リウマチQ&A
医療一般について
- Q.10一昨年リウマチ性多発筋痛症を発症し、3週間ほど入院しました。ステロイドの服用で起き上がり動けるようにもなりましたが、現在はリウマチ症状が発現しており、リウマトレックスでは効果がみられないといわれ、生物学的製剤を勧められていますが、注射が高いこともあり明らかに生活を圧迫するので踏み切れません。医療費の補助がでるようにならないのでしょうか?
医療費助成は、医療費の自己負担を軽減する制度で、対象疾患や給付内容、自己負担割合なども様々です。世帯収入なども関係してきますので、詳しいことは、おかかりになっている病院・クリニックの医療相談の窓口でご相談されるのが良いと思います。(令和6年10月)
- Q.9関節リウマチを発症したら献血できないですか?
関節リウマチを発症、治療を受けている場合献血できますが、使用されている薬によっては献血できないことがあります。詳しくは日本赤十字社のHPの献血基準を参照していただくか、献血当日に健診医にご相談ください。(令和6年1月)
- Q.8関節リウマチの治験はやっていますか?治験を受ける場合はどうしたらよいのでしょうか。
リウマチの専門医のいる病院にご相談ください。ただあなたの病態がその薬の治験にマッチしていなければ候補にはなりません。 (令和5年11月)
- Q.7関節リウマチでJAK阻害薬の治療をしています。合う薬がなかなか無くてやっとという感じです。 高額医療の区分ですが2か月に1度の処方でも年間30万円を超えるくらいかかっています。仕事量(アルバイト)もなんとかできる最低限です。このまま治療を続けるのは厳しいです。役所、病院の相談窓口、税務署とあちこち行きましたが解決策は何もありませんでした。何か対策はないのですか?
残念ながら関節リウマチは「難病」には指定されず、一般的な高額医療に対する補助制度があるだけです。病状が安定すれば、JAK阻害薬の減量は可能だと思いますので、主治医と相談して試みると良いかと思います。
(令和5年9月)
- Q.6難病指定になる関節リウマチとそうでないものとどう違うんでしょうか。教えてください。
関節リウマチには一般的な「関節リウマチ」と「悪性関節リウマチ」という2つの疾患があります。
「悪性関節リウマチ」は、「関節リウマチ」の患者さんに、血管炎をはじめとする関節外症状の併発を認め、難治性または重篤な病態を伴う疾患、と定義される日本独自の疾患名です。
「悪性関節リウマチ」は、国の指定難病となっており、医療費の公的負担対象疾患ですが、「関節リウマチ」はそのような対象ではありません。
ご自身の状態が「悪性関節リウマチ」に該当するのかは、主治医の先生にご確認していただければと思います。(令和5年6月)
- Q.5関節 リウマチと診断され3年目です。メトトレキサート、プレドニン、ケアラムの服用で痛みは少しになりましたが腎臓が多少弱いということもあるので、生物学的製剤を勧められていますが費用がかかります。皆さんどのようにして費用をまかなっているのでしょうか?
医療費については65歳以下は3割が自己負担となります。関節リウマチは国の定める難病(指定難病)ではないため、この3割はご自身でお支払いいただくことになります。但し、高額医療制度に当てはまるか、何か受けられる福祉制度等はないか、などは病院のソーシャルワーカー、自治体の福祉課等に一度ご相談されてもよいかと思います。
また、最近はバイオシミラーという生物学的製剤の後発品も使用可能で、従来より安価に使えるようになっています。関節リウマチや薬剤の副作用による将来的な影響を考えると、生涯の医療費は生物学的製剤を使用して関節リウマチをよい状態にしたほうが経済的であるとの可能性もいわれています。 腎臓の状況と照らし合わせて主治医の先生に再度ご相談ください。(令和4年8月)
- Q.4関節リウマチに関する医療費が高額で困っています。 関節リウマチに罹患した方々が、医療費の面でどのようにされているのか、 特定疾患の医療費助成が受けられれば、医療費の負担は減るのかなと思うのですが、特定疾患の医療費助成を受けられている方もいるのでしょうか。
残念ながら関節リウマチは特定疾患扱いにはなりません。これは医学的ではなく政治的な判断です。ただし血管炎を伴うような悪性関節リウマチや、シェーグレン症候群など疾患を合併している場合には、特定疾患として一部処理される可能性があります。
(令和4年2月)
- Q.3リウマチの症状が疑われる場合、財団のサイトに出ているようなリウマチの専門医(登録医)に行った方が良いのでしょうか?整形外科でリウマチも診れるような事を書いている所がありますが、そういう所でも診断・治療してもらえるという事でしょうか? 専門医がいられる所は大きな病院が多く、敷居が高い感じがします。
関節の痛みやこわばりを主たる症状とする病気をリウマチ性疾患といい、実にさまざまな病気があり、非常に多彩です。リウマチ性疾患の発病初期に共通する症状である関節症状がみられた場合、多数あるリウマチ性疾患から、具体的にどの病気が発病しつつあるか検討する必要があります。発病の初期はリウマチ性疾患として典型的な病像を呈することが少なく、リウマチ性疾患に特化した専門的な診察、画像検査を含めた各種臨床検査が行われ確定診断されるのが一般的です。そこで、かかりつけ医にご相談頂いて、もしリウマチ性疾患が疑われるようならリウマチ性疾患を専門的に診療している医療機関に紹介して頂くか、あるいは、日本リウマチ財団リウマチ登録医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、あるいはいきなり大きな病院でなく、日本整形外科学会認定リウマチ医の中から、近隣で開業されているクリニックや医院などをまず受診されることがよいでしょう。整形外科医の中にもリウマチを専門にしている先生もいらっしゃいます。これらリウマチ性疾患を専門的に診てもらえる医師名(一部医療機関名を含むこともあります)は都道府県別に、それぞれの団体のホームページから検索できます。(令和2年10月)
- Q.2地震などの災害にあった場合に、どうすればよいでしょうか。
リウマチ患者さんの防災は、基本的に一般の人と同じなのですが、特に副腎皮質ステロイドやメトトレキサートなどの飲み薬や生物学的製剤などの注射薬は、数日分もしくは一週間分など余分にもっておくことが望ましいです。大きな災害が発生すると、かかりつけの医療機関を受診することができなくなり、薬が入手できなくなる可能性があるからです。最近のいくつかの大震災の経験から、薬が現地に到着し配布されるのに1週間前後かかることがわかっています。主治医以外の医師の診察も受けられるよう、ご自身の病状を把握しておくことが必要です。服用している薬の説明が出来るように、薬のメモを財布に入れておいたり、携帯電話のカメラで写真を撮っておくといざというときに役立ちます。急に非難が必要になったときでも、財布や携帯電話は所持している場合が多いからです。
被災時には、避難所での生活が余儀なくなる場合も想定されます。避難所の狭い空間で過ごしたり、車の中で寝泊まりすることもあります。水などの供給が一時的に停止することもあり、健康な人でも感染症などの病気にかかりやすくなりますので、関節リウマチの患者さんは、普段の生活以上に予防を徹底することが大事です。
エコノミークラス症候群などの血栓症への注意も必要で、適度に動くことを心がけてください。
あわせて、緊急時の連絡手段を知っておくことも重要です。公衆電話は、通信規制対象外の回線なので、比較的かかりやすい場合が多いです。その他、NTT災害用伝言ダイヤルや各種携帯電話の災害用伝言サービス等の使い方を知っておくと便利です。
詳しくは、日本リウマチ財団ホームページで災害時の備えとなる指導せんやご自身の治療などが記載できるリウマチ患者支援カードを公開していますので、ダウンロードして書いておくと便利です。参照ください。また、関節リウマチの薬の写真も掲載していますので、ご自身の薬がわからなくなったときにお役立てください。
- Q.1セカンドオピニオンは、海外では一般的になっていると聞きますが、日本でも普通にとることはできるのでしょうか。 セカンドオピニオンを主治医に申し出た際、一般的にどのような流れになるのか教えてください。
セカンドオピニオン制度は、すでに確立されたもので、大きな病院であればまず自費診療扱いで行っておりますし、患者さんからの希望であり、これを現在の主治医が拒否する権利はありません。
セカンドオピニオンを求められた医師は、検査や治療はせず、同じ検査結果からどのような治療や検査を選択するかを考えて説明するのが役割です。診療が委譲されたわけではありません。ただ、ここのところがよく理解できていないことが多いのも事実ですが、しだいに一般的になってきています。