関節リウマチ
関節リウマチとは
免疫の異常により関節の滑膜などに炎症を起こして腫れや痛みを起こし、進行すると関節の破壊、変形から機能障害に至る病気です。
主に手足の関節で起こりますが、内臓を侵すこともあります。
関節リウマチの患者数
人口の0.4~0.5%、30歳以上の人口の1%にあたる人がこの病気にかかるといわれています。
どの年齢の人にも起こりますが、人口の高齢化に伴い日本では2020年代では60歳代の人の発症が最も多くなっており、最近は高齢発症の関節リウマチが注目されるようになりました。また男性より女性に多く認められます(約3倍)が、高齢発症では男女差は小さくなっています。 15歳以下で発病するものに若年性特発性関節炎があります。これは成人の関節リウマチとは症状も検査所見も異なっています。
関節リウマチの原因
完全に関節リウマチの原因がわかっているわけではありませんが、患者さんの免疫系(細菌などから体を防御するシステム)に異常があることはよく知られています。このため遺伝子の何らかの異常か、感染した微生物(ウイルスや細菌)の影響か、あるいはこの両方の組み合わせによって起こるのではないかと考えられています。その他喫煙や歯周病も関節リウマチの発症率をあげることがわかっています。この免疫系の異常で、関節の毛細血管が増加し血管内から関節滑膜(かつまく)組織にリンパ球、マクロファージなどの白血球が出現します。このリンパ球やマクロファージが産生するサイトカイン(TNFα、IL-6など)と呼ばれる物質の作用により関節内に炎症反応がひきおこされ、関節の内面を覆っている滑膜細胞の増殖が起こり、痛みや腫れを起こし、関節液が増加し、軟骨・骨の破壊が進んでいきます。