整形外科的な対処が必要になります。リウマチの専門医にご相談されたら良いかと思います。

(平成25年7月/平成29年10月更新)

 

 

  ページトップへ戻る
52 リウマトレックスを数か月内服して効果をみることをせずに、リウマトレックスを内服してすぐにレミケードを使用することはあるのでしょうか?

レミケードの添付文書には「既存治療で効果不十分な関節リウマチ」というのが適応となっていますので、原則はリウマトレックスの治療効果を見極めて、「効果不十分」と判断してから使用するのが正しい使い方です。しかし、海外での臨床試験などから非常に活動性の高い(病気の勢いの強い)リウマチと診断した場合、すぐにレミケードとリウマトレックスを併用で使用するのは、医学的には有効であり妥当です。実際、レミケードと同類の製剤(抗TNFアルファ抗体)であるヒュミラという薬は、日本での治験の成績をうけて、2012年8月に添付文書で「既存治療で効果不十分な場合」という文言が削除となり、正式にリウマチの診断後はじめから使用できるようになりました。とは言っても、すべてのリウマチ患者にこのような治療を行うことはなく、関節症状が強く活動性が高い、すでに骨びらん(骨の破壊像)がある、リウマトイド因子が高い、炎症反応が強い、などの特徴があるような患者様に使用します。したがって、現実はヒュミラでもまずはリウマトレックスのような抗リウマチ薬を3ヶ月くらいしっかり使用して、効果が不十分であることを確認してから使用するのが一般的です。 (平成25年7月)

 

  ページトップへ戻る

51 平成24年4月に関節リウマチと診断され、現在リウマトレックス12mg/週、プログラフ3mg/日、プレドニゾロン5mg/日等服用中で、今後プレドニゾロンをもう少し減量していく予定です。しかし、左手首の痛みがなかなかとれません。検査値はCRP0.07、リウマトイド因子29と順調に下がってきているので、少々の痛みはがまんして(頓服的にロキソニン等で対処して)、このままの状態でいったらいいのでしょうか。個人的には、プログラフなしにしてリウマトレックスを16mg/週まで増やしてみたいのですが、主治医はリウマトレックス増量と生物学的製剤には消極的で、病院も生物学的製剤は扱っていません。

年齢や発病からの期間を考えても、臨床的寛解といわれる状態を治療の目標として、治療薬を検討していくことが望まれます。目安として、現在、腫れている関節がなく、レントゲンで関節リウマチの進行がないようでしたら、このままの治療で様子をみてもよいかもしれません。プレドニゾロンは、今後なるべく減量したほうがよいのですが、それによりもし関節症状が悪くなるようでしたら、生物学的製剤の開始を主治医に相談されてください。場合によっては使用可能な施設を紹介してもらうことが必要かもしれません。リウマトレックスは副作用がなけれは増量が可能ですが、どこまで増やすかはその時の状況や医師により異なっているのが現状です。 (平成24年12月)

 

  ページトップへ戻る

50

関節リウマチと診断されたのは3年前で、リマチルでよく効いていたのが、昨年春ころから効かなくなり、昨年の12月からリウマトレックスを少しずつ増やし、いまは週8錠になりました。しかし、痛みがひどくなりました。数値も悪くなっています。

次の診断のときに腫れがおさまらなかったら、リウマトレックスはそのまま飲み続けて、さらに違う薬を増やすそうですが、たくさん薬を飲むのは不安です。

 

関節リウマチの治療をしていて、はじめは効いていたのにだんだん効果がなくなることがあります。

リウマトレックスを週8錠に増量しても効果がないのであれば、生物学的製剤を使用すべき状態と思います。高価ではありますが、効き目は全く違いますし、また落ち着いたら中止することもできます。(平成24年8月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
平成26年1月更新↓
49 リウマチ性多発筋痛症と診断されました。治療日数はどのくらいかかり、どういう経過をたどっていくのでしょうか?また、生活するうえで注意することなどありましたら教えてください。

リウマチ性多発筋痛症の治療には副腎皮質ステロイドが用いられます。比較的少ない量の副腎皮質ステロイドでもよく効きます。副腎皮質ステロイドは症状や血液検査の炎症反応が落ち着いたら徐々に減量していきます。しかし、減量中に症状の再燃がみられ、副腎皮質ステロイドを再度増やさなければならないことがしばしばあります。

したがって減量は少しずつ数週間毎に行われ、通常は1-2年以上の治療が必要になります。また、副腎皮質ステロイドにより、高血圧や高脂血症、糖尿病がみられるようになったり悪化したりすることがあり、注意が必要です。

その他、重要な副作用として骨粗鬆症があり、あらかじめ骨粗鬆症の治療薬を併用することが勧められています。普段からカルシウムが多い食事を心がけましょう。  (平成24年2月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
48

関節リウマチ治療を開始して半年です。現在、メトトレキサート(リウマトレックス)6錠(12㎎)を服用しています。CRPは0.1~0.2です。治療開始4か月目に右手小指の関節が変形し、現在は右手薬指に同じ症状があり、このままでは数か月後に変形するものと思われます。ほかの症状は足の指の付け根の関節と手首が痛みます。先日、主治医から生物学的製剤をはじめるなら自分の判断で申し出るようにと言われましたが、自分では決めかねています。血液検査の結果ではまだやるほどではないが痛みの症状の訴えから判断すると希望があれば開始するとのことでした。現在、薬の副作用はありません。生物学的製剤を開始する判断基準はあるのでしょうか。高額な薬代や副作用、開始したら投薬を簡単には中止できないことなどから自分から生物学的製剤の使用を希望するとは判断できません。ご助言をお願いします。

 

医師が治療方針を変更するための基準として、専門的ですが「疾患活動性=リウマチの病気の勢い」を示す指標があります。DAS28という指標が一般的ですが、複雑ですので、最近はSDAIという基準が使われはじめています。つまり、痛い関節の数+腫れている関節の数+血液のCRPの値+患者さん自身の病状の評価(10点満点;10点が最悪、0点が全く正常)+医師からみた患者さんの病状(10点満点)を合計したものが使われます。目安は11点以上あれば現在の治療が不十分と考えます。リウマトレックスが12mgで「不十分」となった場合、①16mg(8錠)まで増やす、②生物学的製剤を併用する、③他の抗リウマチ薬(プログラフ、リマチルなど)を追加併用する、などの選択肢があります。ご相談のケースは痛い関節があるものの、CRPは陰性であり、治療としてはほぼ成功していると考えます。あとは症状の程度、レントゲンでの骨破壊の進行の有無、MMP-3の値、加えて経済的側面などを考慮して、現在の治療を継続するか、さらなる強化療法を行うかを選ぶことになります。主治医と患者さんとの合意が最も重要だと思います。  (平成24年2月)

 

  ページトップへ戻る
47

現在、関節リウマチで治療中でメトトレキサート4mg/週のみで痛みは取れていません。主に手と足の指と手首が痛いです。(CRP0.1以下、白血球7,000~10,000、赤血球400~420万,抗CCP抗体100以上)痛いかどうかは先生が決めるとの事で痛み止めは他医院で処方してもらってます。感染症もよく罹る気がします(帯状疱疹や膀胱炎、リンパ節炎)。こちらも他医院で薬の処方はしてもらってます。主治医にも伝えますが、副作用ではないとおっしゃいます。このまま、現在の先生のもとで治療を続けるべきでしょうか?

 

血液検査からメトトレキサートはよく効いていると思います。ただし、帯状疱疹・膀胱炎・リンパ節炎はメトトレキサートの副作用として誘発されることもあり、また血液検査が正常でも関節痛の出ることもままならずあります。副作用と効果について再度、主治医の先生と納得いくまでよく相談されるべきではないでしょうか?そのうえで医師と患者の信頼関係が築けないのであればあなたが信頼できるリウマチの専門医にセカンドオピニオンでもいいので受診されてはいかがでしょうか?  (平成24年1月)
  ページトップへ戻る
46

メトレート(メトトレキサート)6㎎/週と葉酸を服用していますが数値が上がりさらに2㎎/週追加で服用。しかしCRP0.61、リウマトイド因子定量42まで上がるが、肝臓の数値も上がっているためこれ以上メトレート(メトトレキサート)を増やせない状態で、医師から生物学的製剤ヒュミラを勧められました。本に副作用は悪性腫瘍、リンパ腫と書いてありました。現在朝のこわばりや突っ張りがありますがそれよりもメトレート(メトトレキサート)の副作用か疲れやすく頭も痛く体がだるい方が苦痛な状態。一般的にどれくらいの状態数値で生物学的製剤をやるべきなのか?生物学意的製剤をやり更に他に苦痛がおこらないか判断に苦しんでいます。

 

メトレート 8 mg/週で関節リウマチのコントロールが十分でない状態と推察させます。メトレートとしてはもっと増やせる量ですが、肝機能データに異常が出ているとなるとそれ以上には使いにくいですね。一般的にメトトレキサートを使用してもなお活動性の高い関節リウマチ患者さんにはヒュミラなどのTNF阻害薬を速やかに導入します。副作用として悪性腫瘍の増加を心配されておられますが、すごく増えるわけではありません。生物学的製剤を使っても他のリウマチの患者さんと比べて相対リスクは変わらないとか、むしろコントロールが出来ていない関節リウマチの方が悪性リンパ腫が増えるなどの報告もあり、これについては専門医の間でも意見が分かれています。主治医の先生と良く相談されることをお勧めします。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
45

20年間アザルフィジンを飲んでいましたが、手首の可動範囲が狭まり、足の指も変形し痛みもあったので(この時CRP1)リウマトレックスに変更しました。しかし、3か月後間質性肺炎になり投薬を中止。現在アザルフィジン、リマチル、プレドニンを飲んでいますが、CRP3.58となり、生物学的製剤を勧められています。副作用(肺炎)が心配で決断できずにいます。副作用について教えてください。(一度肺炎を起こしているので心配です)今後どのようにしていったらよろしいでしょうか。

肺炎は関節リウマチの治療を行っていれば常に問題となります。肺炎には大きく分けて、感染症(病原菌によるもの)と薬剤によるものがあります。現在の治療(アザルフィジン+リマチル+プレドニン)でも、薬剤性の心配はほとんどありませんが、感染症は十分あり得ます。リウマトレックスは薬剤性肺炎の頻度が0.5%程度(200人に1人)程度で、他の薬剤より高いです。今回経験された肺炎が感染症か、薬剤性かわかりませんが、薬剤性ということならリウマトレックスは使えません。したがって、現在の治療でリウマチのコントロールが悪ければ生物学的製剤が有効性の面から勧められます。生物学的製剤は感染症による肺炎(肺炎球菌や結核、ニューモシスチスというカビの一種によるものなど)が、あわせると2%(50人に1人)位の割合で起きるとされていますが、薬剤性の肺炎はほとんどありません。感染症に対する予防や、診断後にすぐに治療する体制が整っている施設で行うなら、むしろ安全な治療とも言えます。関節変形が進行し、CRPが高いなど、関節リウマチの状態が悪いようですので、生物学的製剤の使用をご検討していただくのがよいと思われます。 (平成23年11月)
  ページトップへ戻る
44

関節リウマチ発症から約5年、最近手首の痛みが強くなり、現在リウマトイド因子RFが48、CRPが0.37です。服用薬はリマチルとナボールです。

本によると、関節リウマチと診断されたら最初からメトトレキサートなどの効果の高い薬を積極的に使用する治療が多いとありますが、現在通院している病院では、穏やかな薬(リマチル)から徐々に効き目の高い薬に替えていく治療方針です。痛みと関節破壊が心配ですが、このままで良いのでしょうか?

 

質問者がおっしゃるように最近の関節リウマチ治療の方針は早期から世界標準薬であるメトトレキサート(MTX)を使用することが基本であり、3か月ごとに治療効果の評価を行い、治療効果不十分なら、生物学的製剤を含めた強力な治療を行い、関節の不可逆的破壊を防止しすることです。メトトレキサートや生物学的製剤の使用にあたっては日本リウマチ学会の診療ガイドラインに沿って、適応と有害事象のモニタリングが必要です。

質問者の関節リウマチはまだ活動性が持続しており、十分にコントロールされているとはいいがいたようです。したがって、リウマチの専門医、日本リウマチ財団登録医などにセカンドオピニオンを求め、今後の治療の方針、受診医療機関を含めご相談されるとよいでしょう。 (平成23年11月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
43

レミケード点滴を行い効果もありましたが、5回目より点滴中にアナフィラキシーショックのような状態になってしまい中止となりました。

これは抗体ができたという事ですか?他の生物学的製剤は使用できないのでしょうか?

 

レミケードでアナフィラキシーショックになったとのことですが、これは多くの場合、レミケードに対するアレルギー(薬剤に対する抗体が作られたために起こる反応)と思われます。したがってレミケードは使用できませんが、他の生物学的製剤は使用できる可能性は十分にあります。ただし、生物学的製剤の共通部分に対するアレルギーである可能性もありますので、はじめの数回は慎重に投与していただければよいと思います。

事前にどの生物学的製剤が効くかは、残念ですが予想はできません。関節リウマチの症状がよくないということなら他の生物学的製剤への変更はよい方法だと思いますので、まず考えてみるのがよいと思います。主治医とご相談ください。 

(平成23年11月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
42 昨年2月から右手指、手首、両肩が痛くなり、4月に関節リウマチ(抗CCP抗体100以上)とシェーグレン症候群の診断を受け、リウマトレックス8mg/週とセレコックス400mg/日の治療を受けていました。既往症として、慢性胃炎(タケプロン300m/日)慢性肝炎(HBS抗原あり、抗体なし、20歳から3年ほど服用しましたが30歳位からは風邪などひくと肝機能の数字は少し高くなりますが、薬を飲むことなく安静にしてると正常値になります)。今年3月位から両足にも症状が出始めリウマトレックス10mg/週,7月より12mg/週になりCRPは0.1mg/dlです。主治医は、肝臓のことを考えると今後も生物学的製剤を使う予定はないとの判断です。

B型肝炎の抗原が陽性ということですのでいわゆるウイルスのキャリアー(保菌者)ということになります。生物学的製剤はB型肝炎のキャリアーには原則禁忌(投与してはならない)となっています。リウマトレックスも含めた免疫抑制療法でも、「極力避ける」となっています。しかし、関節リウマチが悪くて、他の薬剤でコントロールできない場合、やむを得ず投与しなければならないことがあります。その場合、主治医と患者さん、さらには肝臓の専門医とも相談の上で、慎重に血液検査でウイルスのDNA(遺伝子)を調べながら、肝炎ウイルスに対する薬剤(核酸アナログ製剤)を併用して、生物学的製剤や免疫抑制薬による治療することはできます。ただ、ご相談のケースでは、リウマトレックス(メトトレキサート)12mg/週でCRPが0.1と低下しているとのことですので、現在の治療を継続していればよいと思います。現状では、劇症肝炎のリスクをおかして、あえて生物学的製剤を併用することはないと思います。 (平成23年11月)

 

  ページトップへ戻る
41

関節リウマチ発病後1年となりました。治療はメトトレキサートを8m/週・葉酸5m/週とロキソニンテープを痛みが増した部分に貼っています。

血液検査でメトトレキサートによる副作用の発生などの異常はありませんが、現在の状態が続く限り、メトトレキサートを今後(たとえば数年)続けることが必要なのでしょうか、

また、メトトレキサートの長期間の服用は問題はないのでしょうか。

 

有効であるメトトレキサートを継続する方針は適切であると考えます。長期間の服用に関しては、定期的な検査を行っているようなので、現在、特に問題はないと思われます。症状が落ち着くと、今度は副作用を考えて減量や中止を考える患者さんは少なくありません。もちろん少ないほど副作用が減るのも事実ですが、メトトレキサートの治療で落ち着いているのであって、このような寛解状態(リウマチが安定した状態)を続けるためには数年を越えて同じ治療を進めるのが現在の治療の原則です。

メトトレキサートの長期間服用にも問題がないわけではありません。しかし継続したときの副作用と中止にしたときの症状が悪くなる問題を比較して考えなければなりません。(T2Tの項をお読みください)。主治医にもご相談されることをお勧めします。(平成23年11月/平成30年10月更新/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
40 リウマチ性多発筋痛症と診断され、プレドニゾロン10mg/日を服用し始めました。だんだんCRP値も減少して、朝プレドニゾロン2mg/日までになりましたが、まだ朝の服用前と、夜に少し痛みがあります。この病気は治るものでしょうか?セカンドオピニオンを受けてみたいと思いますが、専門の先生はどのように探せばよいでしょうか?

リウマチ性多発筋痛症は比較的高齢者に発病するリウマチ性疾患であり、プレドニゾロンなどの副腎皮質ステロイドによく反応し、基本的には治るものですが、日本人の場合は、副腎皮質ステロイドの減量が早いと再燃することがあるとされています。また、当初リウマチ性多発筋痛症で発病した後、経過中に関節リウマチを発病することや、年齢的からも内臓の腫瘍が隠れていることが時にあります。

治療は、副腎皮質ステロイドが中心ですが、副腎皮質ステロイドで反応が不十分である場合や減量で再発傾向がある、また関節症状が持続する場合はサラゾスルファピリジン(商品名アザルフィジンEN)やメトトレキサートなど関節リウマチの治療薬を併用することがあります。

リウマチ性多発筋痛症はリウマチ性疾患ですので、セカンドオピニオンを希望される場合は、日本リウマチ財団あるいは日本リウマチ学会のホームページ等からリウマチの専門医を探されるとよいでしょう。 (平成23年9月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
39

現在リウマチの治療を始めて10か月です。担当医は内科の先生です。

関節の破損の程度が知りたいのですが 整形外科にもかかるべきでしょうか。

いまかかっている病院にはリウマチ専門の整形外科はありません。

リウマチの専門医は内科にもおり、関節病変が進んでいるかどうかはレントゲンを撮ることにより判断が可能です。いま、かかられている先生が専門医かどうかわかりませんが、現在のリウマチの状態や今後の治療について一度聞いてみられてはいかがでしょうか。新しい治療薬の選択肢もありますので、関節の腫れや痛みが続くようでしたら、整形外科・内科を問わず、リウマチの専門医にかかられることをお勧めします。 (平成23年8月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
38

60歳の母が昨年の暮れに関節リウマチと診断され、リウマトレックスとプレドニゾロンで痛みを緩和しながら治療をしていましたが、6月に胆のう癌が見つかり手術をして、ジェムザールという抗がん剤による補助療法を開始しました。ジェムザールとリウマトレックスを合わせて飲むとガンが大きくなるので、ガン治療を優先するならリウマトレックスは飲めない。しかしプレドニゾロンだけではCRPが上がってしまい、リウマチの医師からアザルフィジンEN錠を処方されました。これなら一緒に飲んでも大丈夫ということですが、同じ抗リウマチ薬なのに、本当に問題は無いのでしょうか?

 

関節リウマチの治療中に胆のう癌が合併し、術後抗がん剤(化学療法薬)による治療が必要とのことですが、目下のところ胆のう癌の治療が優先される状況です。リウマトレックスも、もともとは抗がん剤に属する薬物で長期間使用による免疫能の抑制により、がん細胞の増殖を促進する懸念はないわけでないでしょうが、むしろ抗がん剤との併用により骨髄抑制(血液細胞が骨髄で作れない状況で、赤血球、白血球や血小板が減少します)が増強されることが問題ではないでしょうか。とにかくリウマトレックスによる治療は中止せざるを得ません。担当医から勧めれているアザルフィジンンEN錠の使用は妥当なことですが、まれに骨髄抑制が起こる可能性は否定できませんので、定期的血液検査のモニターをしながら使用すれば早期に対応できます。また、幸いに胆のう癌の治療がうまく行って、5年間再発がなければリウマトレックスを含めた抗リウマチ薬が積極的に使用できる可能性があります。それまでは副腎皮質ステロイドと比較的がんとの関連で心配のない抗リウマチ薬でコントロールを行います。 (平成23年8月)

 

  ページトップへ戻る

37

関節注射(キロカイン、ケナコルトA、スベニールディスポ)は「ステロイドの注射」とは異なるものですか。この効果についてはどのように考えられていますか。

ケナコルトAは副腎皮質ステロイドのことです。スべニールはヒアルロン酸注射のことです。キシロカインは局所麻酔薬です。注射をするときに患者さんの痛みを緩和させるために使われることがありますが使う先生と使わない先生がいらっしゃいます。副腎皮質ステロイド、ヒアルロン酸はその効果についてエビデンスが証明されています。但し、副腎皮質ステロイドに関しては頻回に注射すると関節を破壊してしまうこともあるので使用については主治医の先生とご相談ください。いずれにしても副腎皮質ステロイドやヒアルロン酸注射は関節リウマチの治療においてはよく用いられる方法で効果も認められています。 (平成23年8月)

 

  ページトップへ戻る
36 レミケードの点滴とリウマトレックスの併用でCRPが、劇的に下がり0.02~0.05等の値で推移していましたが 4月CRP0.34 6月CRP0.59と上がり ほとんどなかった痛みも出てきました。レミケードが効かなくなってきたのでしょうか?

レミケードはマウスの蛋白が含まれますので、これに対する「抗体(微生物など外的を排除する時に作られる蛋白質)」ができてしまい、アレルギー反応がおきたり、効果がなくなってしまうことがあります。他の製剤でも多少はありますが、レミケードではしばしば認められることです。質問のケースも、このような理由で効果がなくなってきたものと推察されます。有害なアレルギー反応があれば、レミケードを中止して他の製剤に変更するしかありませんが、そのようなことがなければ、まずはレミケードの増量か投与期間の短縮を試みてはどうでしょうか?

次の治療直前の血液中レミケード濃度を測定できるようになりましたので、一度測定してもらって直前のレミケード濃度が低い場合は、いままでも有効だったので、倍量程度の増量や期間を8週ごとから6週、さらには4週毎まで短縮することは可能ですし、効果もある程度期待できます。またリウマトレックスの投与量が16mg/週まで増やせるようになっており、したがって現在飲まれているリウマトレックスの量が少なければ、これを増量することも考えられます。

もうひとつは、生物学的製剤の変更です。この場合、レミケードが有効だったということは腫瘍懐死因子(TNF)という物質を阻害する治療が有効であることを意味しますので、同じようにTNFを阻害すほかの生物学的製剤(エンブレル、ヒュミラ、シンポニー、シムジア)への変更も有効性が期待できます。またTNF以外に作用するアクテムラやオレンシアという生物学的製剤も有効性は期待できます。いずれにしろ、効果が落ちてきた薬をそのまま漠然jと使用するのは好ましくありませんので、上記のいずれかに治療変更をしてもらうのがよろしいでしょう。どの薬に変更するかは主治医の先生とよくご相談ください。 (平成23年8月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
35

関節リウマチと診断されて、3か月で急激に進んでいます。症状の経過により、医師から生物学的製剤を勧められました。生物学的製剤を使用し、長期間治療していると効かなくなってしまうことはないでしょうか。その際に、ほかに使える薬がないのではと心配しています。

 

3か月で急激に進行しているということは関節リウマチの活動性(病気の勢い)がとても高い状態と察します。これは、生物学的製剤が最もよい状態です。

生物学的製剤も、長期間使用すれば効果が徐々に低下する場合があります(特にレミケードではその頻度が高いとされています)。将来のことをわずらうより、まず現在の活動性を低下させることが大切です。

仮にそうなってもほかにもたくさんの薬があり、また新薬も開発中で、将来治療薬がなくなることはないと思います。それより、いましっかり治療をしておかないと関節破壊・変形が進行し、身体機能の障害が残ると元にもどれない状態になってしまいます。

早く、生物学的製剤の使用を含めた積極的な治療を受けられることを強くお勧めします。 (平成23年7月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
34 発症して2年経ちます。メトトレキサートでだいぶ症状が和らぎ、今は関節リウマチであることも忘れられるくらいになりました。しかし定期検査でレントゲンをとり、主治医からわずかに骨破壊の進行がみられるので生物学的製剤投与を検討するようにすすめられました。以前に症状は軽い方だと言われたのもあり、副作用や治療費を考えると気がすすみませんが、将来のことを考えると生物学的製剤を使用するべきなのでしょうか。

主治医が言われるように、メトトレキサートで一見よくなったようでも骨破壊が進行する、ということがあります。その場合、生物学的製剤の併用によって骨破壊の進展を抑制し、将来の関節機能障害を防止できる可能性があります。ただし、経済的負担に加え、新たに薬剤を追加することはそれによる副作用のリスクも増加します。したがって、骨破壊が大きく進んでいるなら生物学的製剤を併用した方がよいと思います。

一方わずかな進行であり、現在関節リウマチを忘れるくらい良い状況にあるならば、あえて生物学的製剤を使用しないという選択もあります。 (平成23年7月)

 

  ページトップへ戻る
33

肺炎球菌ワクチンはメトトレキサートなど免疫抑制剤を使用している場合、免疫効果が期待できないため禁忌であり、治療開始前が接種対象推奨ということでした。免疫抑制剤使用中の患者が肺炎球菌に感染するとリスクが高く、重篤になりやすいと書いてありました。

今後このワクチンは接種できないのでしょうか。またインフルエンザワクチンは接種可能なのでしょうか。

肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンは、不活性化ワクチンといわれ、感染力がないため投与することが出来ます。関節リウマチでいちばん注意すべき感染症は肺炎で、最も頻繁に原因となるのが肺炎球菌です。高齢者ほどかかりやすくなるので、肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)は積極的に受けましょう。

また、インフルエンザワクチンも毎年、家族を含めて積極的に受けましょう。メトトレキサートや生物学的製剤を使用していてもインフルエンザワクチンの効果があり、副作用も健常者と差はありません。卵アレルギーなどの禁忌事項がない限り、予防接種は行ったほうがよいと考えます。

一方、はしか、風疹、BCGなどのワクチンは、生ワクチンといわれ、ウィルスや細菌の毒性や感染力を弱めてつくっているので感染してしまう可能性があり、メトトレキサートや生物学的製剤使用中には受け取ることはできません。

(平成23年6月/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
32

現在関節リウマチの初期症状で治療をはじめて半年です。メトレート錠8mg/週を飲んでいるのですが、どんどん症状が悪化しているように思います。主治医に伝えているのですが今のまま続けましょうとのこと。

日常生活にかなり影響が出てきました。このままの治療でよいのでしょうか?

主治医と治療方針について話が合わないようですね。

もしメトレートを8mg(1週間に4錠)以上服用されていても症状が悪化しているということであれば、第一にリウマチの活動性が高く(病気の勢いが強く)、現在のメトレートが効果不十分と考えられます。そのほかとしては、変形性関節症や筋肉痛などの関節リウマチ以外の要因による痛みの可能性も考える必要があります。主治医の判断がどうなのか確認する必要があります。

もし関節の腫れがあり、血液検査で炎症反応(CRPや赤沈)やMMP-3という検査が高い値であれば、関節リウマチの活動性が高いためと思われます。そのような場合、①メトレートの増量(週に8錠まで使えます)、②生物学的製剤(レミケード、エンブレル、ヒュミラ、アクテムラ、オレンシア、シンポニー、シムジア等)の併用、③ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤(ゼルヤンツ、オルミエント)の併用、④ほかの抗リウマチ薬の追加、などの方法があります。活動性の高い状態を放置すれば骨破壊が起こり、関節の変形につながりますので、しっかり炎症を抑える必要があります。

最も有効性が期待される手段は②もしくは③ですが、高価であること、感染症などの副作用に注意が必要です。①は、とりあえずすぐに対応できる手段です。④は②、③に比べると金額的には安く済みますが、効果は弱いです。

まずはいまの状態が関節リウマチによるものかどうか主治医とよく相談され、検査結果も踏まえて、治療方針の変更を検討してもらうのがよいと思います。             (平成23年5月/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
31

母は現在61歳。4年ほど前に関節リウマチと診断され治療を行なっています。右膝に人工関節が入っており、そのリハビリをしている矢先、一昨年夏に悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、ステージⅣA)が分かり入院、治療を行いました。他に心臓病、糖尿病などの既往歴があります。半年の入院で体が弱り、右膝の痛み、足のしびれがひどくなり、手を貸さないと歩けない感じです。がん治療は関節リウマチを悪化させるのでしょうか?

 

関節リウマチの治療薬の中心であるメトトレキサートは抗がん剤の一種です。このことから分かるように、むしろ抗がん剤によってリウマチの症状は改善することが多いと思われます。したがってがん治療が関節リウマチを悪化させたわけではなく、今回の入院治療後の症状の悪化は、長期の入院とベットでの生活が筋力と体力の低下をまねいたのではないでしょうか?足のしびれに関しては腰の疾病の合併、薬剤性によるもの、糖尿病の合併症によるものなど様々な要因が考えられますので主治医の先生とご相談ください。

 

  ページトップへ戻る
30 妻が関節リウマチと診断されて2年近くなります。手が段々太くなり、本人もなげやりの気持になっています。これから先、どの様に話し合えばよろしいでしょうか?

まずどのような医師に診ていただいているのでしょうか?ゆっくり話や悩みをきいてくださる医師でしょうか。またお話をしてもあまりとりあってくれないのでしょうか。リウマチの医療はこの10年間でそれ以前とは大きく変わり、だんだん悪くなるのをただ薬だけ出して黙って見ている病気ではなくなっています。手の変化についてもどのような変化なのががわかりませんのでお答えできませんが、機能を失ってしまうような変化については積極的に取り組む必要があります。

現在の医師にご意見がないのでしたら、別の専門医(日本リウマチ財団登録医等)に診ていただくことをお勧めします。またうつ症状が重なっていることもしばしばありますので、そのような場合は精神科医のコンサルテーションが必要なこともお考えになられた方がよいかと思います。(/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
29 プラセンタ注射は、関節リウマチを含めた膠原病や他の自己免疫疾患に対してもその効果は不明ですし、科学的根拠(エビデンス)もありません。
プラセンタ注射は、関節リウマチを含めた膠原病や他の自己免疫疾患に対してもその効果は不明ですし、科学的根拠(エビデンス)もありません。
  ページトップへ戻る
28 レミケードとエンブレルについて、良い点と悪い点を教えてください。

レミケード、エンブレルはともにTNF(腫瘍壊死因子)と呼ばれる関節リウマチを悪化させるサイトカイン(糖蛋白)を阻害することで関節リウマチを治癒の方向に導く薬剤です。どちらもTNFを阻害する働きがあることから基本的には効果や副作用発現に大きな差がないことが諸外国から報告されています。一般にはレミケード無効例に対してエンブレルが有効、エンブレル無効例に対してレミケードが有効、との薬剤変更による効果発現例があり投与量が十分であれば効果や副作用については優劣つけがたいと思われます。投与方法はレミケードが0,2,6週の点滴の後、以降は8週間隔で医療機関にて点滴投与を受ければいいのに対し、エンブレルは週1-2回の皮下注射が必要となるためやや煩雑です。ただしインシュリンのようにエンブレルを自分で注射出来るのであれば医療機関への来院間隔は原則2週に1回でかまいません。またレミケードには約30%マウスのタンパクが含まれるためこのタンパクの拒絶反応を防ぐため使用に際してはメトトレキサート(リウマトレックスやメトレートなど)を併用しなければなりませんが、エンブレルではメトトレキサートの併用は必ずしも必要ではありません(ただし併用したほうが効果や骨破壊抑制効果がより顕著に見られます)。またレミケードでは点滴中に湿疹や悪心、頭痛、血圧変動などのいわゆる点滴反応が出現することがありますが、皮下注射であるエンブレルにはこのような副作用はありません。エンブレルでみられやすいのは注射部位の発赤や、注射部位や全身の痒みなどです。

 

 

  ページトップへ戻る
27 生物学的製剤 とインフルエンザ予防接種について。
結論から言いますと、インフルエンザの予防接種は行ってください。 生物学的製剤 使用中のリウマチ患者さんに対するインフルエンザ予防接種の有用性を検討した研究 では健常者と比較して、インフルエンザ抗体の出現率に差はなく、 副作用についても健常者と差はありませんでした。以上の結果からインフルエンザ予防接種の禁忌事項(卵アレルギー等)がない限り、予防接種は行ったほうが宜しいかと考えます。
  ページトップへ戻る
26

病院でレミケードを使用することを薦められています。現在、リウマトレックスとプレドニンを服用しており、CRPは0.1以下になっております。私としてはホームページなどの表記を読む限りエンブレルのほうを選びたいのですが、レミケードでなければならない理由もあるのでしょうか?

 

現在リウマトレックスとプレドニンにより良好な関節リウマチのコントロールがなされているように思います。レミケードやエンブレルはリウマチの関節破壊を抑える作用が期待されていますが、その半面呼吸器障害や感染症など重篤な副作用や高額な医療費などの問題もあります。したがって我が国では、どうしてもこれらの薬剤を使用しなければ十分な関節リウマチのコントロールが出来ない場合に限りこうした治療が行われるのが一般的と考えられます。あなたの場合何故、レミケードやエンブレルを必要とされるのか再度、主治医の先生の意見を聞かれてはいかがでしょうか?また何故レミケードを薦められているのかも理由を聞いてみられればいいと思います。エンブレルかレミケードかどちらの選択がよいかについては、両者の効果に決定的な差がないことから、治療的な問題よりも患者さんの希望が優先されるべきかと思います。
  ページトップへ戻る
25 エンブレルについて、どのような薬なのか、費用についてなど教えてください。

エンブレルは腫瘍壊死因子(TNF)という物質と結合してその働き(発熱、関節炎をおこすなど)を抑え、骨破壊の進行や関節の変形を防止し得る薬です。現在、5種類のTNFを阻害する薬(TNF阻害剤)としてエンブレル、レミケード、ヒュミラ、シンポニー、シムジアがありますが、エンブレルだけがTNF受容体製剤であり、ほかの4種類は抗体製剤です。

TNFを阻害する点では同類の薬ですが、若干の違いがあります。

投与方法は、25mgを週に1~2回または50mgを週に1回皮下注します。ほとんどの患者さんは、自己注射で投薬しています。。エンブレルはヒト蛋白成分のみからなり、アレルギーは注射した部位の発赤、かゆみが4人に1人くらいにでるだけで、重篤なものはほとんどありません。エンブレルは、メトトレキサートと併用したほうが効果が高いことが知られていますが、単独で使うこともあります。副作用として感染症(特に結核、肺炎)は起こりやすいので、結核の予防や、肺炎発症後の的確な診断とすみやかな治療が必要です。

最後に費用の点ですが、1か月に12~13万円(3割負担の患者さんでは約3万円弱の自己負担)となりますが、25 mgを週1回のみですとその半額になります。

 

※詳しくは「生物学的製剤」をご覧ください。

 

(/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
24 手首等の腫れと痛みで不自由を感じています。滑膜除去手術で痛みが取れのであれば、手術をうけたいと思っています。また、プレドニンの量を減らすのにこの手術は有効ですか?

手首の滑膜切除術は、数ある(いろいろな関節の)滑膜切除術の中でも最も成績の安定した滑膜切除術の一つであり、数多くの成功例が報告されています。手首の滑膜切除術は除痛効果にすぐれ、二次的に発生する可能性のある伸筋腱(手指を伸ばす腱)の断裂予防効果もあります。また腱が断裂してしまっている場合でも再建することも可能です。すなわち手首や手指の変形阻止にも有効な手術といえます。唯一の欠点は術後手関節の動きが少し低下することですが、幸い手関節は若干屈伸に制限が出来ても日常生活動作に支障がないことが多く、術後患者さんの満足度が非常に高く再発も少ない滑膜切除が手関節の滑膜切除術と考えられています。またプレドニンの減量効果についてですが、症状の主体が手関節の場合には減量効果もありますが、関節も小さく摘出される滑膜の総量も膝などの大関節からみると少ないため、全身にあたえる影響は少ないことから、症状が手首に限定されているような場合のみ期待出来ると考えたほうがいいと思います。

 

  ページトップへ戻る
23

悪性リンパ腫と診断され、抗癌作用のあるアガリスクを飲み始めました。以前新聞に、粉末舞茸(ベータグルガンが多く含まれている健康補助食品)が関節リウマチに悪いと載っていたと聞き、同じ様にベータグルガンが多く含まれるアガリスクが関節リウマチに悪いのではないかと心配しています。
また、アガリクスの他、フコインという健康補助食品を服用しようと考えていますが、関節リウマチに悪い影響はないでしょうか?

 

ホームページなどに記載されていたフコダインの効能は下記の通り多彩です。関節リウマチの治療は過剰になった免疫反応を抑えることが大切ですが、「免疫力強化作用?」というのは、詳細は不明ですが関節リウマチには悪そうな気がします。 
一般に薬の効果や作用のメカニズムは、一人の発表成績だけでは全く信用できません。他の複数の同様の検討をしても同様の結果が得られてはじめて信頼に足るデータをいえるのです。アガリスクやフコイダンのみならず、このような健康補助食品のほとんどは科学的にきちんとした対照をおいた無作為比較試験を経ないで「効いた(と思われる)」症例のみを提示して「効く」と宣伝しているのが現状です。いわゆるきちんとしたエビデンス(証拠となる事実)がないのです。お気持ちは分かりますが、このようなものに高いお金をかけるより、きちんとしたエビデンスのある治療をした方がよいと考えます。主治医を信頼してよくご相談ください。また、ベータグルカンを大量服用しますと、関節リウマチの合併症であるニューモチィスティス肺炎の診断時に重要な検査結果に影響を与えますので、担当医に服用中であることを伝えてください。
■フコイダンの効能
1 抗腫瘍・抗転移作用 2 免疫力強化作用 3 抗血液凝固作用 4 コレステロール低下作用
5 血圧上昇抑制作用 6 血糖上昇抑制作用 7 中性脂肪抑制作用
8 抗ピロリ菌・抗潰瘍・胃不快感改善作用 9 抗ウイルス作用 10 抗菌作用
11 抗酸化作用 12 抗アレルギー作用 13 肝機能向上作用 14 育毛作用
15 保湿作用 16 整腸作用 17 肌引き締め作用 18 ダイエット作用

 

 

  ページトップへ戻る
22 葉酸はリウマチに良くないと聞いたのですが本当でしょうか?

葉酸はビタミンBのひとつであり、人間にとって大事な物質です。
葉酸がよくないという話は、「関節リウマチにメトトレキサートを使用している人に葉酸を入れると、効果が十分に発揮できないために、大量の服用を控えた方がよい」ということを誤解されているのだと思います。葉酸で関節リウマチが悪くなるわけではありません。

葉酸は、メトトレキサートを服用している関節リウマチの患者さんには、メトトレキサートの効果を打ち消してしまうからです。また、メトトレキサートが効きすぎて副作用が出ては困るので、フォリアミンという名前の葉酸製剤を週に1錠程度の服用することが勧められています。

関節リウマチの最も標準的な薬であるメトトレキサートは、口内炎、消化器症状、肝障害、血球減少等の副作用が出ることが知られています。特に貧血、食欲不振、口内炎は葉酸が欠乏した時に出現する症状です。

葉酸は、細胞がDNAを作るときに必要なビタミンのひとつで、読んで字のごとく緑色をしたホウレン草やブロッコリーなどの葉野菜に多く含まれています。メトトレキサートは、体内に取り込まれた葉酸が働かないようにして、細胞のDNAの合成を止めることで、関節リウマチに悪影響を与える滑膜やリンパ球の増殖を止める働きがあります。野菜などを、ふつうに食べてもメトトレキサートの効果が弱くなることはありません。

 

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
21 関節リウマチで破骨細胞により、骨破壊を引き起こしているならば、ビスフォスホネート製剤を一緒に服用することで、より改善が期待出来ないのでしょうか?

関節リウマチの骨破壊を考える時は、骨粗鬆症に代表される全身の骨破壊と、関節局所に見られる骨のびらんにわけて考えることが出来ます。

これまでビスホスフォネート製剤の効果は全身の骨について、多数の臨床データが証明されてきています。例えば骨密度の増加や骨折頻度の減少がそれにあたります。

ところで、近年になり指摘のようなビスフォスフォネート製剤による関節局所の骨破壊抑制効果についても検討されるようになりました。ただし、日本においてビスフォスホネート製剤の保険適応はまだ骨粗鬆症しかありませんので、投与については主治医と相談ください。一方で、骨粗鬆症治療薬であるデノスマブ(商品名プラリア)が関節リウマチにおいて骨破壊抑制効果があることから、リウマチ治療薬としても承認されています。

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
20 リウマトレックス服用の副作用として、白血球が減少するということはあるのでしょうか。
骨髄抑制(白血球、赤血球、血小板が減ってしまうこと)の副作用が報告されています。白血球が減ると、感冒や肺炎などの感染症を起こしやすくなります。これはお年よりの方で特に腎臓の働きの悪い方に突然起こることがあります。症状としては高い熱が出ますので、リウマトレックスを飲んでいて急に熱が出るときなどは、必ず病院に行って調べてもらってください。白血球数が極端に減ると感染症に対抗できず、生命の危険があるからです。数が極端に減った場合は薬を止めるだけでなく、「ロイコボリン」を使って、メトトレキサートの作用を中和したり、骨髄を刺激する薬を使用したりします。リウマトレックス服用中は定期的に検査を受けるとともに、葉酸欠乏を予防するために葉酸を予防的に服用します。
  ページトップへ戻る
19

レミケード・エンブレルの治療は、がんに影響を与えますか?主治医に聞くと日本での使用がまだ短いためか、がんとの因果関係は発表されていないが、何とも言えない、と言われています。

レミケードやエンブレルは、TNF-αという関節リウマチの炎症に深く関わっている物質の作用を抑える薬です。副作用として結核などの感染症を誘発することが知られていますが、特に健常者に比較して癌の発症率を高めるとの事実は日本だけではなく長期期間使われている欧米の報告でもありません。従来から悪性リンパ腫の発症率を高める可能性があるとの懸念がありましたが、それらの症例で以前使われていたメトトレキサートの影響を受けている可能性もあり、確かな証拠は現在のところありません。最近の1万名を対象とした調査でも、抗TNFα薬を投薬された患者さんにおける悪性腫瘍の発症率は1.32、リンパ腫の発症率は0.24であった(発症率はいずれも100人/年あたり)のに対して、抗TNFα薬の投与を受けなかった患者さんでは、悪性腫瘍発症率が1.75、リンパ腫の発症率が0.33となっており、むしろ治療をした方が低い傾向が示されています。がんなどの発生には長期間の観察が必要ですが、このように10年近い欧米の使用経験からでもがんが特に多くなる傾向は出ておらず、あまりこのことで心配される必要はないと考えられています。 

がんが既にある患者さんについてはどのようにすべきかは難しい問題ですが、がんの重症度、関節リウマチの程度によって判断は異なると思いますので、それぞれの専門家同士で話し合って決めていただくのがよいと思います。

(/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
18 頸椎固定術を受けたのですが、術後数年経過しているのですが、首の痛みやはきけ、めまい、頭痛、痙攣が起こるようになり、症状は悪くなってきています。主治医の先生に診ていただいても、吐き気止めの点滴をしてくれるぐらいで、自宅で様子を見るようにいわれます。首を固定しているからそうなるということなのですが、頸椎固定術の手術を受けると、このようなことになるのは、しょうがないことなのでしょうか。吐き気止め以外に治療の方法はないのでしょうか?
症状が頸椎由来のものであるとすれば、上位頸椎の垂直脱臼も疑われます。頸椎固定の場合、下位頸椎第3頸椎以下の固定術が行われることもあります。もし第1、第2頸椎がまだ治療されていないようなら追加手術も考えねばなりません。吐き気や痙攣までおきているような場合は、脊髄の圧迫領域について再度精密な検査が必要な場合もあります。また、最近の医療は説明と同意が前提ですので、国は他の専門医に相談し、患者さんが納得できるためにセカンドオピニオン制度を積極的に勧めています。従って、現在通院中の医療機関でセカンドオピニオンを受けたいと申し出て、医療情報提供書や資料をもらってセカンドオピニオンを受けることも一つの方法かも知れません。
  ページトップへ戻る
17 家族が現在医大に通い治療を受けています。知り合いから漢方のいい医者がいるとか勧められるんですが、何件の医者を掛け持ちで受診してもいいとは思われないので見送っています。とりあえず痛みがなくなる治療を受けさせたいと思っています。よきアドバイスをお願いします。
おっしゃる通り、複数の医者に別々にかかるのはあまり好ましいことだとは思いません。現在医大に通院中とのことですから恐らく専門医の方に診ていただいていることだと思われます。病名が記載されていないので診断不明ですが、いずれにしてもまず主治医の先生に漢方のことを含めて現在の問題をよくお話して、治療について検討していただくことが必要です。日常の生活動作を改善させる治療を考えていただけると思います。一方、現在のとこと、漢方製剤のみでリウマチ性疾患がコントロールできるものではなく、補助的な治療として用いられることはしばしばあります。
  ページトップへ戻る
16

B型慢性肝炎の薬剤投与をしています。最近関節リウマチを発病しました。

このような場合投与できる薬がありますか。

生物学的製剤やメトトレキサート、プログラフのような免疫抑制薬使用時に、肝炎ウィルスが急激に活性化して、時に劇症肝炎を発症し、重大な結果になることとが知られています。一方、B型肝炎ウイルス感染に対する極めて有効な治療薬があり、血液中のB型肝炎ウイルスをおさえることができます。

したがって、今後必要な抗リウマチ薬の使用に当たっては、肝臓専門医との連携で適切なB型肝炎ウィルス感染症に対する治療が必要です。肝臓専門医との連携で関節リウマチに対して生物学的製剤による治療も可能となります。当然、このような免疫抑制薬によらない抗リウマチ薬であっても、既存の肝機能障害がある場合には、慎重に肝機能等をモニタリングしながら関節リウマチの治療を行う必要があります。

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
15

74歳ですが、副腎皮質ステロイドを減らすため抗リウマチ薬(ミゾリビン、タクロリムス)を勧められています。

場合によって白血球除去療法(LCAP療法)を併用とのことですが、体力もないのでできれば抗リウマチ薬を使わずいきなりLCAP療法を試してみたいのですが可能ですか。

LCAP療法は、以下の関節リウマチの患者さんに適応となります。

抗リウマチ薬の効果がないか効果が減弱した場合にその使用を考えます。抗リウマチ薬を使用しないでいきなりLCAP療法を試すことはできません。

医療保険で認められる条件は、次のように決まっています(血球成分除去療法(吸着式))。

 

 

活動性が高く薬物療法に抵抗する関節リウマチ患者または発熱などの全身症状と多関節の激しい滑膜炎を呈し薬物療法に抵抗する急速進行型関節リウマチ患者であって、以下の2項目を満たすもの
●腫脹関節数6か所以上
●ESR(赤沈、血沈)50mm/h以上またはCRP≧3mg/dL以上


最近では確実に有効な治療薬が多数使用可能となったことから、LCAP療法は以前ほど行なわれることはなくなってきています。LCAP療法でも完全に安全であるとはいえません、

年齢のみを考慮するのでなく、患者さんの全体的な身体状況からどの治療法がその時点で適切かを専門医は判断します。

 

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
14

関節リウマチの初期治療で骨の変形もないのに、副腎皮質ステロイド(プレドニン)を服用していますが、本などには、重度や特別な限りは使用しないと書いてあります。

現在プレドニンは1日に10mgも服用しています。今月からは新たにアザルフィジンENが追加されました。

この先副作用やリバウンドを考えるとなるべく副腎皮質ステロイドは服用したくないのですが、このままでよいのでしょうか?

 

副腎皮質ステロイドには種々の副作用があり、なるべく長期使用しないことが望ましい薬です。しかし、一方、少量(10mg/日以下)の投与は骨破壊を抑制するとの報告もあります。このように副腎皮質ステロイドは両刃の剣ともいえる薬ですが、関節リウマチでは、特に炎症が強い場合に、初期に抗リウマチ薬の効果が出るまで、なるべく短期間で用いることが推奨されています。

新たにアザルフィジンENの効果が出たならなるべく早く減量してもらい、効果が不十分であればほかの抗リウマチ薬の追加、変更を速やかに行ってもらう必要があります。今後の減量の予定など、主治医と十分に相談されるとよいと思います。

副腎皮質ステロイドの副作用を心配して自己流で内服量を調整せずに、あくまでも主治医と相談して内服量を決めてもらってください。

 

(/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
13

関節痛が始まり2年になり現在通院しています。午前中は膝、手、肘、肩がこわばり痛みが激しいです。筋肉注射は効果があるが副作用もあると聞いています。 私と同じ様な病状の方がどのような療法を行っておられるのか、教えてください。

 

多くの関節の痛みと午前中のこわばりという症状からおそらく診断は「関節リウマチ」だと思いますのでそれを前提に述べます。関節リウマチの治療で「筋肉注射」といえば、通常金製剤(商品名シオゾール)かステロイド製剤のトリアムシノロン(商品名ケナコルト)のどちらかでしょう。シオゾールは一部の患者さんには有効ですが、現在ではほとんど使用されなくなった薬剤です。またケナコルトは定期的・継続的に使用する薬剤ではありません。まず、主治医の先生に現在の注射薬の内容を確認されることが大切でしょう。現在ではメトトレキサート(商品目リウマトレックス)などの有効性の高い経口の薬剤がありますので、そのことについてもお聞きになるのがよいと思います。

 

(/平成29年10月更新)

  ページトップへ戻る
12

疼痛緩和目的の罨法(湿布)について、温かいものと冷たいものとどちらがよいのでしょうか?

 

まず簡単に申し上げると、「急な痛みには冷罨法(冷湿布)、慢性の痛みには温罨法(温湿布)」ということになります。

温めると局所の血管が拡張して血液の循環がよくなり、関節リウマチの関節内で生産された炎症性物質が血管内に戻って流れ去るという好影響があります。しかし急性の炎症の直後では、逆に炎症を引き起こす細胞(白血球など)や炎症性蛋泊(補体など)が炎症部位に動員されやすくなります。そこで温湿布は急性炎症には避けるということになります。

一方、冷やすと血管が収縮し、炎症性細胞が動員されにくくなるので、急性炎症の増悪を抑制することができます。急性炎症には冷湿布がよいのはこういう理由からです。

まとめると、温湿布は起こってしまった炎症反応の結果を改善する(炎症性物質を減らす)方法、冷湿布は炎症を続かないようにする方法ともいえるかもしれません。

炎症の活動期には冷やして炎症部位への炎症を引き起こす成分の流入を抑えて炎症が続かないようにし、ある程度落ち着いて新たな炎症を引き起こす成分の動員が少なくなってきたら、局所に蓄積した炎症性物質を流出させるために温めて血流をよくする、というのが一般的な考えではないかと思います。

(/平成29年12月更新)

 

  ページトップへ戻る
11 膝に水が溜まります。水を抜く事の悪影響はないのでしょうか?痛みはあまりありません。
水(関節液)を抜くこと自身は繰り返しても問題はありませんし、くせになるものではありませんが、何度も抜くことになるのでしたら、水がたまらないような治療を考えるべきだと思います。たとえば関節内にお薬を注入するとか、内服薬を変えてみるとかです。それでも難しい場合もありますが。あとは膝によけいな負担のかからないような注意も必要です。
  ページトップへ戻る
10

海外で膠原病科のドクターにかかっており、メソトレキサートを週6錠(15mg)服用していますが、日本のある病院で多すぎるといわれました。 一般的なご意見を聞かせください。

また リウマチ科には 整形外科系と内科系がありますが、それによって 薬の使い方の見解が異なることはあるのでしょうか。

 

海外でのメトトレキサート使用量はコントロール不良の場合15~20mg/週くらいまで増量することは稀ではないですが、日本では従来は2-8mg/週の範囲で用いられることがほとんどです。これは医療保険で認可されている量は8mg/週までのためでした。しかし、2011年2月から医療保険上も16mg/週まで使用可能となり、海外に近い使用量となりました。したがって15mg/週が多すぎるわけではありません。
整形外科と内科の違いですが、専門医であればどちらも同じような使い方をします。日本では日本リウマチ財団リウマチ登録医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医の制度があり、内科医、整形外科医に関係なく関節リウマチに精通した医師を認定しています。ようは整形、内科という分け方でなく、どのぐらい関節リウマチに精通している医師であるかにかかると思います。

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
 9 数か月前に関節リウマチと診断され、薬をのまず鍼灸院に通い始めた所。まだ骨にはきていないということなのですが夜多少の痛みがあり不安です。進行をとめることは不可能なのでしょうか?

鍼灸院ではレントゲンは撮れないと思います。レントゲン所見なしに骨は大丈夫と診断することはできません。関節リウマチの初期はトレーニングされた専門医しか気が付かないような微細なレントゲン変化だけのことが多いのです。関節リウマチの治療は遅れれば遅れるほど後戻りできない骨や関節の破壊性変化が出てしまいます。お問い合わせの内容からすると発症初期だと思われますので、まだ破壊を止められる可能性は高いと思います。特に最近の研究から発病してから2年以内がレントゲンの破壊速度が速いことが明らかにされ、この時期をいかにうまく治療するかが、後の障害を抑えられるかどうかにおいて大変重要であることも明らかにされています(関節リウマチも早期発見、早期治療が大切であることが多くの臨床経験から証明されています)。昔は関節リウマチと言えば不治の病のように考えられてきましたが、最近の薬は関節の破壊まで止めることが認められています。関節破壊の進行をとめる事は決して不可能ではありません。関節リウマチの専門医師の診察や治療を受けて進行を止める努力をされることをお勧めします。

  ページトップへ戻る
 8 発症以来、リネステロン0.5mgを服用しています。そのため(医師の言)、皮膚が紙のように薄くなり、僅かな衝撃でも破けてしまいます。昨年は3度ほど縫合手術を受けました。薬を止めない限り治らないものでしょうか?
副腎皮質ステロイドを長い間飲んでいると皮膚や血管の壁が弱くなっていく傾向はあります。また、年齢のことも、病気自身でもそのような変化をもたらすことがあります。薬を続けることでその状態が悪くなる可能性もありますが、治療のために中止できないことが多いでしょう。主治医の先生と良くお話しをされると良いと思います。
  ページトップへ戻る
 7

関節リウマチと診断後に、治療開始し、リマチルや副腎皮質ステロイド(メドロール 2 mg)を使用してきましたが、効果が得られなかったので、アザルフィジンENを使用したところ副作用がでました。

もともと抗がん剤として開発されたメトトレキサートの使用を勧められていますが、その薬を飲むことに疑問を感じています。抗がん剤を使用しなくても他の治療薬はないのでしょうか?

サラゾファピリジン(商品名アザルフィジンEN)で副作用が出たことで、薬のことに敏感になっておられるのだと思います。確かに、メトトレキサートは現在でも抗がん剤として一部の癌治療に使用されています。しかしメトトレキサートは、関節リウマチに対して世界で最も多く使用されている薬で、リウマチ治療のアンカー・ドラッグ(第一選択薬)とされています。また関節リウマチに対して用いられる容量は抗がん剤として使われる量の数十分の一で、かなり少ない量です。アザルフィジンENで副作用が出てしまった場合に、メトトレキサートという治療方針はとても標準的・基本的な考え方です。

 

 

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
 6

腎臓病患者のため非ステロイド性の痛み止めを飲めずに、ひどい痛みで苦しんでいます。すべての痛み止めは腎臓に副作用があるのでしょうか。腎臓病患者が使用できる痛み止めはないのでしょうか。

 

非ステロイド性の痛み止めというのは非ステロイド抗炎症薬(通称NSAID)のことだと思われます。NSAIDはアスピリンに始まり、その後多くの薬剤が開発されました。代表的薬剤であるバッファリンは一般の方々にもよく知られているように鎮痛剤や解熱剤として広く使われていますが、指摘のようにこの薬剤は腎臓の血流が悪くなり、腎機能障害をきたします。やはり、腎臓病のある方には使用を避けたほうがいいでしょう。

しかし、痛み止めのなかには肝臓で代謝されて腎臓にあまり悪影響を与えないお薬も出ています。アセトアミノフェン(商品名カロナール)やトラマドールといったお薬です。一度、主治医と相談なさってはいかがですか。

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る
 5

漢方・鍼灸などの治療で、多くの患者さんが治っている病院があるのですが、そういう事実に対してどう思われますか?

漢方、鍼灸(東洋医学)については今の段階で一概によいとか悪いとか決めることは難しいと思います。西洋医学を基盤にしている現代医学は、薬剤が開発される前に多くの実験と研究を行なっており、その上でどのように効果があるのかが確認できれば、その後に治験と呼ばれる有効性と安全性の試験が行われ、最終的に効果のある薬と認められて世に出ることになります。最近ではEBM(科学的根拠に基づく治療)と呼ばれる多くの臨床データをもとに薬の安全性と危険性が論じられるようになっています。一方、漢方や鍼灸は主に中国医療における経験論がその基礎になっています。長年の歴史に裏付けられていますが、その一方できちんとしたデータをもとにした科学的な検討には乏しいようです。また診断も陰や陽といった西洋医学とは異なる診断法がとられます。したがって西洋医学と東洋医学を直接比較して白黒つけることは洋食と中華のどちらがうまいか決め付けることに似ているかもしれません。確かに漢方、鍼灸によって症状が軽快した例も多数報告されていますが、その反対にこのような治療に限界があり、西洋医学を併用したり、西洋医学に切り替えなければならなかった例も報告されています。調理方法を洋食と中華に決め付けられないように、治療法もどちらかに決め付けるのではなく、自分自身にあった治療法を選択することが大切であり、西洋医学と東洋医学のどちらか一方がよいとか駄目だとか、決め付けないことが重要だと思います。またどちらか一方だけではなく、西洋医学の診断の上で、漢方も処方については多くのものが西洋医学の処方の中にも取り入られており、関節リウマチにおいても、多くのリウマチの専門医が使用しています。針灸については一般に西洋医学を行なっている医師は行なっていませんし、針灸師は医師ではありません。またそれが効くとか効かないとかいう、きちんとしたデータがありません。

 

 

  ページトップへ戻る
 4

先日リウマトレックスを使用しましたが、副作用がひどく使用をやめました。他にも飲み薬は有るようですが、飲むのが怖くなり、今は温シップのみで我慢しています

 

一つの薬で副作用が出たからといって、他の薬のが全て使えないわけではありません。現在多くの薬があります。他の、抗リウマチ薬を試してみたほうがよろしいかと思います。湿布剤は症状を和らげるだけであり、リウマチを止めることはできないことの認識も必要です。

 

 

  ページトップへ戻る
 3 家族が、重度の関節リウマチでほぼ寝たきりの状態だか、医者にかかっておらず、本人が治療の意志を持ちません。どのように対処すればよいのか、悩んでいるのでアドバイスをいただきたい。

どうして病院にかかられないのでしょうか。精神的な問題があるのであれば精神神経科に受診する必要がありますが、重症の関節リウマチの方はそれだけで元気がなくなってしまうことがよくあります。最近発売された新しい薬では今まででは考えられなかった強い効果が実証されており、重症でいるという時代ではありません。ご本人にそのことを話されて専門の先生に相談されてはどうでしょうか?また医師から治らない病気と言われて気落ちしてしまう方もよく見かけますが、現在完全に治らないにしろ、日常生活が送れるくらいの回復までは期待できると思います。

 

  ページトップへ戻る
 2 2年半前から1日リマチル100mgを1回飲んでいます。定期的に体を動かすようにしており、とても体調はいいです。いずれ薬をやめて完治したいと思っています。そんなことはありえることなのでしょうか?
比較的軽症の関節リウマチを発症し、早期の段階で治ってしまう患者さんは確かに存在します。しかし、数年に渡って抗リウマチ薬などによる治療を必要とした患者さんががいわゆる”完治”と呼ばれる状態になる確率はそう高くはありません。ただ、寛解とよばれる病気を押さえ込んだ状態に持ち込むことは可能です。その状態を長い間保つことが出来れば薬を飲む必要が無くなる場合もあります。しかし、体の具合が良いからと言って自分で勝手に薬を止めてしまわないでください。服薬の中止は大変難しい判断ですから主治医の先生によく相談してください。
  ページトップへ戻る
 1 10年来関節リウマチを患っています。完治することは難しいですか?

関節リウマチが初期の治療により治ってしまうこともときには経験しますが、長期になると治ることは難しくなります。それでも病気の勢いを止めることは可能ですし、最近の生物学的製剤の登場で、かなり勢いの強い関節リウマチでもコントロールが可能になってきました。このように、そのうちにすっかり治る治療法が発見される可能性が高くなってきています。ですから余計に今より悪くしないようにしっかりと治療されることが大事だと思います。もし手術できないくらい悪化してしまいますと、いくらよい治療が出てきても完治することができないからです。

 

(/平成29年12月更新)

  ページトップへ戻る